根菜類の育て方:大根・にんじん・じゃがいも
2026年2月6日

根菜類は家庭菜園で人気の高い野菜の一つです。地中でゆっくりと育つ大根、にんじん、じゃがいもは、栽培の基本をしっかり押さえることで、初心者でも立派な収穫を得ることができます。本記事では、これら3つの代表的な根菜類の育て方を、土作りから収穫まで詳しく解説します。
根菜類の育て方:大根・にんじん・じゃがいも
根菜類は家庭菜園で人気の高い野菜の一つです。地中でゆっくりと育つ大根、にんじん、じゃがいもは、栽培の基本をしっかり押さえることで、初心者でも立派な収穫を得ることができます。本記事では、これら3つの代表的な根菜類の育て方を、土作りから収穫まで詳しく解説します。
根菜類の栽培には、通常の葉物野菜とは異なるポイントがいくつかあります。最も重要なのは、土づくり・堆肥・肥料の基礎知識と実践ガイドでも解説されているように、深く耕した土壌を用意することです。根が地中深く伸びるため、土の状態が収穫物の品質を大きく左右します。
根菜類栽培の基本
根菜類は地中を下へ下へと生長するため、他の野菜と比べて土を深く耕す必要があります。特に大根やにんじんのように、まっすぐに実る野菜は、地中に石などが残っていると「又根(またね)」と呼ばれる変形の原因になります。

根菜類の栽培には以下の基本的なポイントがあります:
- 深耕が必須:最低でも30cm以上、できれば40-50cm程度の深さまで耕す
- 石や硬い土塊を取り除く:変形を防ぐため、丁寧に土をならす
- 適切な排水性:うねを高くして水はけを良くする
- 直まき推奨:移植を嫌う野菜が多いため、種を直接まく
家庭菜園・野菜づくりの完全ガイドでは、根菜類を含むさまざまな野菜の栽培方法について詳しく紹介しています。
また、根菜類は底の深いプランターで育てると、畑を深く耕す必要がなく比較的ラクに育てられます。ベランダ・小スペースガーデニングの完全ガイドで紹介されているように、フェルトプランターや木製の大型プランターを使用すれば、限られたスペースでも栽培可能です。
詳しい栽培方法については、ニンジン、ジャガイモなどの根菜類を上手に育てる方法や家庭菜園向けの根野菜一覧で実践的な情報が得られます。
大根の育て方
品種選びと種まき時期
大根には春まき・秋まきの品種があります。初心者には病気に強く、栽培期間が短い青首大根がおすすめです。秋まきは9月上旬~10月上旬が適期で、春まきは3月下旬~4月中旬が目安です。

早まきするとトウ立ちの危険があるため、暖かくなってからまくか、マルチフィルムやビニールトンネルなどの保温資材を用いることが大切です。
土作りと畝立て
大根は深さ30cm以上の深耕が必要です。種まきの2週間前に、1平方メートルあたり堆肥2kg、苦土石灰100gを施して良く耕します。1週間前には化成肥料を100g混ぜ込み、高さ10-15cmの畝を作ります。
種まきと間引き
株間30cmで、1か所に3-4粒まきます。発芽したら、間引きは一度にやろうとせず、生育に応じて順次行うことが重要です:
- 本葉1-2枚で3本に間引く
- 本葉3-4枚で2本に間引く
- 本葉5-6枚で1本に間引く
間引きの際に残す株を傷めないよう、ていねいに作業してください。
水やりと追肥
発芽までは土を乾かさないようにします。本葉5-6枚の頃に、化成肥料を軽く施します。収穫前2週間は水やりを控えめにすると、味が良くなります。
収穫
種まきから60-80日で、根の直径が6-8cmになったら収穫適期です。葉の付け根をつかんで、まっすぐ上に引き抜きます。
大根の後作には相性の良い野菜を選ぶことで、連作障害を防ぎ、土壌を健全に保つことができます。
にんじんの育て方
品種と種まき時期
にんじんは発芽がやや難しい野菜ですが、適切な管理で確実に育ちます。春まき(3-4月)と夏まき(7月)があり、初心者には病気に強い五寸にんじんがおすすめです。

土作り
にんじんは石が多いと又根になりやすいので、特に丁寧に土作りをします。種まきの2週間前に、1平方メートルあたり堆肥2kg、苦土石灰80gを混ぜて耕します。1週間前には化成肥料50gを混ぜ込みます。
種まきと発芽管理
条まきまたはばらまきで種をまき、薄く覆土します。にんじんの種は好光性種子なので、覆土は5mm程度と薄めにします。発芽まで10日程度かかり、その間は土を乾かさないよう注意します。
不織布やワラで覆うと発芽率が向上します。発芽後は徐々に間引いて、最終的に株間10-15cmにします。
水やりと追肥
発芽するまでは乾燥に特に注意します。本葉5-6枚の頃と、その後2-3週間後に化成肥料を軽く施します。
収穫
種まきから100-120日で、根の直径が4-5cmになったら収穫できます。土を少し掘って、根の太さを確認してから引き抜きます。
大根とにんじんは相性が良く、コンパニオンプランツとして一緒に植えることで、ニンジンの葉の香り成分が大根の害虫を遠ざけてくれます。
じゃがいもの育て方
種いもの準備と植え付け時期
じゃがいもは春植え(2-3月)と秋植え(8-9月)があります。種いもは植え付けの1週間前に日光に当てて芽出しをします。大きい種いもは、芽が均等になるよう縦に切り、切り口を乾燥させます。
土作りと植え付け
じゃがいもはやせ地でも育ちますが、良い土で育てた方が収量が増えます。植え付けの2週間前に、1平方メートルあたり堆肥2kg、化成肥料100gを施して耕します。
深さ10cmの溝を掘り、株間30cmで種いもを置きます。切り口は下向きにし、5-8cm程度の土をかけます。
芽かきと土寄せ
草丈が15-20cmになったら、1株あたり1-2本の丈夫な芽を残して他は根元から取り除きます(芽かき)。芽かき後と、その2-3週間後に土寄せをします。土寄せが不十分だと、いもが緑化してしまいます。
追肥
芽かきの時と、その2-3週間後に化成肥料を株元に施し、土寄せと同時に行います。
収穫
花が咲き終わり、葉が黄色く枯れ始めたら収穫適期です。晴れた日を選んで、株元から掘り起こします。収穫後は風通しの良い日陰で半日ほど乾かしてから保存します。
じゃがいもの後作にはネギやチンゲンサイ、小松菜、キャベツなどが相性が良いとされています。
根菜類栽培の比較表
| 項目 | 大根 | にんじん | じゃがいも |
|---|---|---|---|
| 栽培難易度 | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ |
| 種まき・植え付け | 春・秋 | 春・夏 | 春・秋 |
| 発芽日数 | 3-5日 | 10-14日 | 15-20日 |
| 収穫までの期間 | 60-80日 | 100-120日 | 90-120日 |
| 株間 | 30cm | 10-15cm | 30cm |
| 深耕の深さ | 30cm以上 | 30cm以上 | 20cm以上 |
| 適正pH | 5.5-6.5 | 5.5-6.5 | 5.0-6.0 |
| 水やり頻度 | 中程度 | 多め(発芽時) | 少なめ |
病害虫対策
根菜類は比較的病害虫に強い野菜ですが、いくつか注意が必要な病害虫があります。
主な害虫
- アブラムシ:葉裏に群生し、汁を吸う。早期発見が重要
- ヨトウムシ:夜間に葉を食害する。見つけ次第捕殺
- センチュウ:根に寄生し、生育を阻害する
病害虫対策と防除の完全ガイドでは、これらの害虫への具体的な対策方法が詳しく解説されています。
主な病気
- 軟腐病:高温多湿で発生。水はけを良くする
- 黒斑病:葉に黒い斑点ができる。発病葉は除去
- そうか病:じゃがいもの表皮に斑点。連作を避ける
病気の予防には、適切な土づくりと輪作が効果的です。
連作障害と輪作
根菜類の中でも、じゃがいもは連作障害が出やすい野菜です。同じ場所での栽培は2-3年空けることが推奨されます。一方、大根やにんじんは比較的連作障害に強いですが、輪作することで土壌病害を予防できます。
理想的な輪作の順序は以下の通りです:
- 1年目:根菜類(大根、にんじん、じゃがいも)
- 2年目:葉物野菜(小松菜、ほうれん草、レタス)
- 3年目:実物野菜(トマト、ナス、ピーマン)
- 4年目:豆類(エダマメ、インゲン、エンドウ)
この順序で栽培することで、土壌の養分バランスが保たれ、病害虫の発生も抑えられます。
まとめ
根菜類の栽培は、深い土作りという基本をしっかり押さえれば、初心者でも十分に楽しめます。大根、にんじん、じゃがいもはそれぞれ特徴が異なりますが、共通するのは以下のポイントです:
- 深耕と石の除去:変形を防ぎ、まっすぐな根を育てる
- 適切な間引き:生育に応じて段階的に行う
- 水はけの良い環境:うねを高くして排水性を確保
- 適期の種まき・植え付け:トウ立ちや病気を防ぐ
根菜類はマグネシウム、鉄、カルシウム、カリウムなどのミネラルを多く含み、世界的にも食糧安全保障において重要な役割を果たしている野菜です。家庭菜園で新鮮な根菜類を育て、採れたての美味しさを味わってみてください。
ガーデニング入門・基礎知識の完全ガイドや季節の園芸カレンダー:月別・季節別ガイドも参考にしながら、計画的に栽培を進めていきましょう。根菜類の栽培を通じて、野菜づくりの楽しさをより深く実感できるはずです。





