オーナメンタルグラスの種類と庭への活用
2026年2月6日

オーナメンタルグラスの主要な種類と庭での効果的な活用方法を解説。パンパスグラス、ミューレンベルギア、フウチソウなど人気品種の特徴、植え付け方法、管理のコツを詳しく紹介します。低メンテナンスで一年中楽しめるガーデニングのアイデアが満載です。
オーナメンタルグラスの種類と庭への活用
オーナメンタルグラスは、個性的で美しいフォルムやカラーを持ち、庭を演出する効果的なアクセントとなる植物です。近年のガーデニングトレンドとして注目を集めており、風に揺れる姿や四季折々の表情の変化が多くのガーデナーを魅了しています。本記事では、オーナメンタルグラスの主要な種類と、それらを庭で効果的に活用する方法について詳しく解説します。
オーナメンタルグラスとは
オーナメンタルグラスとは、観賞価値の高いイネ科やカヤツリグサ科の植物の総称です。ガーデニングの基礎知識としても重要な要素で、庭に動きと軽やかな雰囲気をもたらします。これらの植物は、その美しい葉の色や形、風になびく優雅な姿、秋に現れる繊細な穂が特徴です。
オーナメンタルグラスの最大の魅力は、一年を通じて景観を楽しめることです。春の新緑、夏の濃い緑、秋の穂や紅葉、そして冬の枯れた姿まで、それぞれの季節で異なる表情を見せてくれます。また、低メンテナンスで育てやすいという利点もあり、初心者から上級者まで幅広く楽しめる植物群です。
人気のオーナメンタルグラスの種類
オーナメンタルグラスには多様な種類があり、それぞれに独自の特徴があります。40種類以上のオーナメンタルグラスが園芸市場で入手可能とされています。

パンパスグラス・プミラ
パンパスグラスの仲間で草丈1m程度の矮性種です。一般的なパンパスグラスは非常に大きくなりますが、プミラは小ぶりなので個人のお庭に最適です。秋に現れる大きな羽毛状の穂が特徴的で、庭木やシンボルツリーの下草としても活躍します。
ミューレンベルギア
アメリカ大陸原産の多年草で、暑さにも寒さにも強い優れた耐性を持ちます。秋に咲く穂が霧のように細かく、幻想的な雰囲気を演出します。特にミューレンベルギア・カピラリスは、ピンク色の繊細な穂が美しく、造園デザインにおいて注目を集めています。
フウチソウ
日本に古くから自生している植物で、笹のような葉が涼やかな印象を与えます。昔から親しまれてきた植物なので日本の気候に適応しており、非常に育てやすいのが特徴です。白や黄の斑入り種もあり、日陰でも育つため、シェードガーデンでの利用価値が高い品種です。
レモングラス
爽やかな芳香が魅力のイネ科のグラス類で、ハーブガーデンでも人気があります。観賞用としてだけでなく、料理やハーブティーにも利用できる実用性を兼ね備えています。ただし、耐寒性が弱いため、寒冷地では越冬対策が必要です。
リトルブルースタム
北米原産の暖地型グラスで、夏は青みがかった茎と葉を持ち、秋には銅色や青銅色に変化します。完全な日当たりを好み、土壌の改良をあまり必要としない丈夫な品種です。
オーナメンタルグラスの種類別比較表
| 種類 | 草丈 | 日照条件 | 耐寒性 | 見頃の季節 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| パンパスグラス・プミラ | 100cm | 日向 | 強い | 秋~冬 | 羽毛状の穂が美しい |
| ミューレンベルギア | 80-120cm | 日向 | 強い | 秋 | 霧状の繊細な穂 |
| フウチソウ | 30-50cm | 半日陰可 | 強い | 春~秋 | 日本の気候に適応 |
| レモングラス | 80-100cm | 日向 | 弱い | 夏~秋 | ハーブとしても利用可 |
| リトルブルースタム | 60-150cm | 日向 | 強い | 秋~冬 | 紅葉が美しい |
| スイッチグラス | 90-180cm | 日向 | 強い | 夏~冬 | 直立した姿が印象的 |
庭への活用方法とデザインアイデア
オーナメンタルグラスはガーデンデザインにおいて多様な用途があります。その柔軟性と美しさから、様々なスタイルの庭に取り入れることができます。

アクセントプランツとして
単独で植えることで、庭の焦点となるアクセントプランツとして機能します。特に大型種のパンパスグラスやミスカンサスは、存在感があり、庭全体の視線を集めます。
ボーダーガーデンに
多年草の花壇の背景や中景として使用すると、花々を引き立てながら構造を加えることができます。高さの異なる複数の品種を組み合わせることで、層状の美しい景観を作り出せます。
プライバシースクリーンとして
背の高い品種を列植することで、目隠しや境界線として機能します。従来の生垣よりも軽やかで、風通しが良いため、圧迫感を与えません。
大量植栽(マスプランティング)
同じ品種を群植することで、統一感のある美しい景観を作ることができます。特にミューレンベルギアやスイッチグラスを広い面積に植えると、風になびく様子が壮観です。
コンテナガーデンに
中型・小型の品種は、ベランダや小スペースでのコンテナ栽培にも適しています。移動が可能なため、季節ごとに配置を変えて楽しむことができます。
オーナメンタルグラスの選び方と注意点
オーナメンタルグラスを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。
サイズの確認
成長後の草丈と株の広がりを必ず確認しましょう。小さな苗の時には想像しにくいですが、品種によっては2メートル以上に成長するものもあります。植える場所のスペースを考慮して適切なサイズの品種を選びましょう。
生育習性の理解
グラス類には株立ちタイプと地下茎で広がるタイプがあります。地下茎で広がるタイプは侵略的になる可能性があるため、植える前に地域の情報を確認することが重要です。手入れの行き届いた花壇では、株立ちタイプの方が管理しやすいでしょう。
日照と水の要件
オーナメンタルグラスを植える際の2つの主要な要因は水と日光です。ほとんどの品種は日向を好みますが、フウチソウのように半日陰でも育つ品種もあります。また、乾燥に強い品種が多い一方で、湿った土壌を好む品種もあります。
耐寒性の確認
お住まいの地域の気候に適した品種を選ぶことが成功の鍵です。レモングラスのように耐寒性が弱い品種は、寒冷地では一年草として扱うか、冬季の保護が必要になります。
オーナメンタルグラスの植え付けと管理
適切な植え付けと管理により、オーナメンタルグラスは長年にわたって美しい景観を提供してくれます。

植え付けの時期と方法
オーナメンタルグラスは春または早秋に植え付けるのが最適です。特に春の早い時期に植えると、夏の暑さが来る前にしっかりと根を張ることができます。
植え付け前には、土壌を約30センチの深さまで耕し、堆肥などの有機物を混ぜ込んで排水性と肥沃度を改善します。株間は品種によって異なりますが、一般的には30センチから90センチの間隔を取ります。密植したい場合は狭く、個々の株の形を楽しみたい場合は広めに植えましょう。
水やりと肥料
植え付け直後と成長期初期には、十分な水やりが必要です。しかし、一度根付いてしまえば、多くのオーナメンタルグラスは乾燥に強く、過度な水やりは必要ありません。
肥料についても、控えめで十分です。春に緩効性肥料を与える程度で、ほとんどの品種は健全に育ちます。過剰な施肥は、かえって株が倒れやすくなる原因となります。
刈り込みと維持管理
枯れた葉や穂は冬の景観として楽しむことができますが、春の新芽が出る前に株元から刈り取ります。一般的に2月下旬から3月が刈り取りの適期です。大型の株は電動ヘッジトリマーを使うと作業が楽になります。
数年経過して株が大きくなりすぎたり、中心部が枯れてきたりした場合は、株分けを行います。春の新芽が出始める頃が株分けの適期で、古い株を掘り上げて、シャベルやノコギリで分割します。
病害虫対策
オーナメンタルグラスは病害虫に強い植物として知られています。化学農薬をほとんど必要とせず、環境にやさしいガーデニングを実践できます。ただし、過湿状態が続くと根腐れを起こすことがあるため、排水の良い環境を整えることが重要です。
オーナメンタルグラスがもたらす生態系への貢献
オーナメンタルグラスは美しさだけでなく、生態系にも重要な役割を果たします。
野生動物の生息地
グラス類は野生動物や受粉昆虫の生息地となり、越冬場所や休息場所、食料源を提供します。鳥類は種を食べ、昆虫は葉の間に隠れ家を見つけます。
土壌保全
オーナメンタルグラスの発達した根系は、土壌の安定化と浸食防止に効果があります。特に傾斜地では、大雨時の水の流れを緩やかにし、土壌流出を防ぎます。
環境浄化
一部の品種は土壌中の汚染物質を吸収する能力があり、ファイトレメディエーション(植物による環境浄化)に利用されることもあります。
オーナメンタルグラスは、その多様性と美しさ、そして環境への貢献により、現代のガーデニングにおいて欠かせない存在となっています。適切な品種を選び、正しい管理を行うことで、一年を通じて魅力的な庭を楽しむことができるでしょう。




