四季を楽しむ庭づくりの植栽計画
2026年2月6日

四季折々の美しさを楽しむ庭づくりの植栽計画を徹底解説。落葉樹と常緑樹の使い分け、春夏秋冬それぞれの季節におすすめの植物、成長を見越した配置計画、地域の気候に合った植物選び、メンテナンスのポイントまで、初心者にもわかりやすく紹介します。一年を通して変化する美しい庭をつくりましょう。
四季を楽しむ庭づくりの植栽計画
日本には美しい四季があり、庭づくりにおいても季節ごとの変化を楽しむことは大きな魅力です。春の新緑、夏の青々とした緑、秋の紅葉、冬の枯れ姿や常緑樹の美しさなど、一年を通して庭の表情が変わることで、毎日の暮らしに彩りを添えてくれます。この記事では、四季折々の魅力を最大限に引き出す植栽計画の立て方と、実践的なアドバイスをご紹介します。
四季の庭づくりの基本原則
四季を感じる庭をつくるには、季節ごとに盛りを迎える植栽を計画的に配置することが最も重要です。造園・ガーデンデザインの基本と実践ガイドでも解説していますが、植物の選定から配置まで、全体のバランスを考えながら進めることが成功の鍵となります。
園芸専門家の2018年の研究によると、良く手入れされた庭は住宅価格を5.5-12.7%向上させるというデータもあり、四季を楽しめる庭づくりは資産価値の面でもメリットがあります。
四季の庭づくりで押さえるべき基本原則は以下の通りです:
- 落葉樹と常緑樹のバランス:落葉樹は四季の変化を、常緑樹は一年中の緑を提供します
- 季節の重複計画:各季節に少なくとも2種類以上の植物が開花・見頃を迎えるように設計する
- 高さと奥行きの変化:低木、中木、高木を組み合わせて立体的な景観をつくる
- メンテナンスのしやすさ:手入れが可能な範囲で計画を立てる
落葉樹と常緑樹の使い分け
四季を楽しむ庭づくりにおいて、落葉樹と常緑樹を適切に組み合わせることが重要です。それぞれの特徴を理解して、庭の目的や条件に合わせて選びましょう。

落葉樹の魅力と活用法
落葉樹は春に花を咲かせ、夏は緑の葉を茂らせ、秋には美しく紅葉し、冬には落葉して枝の美しさを見せるという四季の変化を存分に楽しめる植物です。庭木・シンボルツリーの選び方と育て方ガイドでも詳しく紹介していますが、以下のような樹種が人気です:
- モミジ(イロハモミジ):秋の紅葉が美しく、和風・洋風どちらの庭にも合う
- ジューンベリー:春の白い花、夏の赤紫色の実、秋の紅葉と1本で四季を楽しめる
- ハナミズキ:春の花、秋の紅葉と実が美しい人気樹種
- ドウダンツツジ:春の白い釣鐘状の花と、秋の真っ赤な紅葉が魅力
特にジューンベリーは1本だけでも季節に応じた4つの変化を見ることができる優れた庭木として、近年人気が高まっています。
常緑樹で一年中緑を保つ
常緑樹は一年を通して葉を保つため、目隠しや生垣、庭の骨格をつくる役割に適しています。落葉樹との組み合わせにより、冬でも緑が残る豊かな庭をつくることができます。おすすめの常緑樹には以下があります:
- シマトネリコ:明るい印象の葉で成長が早く、シンボルツリーとして人気
- ソヨゴ:控えめな美しさで和風・洋風どちらにも合う
- オリーブ:地中海風の雰囲気を演出し、実も楽しめる
- ヒイラギモクセイ:生垣に適し、秋には香りの良い花を咲かせる
購入前に必ず成長時の高さと樹形を確認し、隣家との距離や建物との位置関係を考慮しましょう。隣家との境界近くに高木を植える場合は、落葉や枝の越境に注意が必要です。
季節ごとのおすすめ植物と配置
四季それぞれに見どころをつくるためには、季節ごとに盛りを迎える植物を計画的に配置することが大切です。季節の園芸カレンダー:月別・季節別ガイドも参考にしながら、年間の庭の移り変わりを設計しましょう。

春の庭を彩る植物
春は新しい命が芽吹く季節です。球根植物や早春に咲く花木を配置して、冬から春への移り変わりを演出します:
球根植物は秋に植え付けることで、春に美しい花を咲かせます。一年草・季節の花の育て方完全ガイドで球根の扱い方も詳しく解説しています。
夏に生き生きとした緑をつくる
夏は緑が最も濃く茂る季節です。耐暑性の高い植物を選び、日陰をつくる樹木も重要です:
- 高木:ヤマボウシ、エゴノキ、カツラ
- 低木:アベリア、ギボウシ、ヤブラン
- 夏咲き花:ルドベキア、エキナセア、サルビア、アガパンサス
夏の強い日差しから他の植物を守るため、適度な日陰をつくる樹木の配置も考慮しましょう。
秋の紅葉で庭を彩る
秋は庭が最も美しく変化する季節です。紅葉する落葉樹と、実をつける樹木を組み合わせます:
- 紅葉する樹木:モミジ、ドウダンツツジ、ナンキンハゼ、ハナミズキ
- 実をつける樹木:ナンテン、ピラカンサ、ガマズミ、カリン
- 秋咲きの花:コスモス、菊、パンパスグラス
ナンテンは「難を転ずる」縁起物としても人気があり、春の赤い新芽、夏の白い花、秋の赤い実と一年を通して楽しめます。
冬の骨格と静けさを演出
冬は落葉樹の枝ぶりや常緑樹の緑が際立つ季節です。冬枯れの美しさと、常緑の力強さを両立させます:
冬でも花を楽しめる植物を配置することで、寒い季節にも彩りを添えることができます。
植栽計画を立てる際の実践ポイント
実際に植栽計画を立てる際には、以下の表を参考に、季節ごとのバランスを考えながら植物を選定しましょう。

| 季節 | 主な見どころ | おすすめ植物 | 配置のポイント |
|---|---|---|---|
| 春 | 花・新緑 | サクラ、ハナミズキ、チューリップ | 視線の先や玄関周りに配置 |
| 夏 | 深い緑・花 | ヤマボウシ、ギボウシ、アガパンサス | 日陰をつくる位置と日当たりの良い場所 |
| 秋 | 紅葉・実 | モミジ、ナンテン、ドウダンツツジ | 庭の奥や中心に配置して遠景を楽しむ |
| 冬 | 常緑・冬花 | ツバキ、サザンカ、マツ | 骨格となる位置に配置 |
成長を見越した配置計画
植物は時間とともに成長します。購入時の小さな苗木も、数年後には大きく育つことを考慮して配置しましょう:
- 成長後の高さと幅を確認:カタログや植物ラベルの情報を必ずチェック
- 植栽間隔を十分に確保:窮屈にならないよう、成長を見越した間隔をとる
- 建物や境界との距離:将来の枝張りを考慮し、建物や隣家から適切な距離を保つ
剪定・整枝の技術完全ガイドを参考に、定期的な剪定でサイズをコントロールすることも可能です。
地域の気候に合った植物選び
2024年の庭づくりトレンドとして、地域の植物を取り入れることが注目されています。地元の気候に適応した植物を選ぶことで、以下のメリットがあります:
- 手入れが楽になる:気候に合っているため、病害虫に強く育てやすい
- 季節ごとの変化が顕著:その土地の四季に適応した変化を見せる
- サステナブルな庭づくり:水やりや肥料が少なくて済み、環境にやさしい
自分の住む地域の気候区分を理解し、土づくり・堆肥・肥料の基礎知識と実践ガイドを参考に、その土地に合った土壌環境を整えることも重要です。
メンテナンスを考慮した植栽計画
美しい四季の庭を維持するためには、適切なメンテナンスが欠かせません。しかし、手間をかけすぎるとガーデニングが負担になってしまうため、自分の時間と体力に合った管理レベルで計画を立てることが大切です。
手入れの頻度と作業内容
季節ごとに必要なメンテナンス作業を把握しておきましょう:
落葉樹を多く植えると秋の落ち葉掃除が必要になります。近隣との関係を考慮し、掃除しやすい場所に配置するか、常緑樹との割合を調整しましょう。
病害虫に強い品種の選定
手間を減らすには、病害虫に強い植物を選ぶことも効果的です。病害虫対策と防除の完全ガイドも参考にしながら、抵抗性のある品種を選びましょう。
また、トゲのある植物(バラ、ピラカンサなど)を通路や子どもの遊び場付近に植えると危険なため、配置には注意が必要です。
まとめ:年間を通して楽しめる庭をつくろう
四季を楽しむ庭づくりは、季節ごとに変化する自然の美しさを身近に感じられる、日本ならではの素晴らしい文化です。ガーデニング入門・基礎知識の完全ガイドで基本を学びながら、この記事で紹介した植栽計画のポイントを実践してみてください。
重要なポイントをおさらいします:
- 落葉樹と常緑樹をバランスよく配置して、一年中楽しめる庭をつくる
- 各季節に少なくとも2種類以上の植物が見頃を迎えるように計画する
- 成長後の高さや幅を考慮し、隣家や建物との距離を確保する
- 地域の気候に合った植物を選ぶことで、手入れが楽になりサステナブルな庭になる
- 自分の管理能力に合った計画を立て、無理のない範囲で楽しむ
最初から完璧な庭をつくろうとする必要はありません。年々少しずつ植物を追加したり、配置を変えたりしながら、自分だけの四季折々の庭を育てていく過程も、ガーデニングの大きな楽しみです。
さあ、あなたも四季を楽しむ庭づくりを始めてみませんか。春の芽吹き、夏の緑陰、秋の紅葉、冬の静けさ――季節の移ろいとともに変化する庭は、毎日の暮らしに豊かな彩りをもたらしてくれるはずです。





