コガネムシの幼虫対策と被害を防ぐ方法
2026年2月6日

コガネムシの幼虫による根の被害を防ぐ効果的な対策方法を徹底解説。化学的防除・生物的防除・予防対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。芝生や鉢植えの具体的な駆除手順、コンパニオンプランツの活用法、植え替え時の対処法まで詳しく説明。年間600億円の被害を出す害虫から大切な植物を守る方法をご紹介します。
コガネムシの幼虫対策と被害を防ぐ方法
庭やガーデニングを楽しんでいる方にとって、コガネムシの幼虫は最も厄介な害虫の一つです。気づかないうちに植物の根を食害し、大切に育てた植物を枯らしてしまうこともあります。本記事では、コガネムシの幼虫による被害の実態と、効果的な対策方法について詳しく解説します。病害虫対策と防除の完全ガイドも合わせてご覧ください。
コガネムシの幼虫による被害の実態
コガネムシの幼虫は、地中で植物の根を食べて成長します。メス1匹が40-60個の卵を産み、孵化した幼虫はC字型の白い姿で地中に潜み、根の先端部分を集中的に食害します。被害が進行すると、植物は栄養を吸収できなくなり、地上部が萎れたり枯れたりします。
特に芝生の手入れと管理の完全ガイドで紹介しているような芝生では、根を食い荒らされることで芝が簡単に剥がれてしまいます。軽く引っ張っただけで芝生がめくれる場合は、コガネムシの幼虫が大量発生している可能性が高いです。米国では年間約4億5000万ドル(約600億円)もの芝生管理コストが発生しており、世界的に深刻な害虫として認識されています。
鉢植えやコンテナでも被害は発生します。突然植物が元気をなくしたり、葉が黄色くなったりする場合は、根が食害されている可能性があります。寄せ植え・コンテナガーデンの完全ガイドでも触れていますが、定期的な観察が重要です。
コガネムシ幼虫の見分け方と発生時期
コガネムシの幼虫は白色でC字型に曲がった姿が特徴的です。体長は10-25mm程度で、頭部は茶褐色をしています。カブトムシやクワガタムシの幼虫と似ていますが、コガネムシの幼虫はより小型で、常にC字型に丸まっています。
発生時期は地域によって異なりますが、関東以西の暖地では初夏から秋にかけて被害が目立ちます。成虫は6-8月に活動し、土中に産卵します。卵は約2週間で孵化し、幼虫は秋まで活発に根を食べて成長します。冬季は土中深くで越冬し、春になると再び浅い場所に移動して摂食を再開します。
被害を早期発見するポイントは以下の通りです:
- 植物が突然萎れる、または成長が止まる
- 葉が黄色くなり、栄養不足のような症状が出る
- 芝生を軽く引っ張ると簡単に剥がれる
- 鉢植えの土を掘ると白い幼虫が見つかる
ガーデニング入門・基礎知識の完全ガイドでも述べていますが、定期的な観察と早期発見が被害を最小限に抑える鍵となります。
効果的な駆除方法:化学的防除
コガネムシの幼虫駆除には、適切な薬剤の使用が最も確実で即効性のある方法です。初夏から秋、特に幼虫が孵化したての時期が駆除の最適タイミングです。

主な土壌処理剤
| 農薬名 | 有効成分 | 使用方法 | 効果持続期間 |
|---|---|---|---|
| オルトラン粒剤 | アセフェート | 土壌混和・表面散布 | 2-3週間 |
| ダイアジノン粒剤 | ダイアジノン | 土壌混和 | 2-4週間 |
| スミチオン乳剤 | MEP | 土壌灌注 | 1-2週間 |
| マラソン乳剤 | マラソン | 土壌灌注 | 1-2週間 |
オルトラン粒剤やダイアジノン粒剤は、土に混ぜ込むことで幼虫に接触して効果を発揮します。植え付け時や植え替え時に土壌混和すると予防効果も期待できます。
スミチオン乳剤やマラソン乳剤は、水で希釈して土壌に灌注します。芝生の場合は、家庭園芸用スミチオン乳剤の希釈液を土壌灌注する方法が一般的です。使用量と希釈倍率は製品ラベルの指示に従ってください。
使用時の注意点
- 薬剤は幼虫が活動している時期(春・秋)に使用する
- 雨の直前や土壌が過湿の時は避ける
- ペットや子供が触れない場所で保管する
- 使用後は手をよく洗う
- 土づくり・堆肥・肥料の基礎知識と実践ガイドで紹介している有益な土壌微生物への影響も考慮する
環境に優しい生物的防除法
化学農薬に抵抗がある方や、有機栽培を目指している方には、生物的防除法がおすすめです。特に注目されているのが、ネマトーダ(線虫)を利用した防除方法です。

ネマトーダ(線虫)による防除
ネマトーダは、コガネムシの幼虫に寄生して駆除する生物農薬です。土壌に散布するだけで効果を発揮し、化学農薬と比べて環境への負荷が少ないのが特徴です。米国農務省のガイドラインでも、持続可能な防除方法として推奨されています。
使用方法は簡単で、ネマトーダ製剤を水に溶かして土壌に散布します。土壌温度が15-30℃の時期が最も効果的で、散布後は土壌を湿潤に保つことが重要です。効果の持続期間は約4-6週間で、必要に応じて追加散布します。
その他の生物的防除
バチルス・チューリンゲンシス(Bt菌)や、ミルキースポア病菌(Paenibacillus popilliae)なども、コガネムシ幼虫に対して効果があることが研究で確認されています。これらの微生物製剤は、対象害虫にのみ作用し、人間やペット、益虫には無害です。
予防対策とコンパニオンプランツの活用
駆除だけでなく、予防対策を講じることで被害を大幅に減らすことができます。

物理的予防方法
- 鉢植えの予防:植え付け時に鉢底に防虫ネットを敷く
- マルチング:土壌表面をマルチング材で覆い、成虫の産卵を妨げる
- 水やり管理:7月から8月中旬は水やりを控えめにし、乾燥気味に保つことで産卵を抑制できる
- 定期点検:月に1-2回は植物の根元を観察し、早期発見に努める
コンパニオンプランツの活用
特定の植物には、コガネムシの成虫を忌避する効果があることが知られています。バラの育て方完全ガイドでも紹介していますが、バラのコンパニオンプランツとして以下が有効です:
- 水仙(スイセン):球根に含まれるアルカロイドがコガネムシを忌避
- ニンニク:強い臭いがコガネムシの産卵を妨げる
- タンジー:独特の香りで成虫を遠ざける
- ラベンダー:ハーブガーデンの作り方と活用の完全ガイドでも紹介している人気のハーブで、コガネムシが嫌う香りを放つ
これらの植物を寄せ植えやコンテナガーデンに取り入れることで、自然な忌避効果が期待できます。
植え替え時の対処法と応急処置
すでに被害が発生している場合は、早急な対応が必要です。
鉢植えの植え替え手順
- 植物を抜き取る:丁寧に鉢から植物を取り出す
- 根の確認:根の状態を観察し、食害された部分を確認
- 幼虫の除去:見つけた幼虫はすべて取り除く(数が多い場合は土をふるいにかける)
- 根の整理:傷んだ根を剪定し、健全な根を残す
- 新しい土で植え替え:土づくりの基礎に従って、清潔な培養土を使用
- 薬剤処理:植え替え後にオルトラン粒剤などを土壌混和
庭植えの場合
庭植えの植物で被害が疑われる場合:
芝生の場合は、被害箇所の芝を剥がして幼虫を除去し、新しい芝を張り直すことが必要な場合もあります。
まとめ:統合的なコガネムシ対策
コガネムシの幼虫対策で最も重要なのは、予防・早期発見・適切な駆除を組み合わせた統合的アプローチです。
効果的な対策のポイント:
- 予防:コンパニオンプランツの活用、物理的バリア、適切な水やり管理
- 早期発見:定期的な観察、植物の異常に気づく感覚を養う
- 駆除:化学的防除と生物的防除を状況に応じて使い分ける
- 継続的管理:一度の駆除で終わらず、継続的にモニタリングを行う
ガーデニングツール・資材の完全ガイドでも触れていますが、適切な道具と知識があれば、コガネムシの被害は十分にコントロール可能です。季節の園芸カレンダーを参考に、適切な時期に適切な対策を実施しましょう。
大切な植物を守るために、本記事で紹介した方法を実践し、美しい庭やガーデンを維持してください。





