つる植物の病害虫対策と予防ケア
2026年2月6日

ダリアの育て方を初心者向けに徹底解説。植え付け時期、水やり管理、おすすめ品種の選び方まで。世界5万種以上の中から厳選した華やかな品種を紹介。大輪、ポンポン咲き、変わり咲きなど、あなたの庭にぴったりのダリアが見つかります。
ダリアの育て方と華やかな品種の紹介
ダリアは、その豪華で多彩な花姿から「花の女王」とも呼ばれる人気の球根植物です。世界で5万種以上の品種が存在し、花の大きさ、色、形が非常に多様であることが特徴です。初心者でも比較的育てやすく、適切な管理を行えば6月から11月まで長期間にわたって美しい花を楽しむことができます。本記事では、ダリアの基本的な育て方から、おすすめの華やかな品種まで、詳しく解説していきます。
ダリアとは?その魅力と特徴
ダリアはメキシコ原産のキク科の多年草で、夏から秋にかけて鮮やかな花を咲かせます。その最大の魅力は、何といっても品種の豊富さです。花の大きさは直径5cmほどの小型品種から、30cmを超える巨大輪まで様々で、色も赤、ピンク、黄、白、オレンジ、紫など、ほぼすべての色が揃っています。

アメリカダリア協会によると、ダリアは14の公式クラスに分類されており、カクタス咲き、デコラティブ咲き、ボール咲き、睡蓮咲き、アネモネ咲きなど、花形も実に多様です。日本では特に秋田県で品種改良が盛んで、現在までに40種類以上のオリジナル品種が開発されています。
ダリアは草丈も20cmほどの矮性種から、「皇帝ダリア」のように最大6mにもなる大型種まであり、庭のボーダー花壇、鉢植え、切り花など、様々な用途で楽しむことができます。一年草・季節の花の育て方と併せて栽培すると、より華やかな庭を作ることができます。
ダリアの基本的な育て方
植え付けの時期と場所選び
ダリアの球根の植え付けに最適な時期は、各地域の桜が開花する頃が目安となります。具体的には、関東以西では3月下旬から4月下旬、東北・北海道では4月下旬から5月下旬が適期です。遅霜の心配がなくなり、地温が十分に上がってから植え付けることが成功の鍵です。

場所選びも重要なポイントです。ダリアは日光を好む植物なので、1日6〜8時間は直射日光が当たる場所を選びましょう。日当たりが不足すると、茎が軟弱に育ち、花付きも悪くなります。また、水はけの良い場所を選ぶことも大切で、ダリアは一昼夜水に浸かると枯れてしまうほど過湿に弱い植物です。水はけが悪い場所では、高畝にするなどの工夫が必要です。
風通しの良い場所を選ぶことも忘れないでください。風通しが悪いと病害虫の発生リスクが高まります。ただし、強風が当たる場所は避け、必要に応じて防風対策を行いましょう。詳しいガーデニング入門・基礎知識も参考にすると良いでしょう。
土づくりと植え付け方法
ダリアは水はけが良く、栄養豊富な土を好みます。植え付けの2〜3週間前から土づくりを始めましょう。庭植えの場合は、植え付け場所の土を深さ30〜40cm掘り起こし、完熟堆肥や腐葉土をたっぷりと混ぜ込みます。土づくり・堆肥・肥料の基礎知識を参考に、適切な土壌改良を行ってください。
土壌のpHは6.0〜7.5が理想的です。酸性土壌の場合は、苦土石灰を混ぜて中和しましょう。また、元肥として緩効性化成肥料を適量施します。ダリアの細かい根は有機物の多い土を好むため、完熟牛ふん堆肥を多めに入れるとより良い結果が得られます。
球根の植え付け深さは、球根の上部が地表から5〜10cm下になるようにします。球根を植え付ける際は、必ず芽が上を向くようにしてください。芽は球根と茎の境目(クラウン)にありますので、確認してから植えましょう。また、球根を植える際は必ず支柱も同時に立てます。後から支柱を立てると球根を傷つける恐れがあるためです。
水やりの管理
ダリアの水やり管理は、栽培成功の重要なポイントです。多くの初心者が失敗する原因は、水のやりすぎによる球根の腐敗です。ダリアの球根は多くの水分を含んでいるため、植え付け直後にたっぷりと水を与えた後は、芽が出るまで水やりを控えます。これは非常に重要で、サカタのタネの栽培ガイドでも強調されているポイントです。
芽が出て生育が始まったら、土の表面が乾いたときにたっぷりと水を与えます。特に夏の暑い時期は、朝の涼しい時間帯に水やりを行うのが理想的です。ダリアは高温多湿を嫌うため、夕方の水やりは避け、葉や茎に水がかからないよう、株元に水を与えるようにしましょう。
鉢植えの場合は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与え、受け皿に溜まった水は必ず捨てます。梅雨時期は特に注意が必要で、雨が続く場合は軒下に移動するなどして、過湿を防ぎましょう。詳しい水やり・灌漑システムの完全ガイドも参考にしてください。
支柱立てと摘芯・整枝
ダリアは背が高く、枝も茂るため、支柱の支えなしでは倒れてしまいます。植え付け時に立てた支柱に、成長に応じて茎を紐で結びつけていきます。特に花が大きい品種や草丈が高い品種は、頑丈な支柱が必要です。5〜6フィート(約150〜180cm)の支柱を使用し、茎を優しく誘引します。

摘芯(ピンチング)は、より多くの花を咲かせるための重要な作業です。草丈が30〜40cmになったら、主茎の先端を摘み取ります。これにより脇芽が伸びて、枝数が増え、結果的に多くの花が咲きます。ただし、巨大輪を咲かせたい場合は摘芯せず、1本仕立てにする方法もあります。
また、蕾が付き始めたら、蕾の間引き(摘蕾)を行います。1つの枝に複数の蕾が付いた場合、中央の大きな蕾を残し、両脇の小さな蕾を摘み取ることで、より大きく立派な花を咲かせることができます。剪定・整枝の技術完全ガイドでは、様々な植物の整枝技術を詳しく解説しています。
肥料の与え方と追肥
ダリアは生育旺盛な植物で、適切な施肥が美しい花を咲かせる秘訣です。植え付け時に元肥として緩効性化成肥料を施した後、生育期間中は定期的な追肥が必要です。
芽が出て葉が展開し始めたら、2〜3週間に1回のペースで液体肥料を与えます。窒素・リン酸・カリがバランス良く含まれた肥料が理想的ですが、開花期が近づいたら、リン酸とカリ分の多い肥料に切り替えると、花付きが良くなります。
固形肥料を使う場合は、株元から少し離れた場所に施し、土と軽く混ぜ込みます。肥料が直接球根や根に触れると、肥料焼けを起こす恐れがあるため注意が必要です。また、真夏の高温期(8月)は、ダリアが一時的に生育を緩める時期なので、施肥を控えめにしましょう。
ダリアのおすすめ華やかな品種
大輪系品種
カフェオレは、その名の通りカフェオレのような柔らかなベージュとピンクのグラデーションが美しい品種です。花径は15〜20cmほどで、デコラティブ咲きの優雅な姿が人気です。切り花としても長持ちし、フラワーアレンジメントでも重宝されます。

黒蝶(こくちょう)は、ダリアの代表的な品種の一つで、黒みがかった深い赤色の花が印象的です。ベルベットのような質感の花弁が重なり合い、シックで大人っぽい雰囲気を演出します。草丈は100〜120cmほどで、庭の後方や花壇のアクセントとして最適です。
マルコムズホワイトは、純白の大輪品種で、デコラティブ咲きの整った花形が特徴です。白い花弁が幾重にも重なり、清楚で上品な印象を与えます。鉢植えにも向く早生品種で、初心者にもおすすめです。
中輪系品種
銀映(ぎんえい)は、秋田県で生まれた品種シリーズの一つで、淡いピンク色に白の絞りが入る美しい品種です。花径10〜15cmで、草丈も80cmほどと扱いやすく、鉢植えやコンテナガーデンに最適です。
エンジェルズタッチは、淡いピンク色の優しい雰囲気が魅力のボール咲き品種です。丸くコロンとした花形が可愛らしく、ガーデンに柔らかな印象を加えます。花持ちも良く、切り花としても人気があります。
小輪・ポンポン系品種
フランツカフカは、濃いピンク色のポンポン咲き品種で、直径5〜7cmほどの小さな丸い花が可愛らしい印象です。花茎が長く伸びるため、切り花にも適しています。多花性で、次々と花を咲かせる点も魅力です。
サニーボーイは、鮮やかな黄色のポンポン咲き品種で、庭を明るく彩ります。コンパクトな草姿で、寄せ植え・コンテナガーデンにも最適です。
変わり咲き品種
ミッドナイトムーンは、カクタス咲きの品種で、細く尖った花弁が特徴的です。濃い紫色から黒に近い色合いで、個性的な庭づくりにぴったりです。草丈は100〜120cmで、インパクトのある存在感があります。
ハニーは、コラレット咲きの品種で、中央の短い花弁の周りを長い花弁が囲む独特の花形が魅力です。黄色とピンクのツートンカラーが華やかで、アクセントプランツとしておすすめです。
開花期の管理と花がら摘み
ダリアの開花期は6月中旬から11月にかけてですが、日本の夏は高温すぎるため、8月は花が咲きにくい時期です。しかし、適切な管理を行えば、9月以降に再び美しい花を楽しむことができます。実際、秋のダリアは夏よりも発色が良く、花持ちも良いと言われています。
咲き終わった花は、こまめに摘み取りましょう(花がら摘み)。花がらを放置すると、種を作ろうとして株が消耗し、次の花付きが悪くなります。花首のすぐ下で切り取るのではなく、その下の節まで戻って切ると、その節から新しい芽が伸びてきます。
また、病害虫対策と防除も重要です。ダリアはアブラムシ、ハダニ、ヨトウムシなどの害虫が付きやすいため、定期的にチェックし、早期発見・早期対処を心がけましょう。うどんこ病や灰色かび病にも注意が必要で、風通しを良くし、過湿を避けることが予防になります。
球根の掘り上げと冬越し
霜が降りる前、葉が黄色くなってきたら、球根を掘り上げる時期です。通常、10月下旬から11月にかけて行います。茎を地際から10〜15cm残して切り、晴天が続いた日に掘り上げます。
掘り上げた球根は、茎を付けたまま風通しの良い日陰で1週間ほど乾燥させます。土を軽く落とし、腐った部分や傷んだ部分があれば切り取ります。その後、おがくずやバーミキュライトに埋めて、凍らない場所(5〜10℃程度)で保管します。
興味深いことに、アメリカンダリア協会によると、ダリアの球根は1シーズンで平均3〜10個の新しい球根を作ります。これらを分球して植えれば、翌年はさらに多くのダリアを楽しむことができます。
温暖な地域(関東以西の平野部)では、厚めにマルチングすることで地植えのまま冬越しさせることも可能ですが、確実性を求めるなら掘り上げ保管がおすすめです。
品種選びのポイント
ダリアの品種を選ぶ際は、栽培環境や用途に合わせて選ぶことが大切です。以下の表を参考に、最適な品種を選びましょう。

| 栽培場所 | おすすめの特徴 | 品種例 |
|---|---|---|
| 地植え・広い花壇 | 大輪、草丈100cm以上 | カフェオレ、黒蝶、ミッドナイトムーン |
| 鉢植え・コンテナ | 早生、草丈80cm以下 | マルコムズホワイト、銀映、サニーボーイ |
| 切り花用 | 花茎が長い、花持ち良い | カフェオレ、エンジェルズタッチ、フランツカフカ |
| 初心者向け | 丈夫、早生、管理しやすい | マルコムズホワイト、銀映 |
| インパクト重視 | 変わり咲き、個性的な色 | ミッドナイトムーン、ハニー |
また、開花時期も品種によって異なります。早生品種は6月から咲き始め、晩生品種は9月以降に本領を発揮します。長期間花を楽しみたい場合は、早生、中生、晩生の品種を組み合わせて植えるのがおすすめです。
よくある失敗とその対策
球根が腐ってしまう
最も多い失敗例が、植え付け後の水のやりすぎによる球根の腐敗です。前述の通り、植え付け後は芽が出るまで水やりを控えることが重要です。また、水はけの悪い場所に植えた場合も腐りやすいため、高畝にするか、土壌改良を行いましょう。
茎が倒れてしまう
支柱を立てていない、または支柱への誘引が不十分な場合、強風や豪雨で茎が折れたり倒れたりします。植え付け時から支柱を立て、成長に応じてこまめに誘引しましょう。特に大輪品種や草丈の高い品種は、頑丈な支柱が必須です。
花が咲かない
日照不足、肥料不足、または窒素過多が原因です。ダリアは1日6時間以上の直射日光を必要とします。また、窒素肥料が多すぎると葉ばかり茂って花が咲きにくくなるため、開花期が近づいたらリン酸・カリ分の多い肥料に切り替えましょう。
まとめ:ダリアで華やかな庭づくりを
ダリアは、豊富な品種と華やかな花姿で、ガーデニングに彩りと楽しみをもたらしてくれる素晴らしい植物です。基本的な育て方のポイントを押さえれば、初心者でも美しい花を咲かせることができます。
特に重要なのは、適切な植え付け時期の選択、日当たりと水はけの良い場所選び、植え付け後の水管理、そして支柱立てです。これらをしっかり守れば、6月から11月まで長期間にわたって、庭を華やかに彩るダリアの花を楽しむことができるでしょう。
品種選びも楽しみの一つです。大輪の豪華な品種から、可愛らしいポンポン咲き、個性的な変わり咲きまで、自分の好みや庭の雰囲気に合わせて選んでみてください。また、季節の園芸カレンダーを参考にしながら、他の季節の花々と組み合わせることで、一年を通して美しい庭を作ることができます。
さらに詳しいガーデニングの知識を深めたい方は、造園・ガーデンデザインの基本や、ガーデニングツール・資材の完全ガイドもぜひご覧ください。ダリアの魅力を存分に引き出し、華やかなガーデンライフを楽しみましょう。





