庭世界 日本の気候に合わせた家庭園芸の育て方と道具選び
ガーデニングツール・資材の完全ガイド

園芸用ネットの種類と季節別の活用法

園芸ネットの種類を、防虫・防鳥・遮光・つるもの用など目的別に比較。目合いと遮光率の選び方、春夏秋冬の使い分け、張り方と受粉・蒸れの注意点まで解説します。

庭世界 編集部 公開 更新 約5分で読めます
家庭菜園で用途別に張られた園芸用ネット
Photo by Gustavo Fring on Pexels

本記事には広告が含まれます。

園芸ネットの種類は、園芸用ネットを「防ぐ」「遮る」「支える」の目的で分けると選びやすくなります。害虫には防虫、鳥には防鳥、夏の強光には遮光、つるには誘引用を選び、細かさや遮光率は必要十分に留めます。万能な一枚を掛け続けず、受粉・通風・季節に合わせて外すことまで含めて選ぶのが基本です。

園芸用ネットとは

園芸用ネットは、作物を覆って害虫・鳥・強い日射・風を弱めるか、支柱へ張ってつるや果実を支える資材です。防ぐ相手か支える対象を一つ決めると、必要な規格が絞れます。

家庭菜園では、保護用は侵入や日射を抑え、つるの誘引用は収穫しやすい空間をつくります。資材全体の役割はガーデニングツール・資材の完全ガイドも参照してください。

種類を目的別に比較

園芸用ネットの種類は、形状より役割で比べると迷いません。防虫・防鳥・遮光・誘引・防風・防寒は代用できる場面もありますが、固定すべき場所と外す条件が異なります。

防虫ネット

防虫ネットは虫の飛来や産卵を抑え、昆虫受粉を必要としない葉物野菜では長期間使えます。果菜類では開花後に外すか人工授粉します。

キャベツ、ブロッコリー、コマツナなどは幼苗期から食害を受けやすい作物です。防虫ネット 楽天AmazonYahoo!は害虫防除の物理手段で、農薬への依存を減らせますが、益虫も遮ります。総合的病害虫管理(IPM)の一部として使い、設置前に葉裏の虫や卵を除きます。虫を中へ閉じ込めたまま裾を密閉すると、ネット内で被害が進みます。

防鳥ネット

防鳥ネット AmazonYahoo!は、鳥と果実・苗・種子の間を網で隔てる資材です。小型鳥には12〜20mm、中〜大型鳥には25〜50mmが一つの目安ですが、網目だけでなく糸の強さ、色、設置範囲も確認します。黒い細糸は景観へなじみますが鳥から見えにくく、緩んだ網は絡まりの危険を高めます。白や青など視認しやすい色、UV加工、屋外向けの強い糸を選ぶと管理しやすくなります。

トレリス・つるものネット

トレリスやつるものネット 楽天AmazonYahoo!は、キュウリ、ゴーヤ、エンドウなどのつると果実を支え、受光と収穫の空間をつくります。

大判品は高さ1.8m、長さ6〜100m程度が一般的です。1〜3株のプランターなら、つるを外して再利用しやすい角目も選べます。支柱は支柱とトレリスの種類と使い方で整理しています。

種類目的主な規格時期注意点
防虫ネット虫害防止目合い、透光性春〜秋受粉、蒸れ、裾
防鳥ネット鳥害防止目合い、糸、色結実期たるみ、絡まり
遮光ネット高温ストレス軽減遮光率、色春末〜夏日照、通風
つるものネットつるを支える幅、角目・菱目植え付け〜収穫支柱、片付け
防風ネット風を弱める高さ、固定強度強風期乱流
園芸用不織布霜・寒風対策透光性、保温性晩秋〜早春結露、換気

目合い・遮光率・素材の選び方

目合いは網目の開口寸法です。防虫では対象害虫を止める最も粗い目を選び、ハウスやトンネルでは細目にした分だけ換気経路を確認します。

防虫ネットは対象害虫から逆算する

防虫ネットは対象害虫から目合いを逆算します。アブラムシを対象にするなら0.8mm前後が目安です。施設園芸.comの整理では、0.4mmはコナジラミ類・アザミウマ類、0.6mmはハモグリバエ類・キスジノミハムシ、0.8mmはアブラムシ類、1.0mmはコナガ・アオムシ・カブラハバチ・ヨトウムシ類に対応します。

白は透光性を確保しやすく、黒は防虫と遮光を兼ねます。神奈川県農業技術センターなどが開発した赤色ネットは、0.8mmでも0.4mm以下の透明網と同等のアザミウマ侵入防止効果が示されています。

遮光率は「暗くする割合」

遮光率は、入射する光のうちネットが遮る割合です。日当たりを必要とする作物では、必要光量を残すことが前提です。20〜30%は日光を好む作物の真夏対策、30〜40%は一般的な野菜や花、50〜60%は葉焼けを避けたい葉物や耐陰性のある植物向けの目安です。70〜80%は苗や強光に弱い観葉植物、80〜90%はキノコ類など用途が限られます。

素材・糸・固定具まで一組で選ぶ

防鳥用のポリエチレンは軽量で耐久性を取りやすく、ナイロンは柔軟です。簡易品の400デニールに対し、ノウキナビは基本として1000デニール以上を勧めています。UV加工も確認します。

季節別の活用カレンダー

園芸用ネットは、春の防虫、夏の遮光、秋の防虫・強風対策、冬の防寒へ、生育段階に合わせて交換します。

季節主な脅威資材交換の判断
春食害、遅霜防虫、誘引、不織布定植時に設置し、暖日は不織布を外す
夏強光、高温、鳥害遮光、防鳥、誘引午後に遮光し、蒸れを点検
秋害虫、強風防虫、防風定植時に設置し、固定点を点検
冬霜、寒風、鳥害不織布、防風、防鳥換気し、不要な網を保管

春:虫が付く前に張り、つるが伸びる前に支える

春は定植直後に防虫し、アブラナ科には虫が付く前に1.0mm程度の網を掛けます。遅霜の夜は不織布を使い、暖かい日中は外します。

つる性野菜は植え付け時に支柱とネットを準備し、茎葉を傷めないよう早めに誘引します。

夏:遮光率より通風と時間帯を優先する

遮光ネット 楽天AmazonYahoo!は概ね5月中旬〜9月上旬に使います。カンザス州立大学は一般用を20〜70%、夏越しする冷涼季作物を30〜50%としています。

葉へ直置きせず、蒸散の湿気が抜ける空間をつくり、水分ストレスも確認します。UC Agriculture and Natural Resourcesは家庭菜園の黒い網では約40%が一般的としています。

果実が色づく時期は鳥害が増えます。小規模な果樹では果実の袋掛けとも比較し、網を使うなら果実との距離と地面の隙間を確認します。

秋:防虫を再開し、強風後に張り直す

防風は風を完全に止めず弱めます。台風前は固定点と破れを確認し、風荷重が大きい場所では一時的に外します。

冬:遮光ではなく保温と乾燥風を管理する

園芸用不織布 楽天AmazonYahoo!は、霜や寒風から幼苗を守る被覆資材です。冬越し対策では夜の保温と昼の換気を両立し、使い分けは保温資材と防寒グッズの種類と使い方を参照してください。

張り方と日常管理

園芸支柱は網を自立させ、作物との間に空間をつくります。防鳥ネットの羅網を防ぐため、張力と視認性も点検します。

張る前に幅・高さ・開閉位置を決める

畝の実寸、作物の最終高、収穫通路から寸法を決めます。トンネルへの組み込みは家庭用温室・ビニールハウスの設置方法も確認してください。

張りひも3本でたるみを抑える

きゅうりネットは上・中・下段に張りひもを3本通します。上端と左右端に加えて中間も留めると、風による膨らみを抑えられます。

防虫は裾、防鳥はたるみ、遮光は空間を見る

防虫ネットは裾の隙間をなくします。上から水やりした後は、網の下の土壌水分まで確認します。

受粉・蒸れ・万能ネットの注意点

受粉の要否で被覆期間を決めます。葉物は種まきから覆えますが、キュウリなどは送粉者が必要なため、開花期に外すか人工授粉します。果樹も果樹の受粉時期を確認します。

最小目合いが最適とは限らない

0.4mm以下の細目は微小害虫に有効でも、通気性を下げます。Cornellの試験では60g・1.95×0.95mm網はオウトウショウジョウバエを排除できず、80g・1.0×0.6mm網は複数シーズンで排除しました。

遮光しすぎも防除しすぎも避ける

トバリネットは「遮光しすぎない」と注意しています。長期の高遮光は徒長や葉の黄化につながります。

再利用は価格より片付けやすさで決める

再利用前に洗浄・乾燥し、縁と破れを確認します。補修できない網は持ち越しません。

迷ったときの3つの判断ルール

園芸用ネットは、脅威、必要十分な規格、外す条件の順で選びます。

  1. 対象を一つ決める。 虫、鳥、強光、風、つる、霜から選びます。
  2. 必要十分にする。 防虫は最も粗い有効目、遮光は作物に合う率を選びます。
  3. 点検して外す。 受粉、蒸れ、たるみ、破れを見て、生育段階が変われば交換します。

関連記事

出典

  • 園芸用ネット
  • 防虫ネット
  • 防鳥ネット
  • 遮光ネット
  • 家庭菜園

庭世界 編集部

メーカー公表仕様・公的機関や大学の資料・専門メディア・購入者レビューを突き合わせて記事を制作しています。実機の購入・テストは行っていません。編集方針・誤りの報告

関連するガイド記事

ガイドをすべて見る →