5月の園芸作業:害虫対策と生育管理
2026年2月6日

5月は害虫が活発化する季節です。アブラムシやアオムシなどの害虫対策から、コンパニオンプランツを使った予防法、無農薬での駆除方法まで、実践的なテクニックを詳しく解説します。健康な植物を育てるための生育管理のポイントも紹介。
5月の園芸作業:害虫対策と生育管理
5月は気温が上昇し、植物の生育が活発になる季節です。同時に、害虫の活動も盛んになるため、早めの対策と適切な生育管理が重要です。この記事では、5月に必要な害虫対策と生育管理の方法について、実践的なアドバイスをご紹介します。
5月の害虫発生状況と特徴
5月は害虫にとって最適な環境が整う時期です。アブラムシは15℃~25℃前後の気温を好み、3月~5月と9月~11月が発生のピークとなります。特に4~6月は繁殖期で、雌だけで増えることができるため繁殖力が非常に旺盛です。
アオムシも4月~6月に活動が活発になります。気温上昇する5月は病気や虫が発生しやすくなるため、手遅れになる前に早めの対策が肝心です。葉っぱが食われていたり、黒や緑色の粒状の糞が落ちていたら、そのあたりにアオムシやイモムシ・毛虫がいる可能性があります。
害虫の種類と特徴を理解することで、適切な対策を講じることができます。発生初期で対処すると、被害の拡大を食い止めることができるため、日々の観察が重要です。
物理的な害虫対策方法
物理的な対策は、化学薬品を使用せずに害虫を防除できる環境に優しい方法です。防虫ネットを使用することで、卵を産みつかせず、アブラムシを寄せ付けません。特に育苗期や新芽の時期には効果的です。
手作業による駆除も基本的な対策の一つです。最もシンプルなのは、手でつまんだり指ではじいたりしてアブラムシを取り除く方法です。数が少ないうちであれば、この方法で十分対応できます。
また、害虫の侵入経路を遮断することも重要です。鉢植えの場合は、鉢底から侵入する害虫を防ぐために、ネットや不織布を敷くと効果的です。地植えの場合は、マルチングによって土壌からの害虫の侵入を防ぐことができます。
害虫対策についてさらに詳しく知りたい方は、病害虫対策と防除の完全ガイドもご参照ください。
無農薬での害虫駆除テクニック
環境や健康に配慮した無農薬での害虫駆除方法が注目されています。酢と水を1:2の割合で混ぜて散布すると、アオムシやアブラムシなどの害虫が寄ってきにくくなります。酢30cc:水1リットルで割ったものを霧吹きなどに入れてスプレーする方法が一般的です。
重曹水も効果的な選択肢です。重曹小さじ1杯を水500mlに溶かしたスプレーを作り、害虫に直接噴霧します。重曹のアルカリ性が害虫に不快感を与え、忌避効果を発揮します。
牛乳スプレーもアブラムシ駆除に有効です。原液のまま、または水で2倍に薄めた牛乳をスプレーし、乾燥後に水で洗い流します。牛乳の膜がアブラムシの呼吸器を塞ぎ、窒息させる効果があります。
ニームオイルは昆虫の成長を遅らせる効果があり、有機栽培において日本でも試験が行われています。若い害虫に散布すると効果的で、日本の甲虫、メキシコマメゾウムシ、コロラドハムシ、小さな葉を食べる毛虫、アブラムシなどに有効です。
家庭菜園での有機栽培については、家庭菜園・野菜づくりの完全ガイドで詳しく解説しています。
コンパニオンプランツによる予防策
コンパニオンプランツは、農薬を使用せずに害虫を予防する方法として注目されています。栽培している植物と相性のよい植物を一緒に育てることで、害虫対策に役立てることができます。

一般的に用いられるのはハーブで、特にマリーゴールド、ミント、タイムが多く見られます。マリーゴールドは根から分泌される物質がセンチュウを防ぎ、独特の香りがアブラムシやコナジラミなどの害虫を遠ざけます。
ミントやバジルなどの香りの強いハーブも、アブラムシやアオムシなどの害虫を寄せ付けない効果があります。トマトの近くにバジルを植えると、トマトの風味が良くなるだけでなく、害虫対策にもなります。
ネギやニラなどのユリ科植物も、コンパニオンプランツとして優秀です。これらの植物の根に共生する微生物が、病害虫を防ぐ効果を持っています。
| コンパニオンプランツ | 主な効果 | 相性の良い野菜 |
|---|---|---|
| マリーゴールド | アブラムシ・センチュウ忌避 | トマト、ナス、キュウリ |
| バジル | アブラムシ・ハエ忌避 | トマト、ピーマン |
| ミント | アブラムシ・アリ忌避 | キャベツ、ブロッコリー |
| ネギ・ニラ | 病害虫全般の予防 | ほとんどの野菜 |
| ナスタチウム | アブラムシのおとり | キュウリ、カボチャ |
ハーブの活用については、ハーブガーデンの作り方と活用の完全ガイドもご覧ください。
生育管理のポイント
日当たりと風通しをよくすることで、植物の抵抗力が高まり害虫が発生しにくくなります。風通しが悪いと、植物の抵抗力が弱くなり、害虫が発生しやすくなります。

日当たりと風通しをよくするには、仮支柱を立てると効果的で、栽培方法に適していない不要な芽を取り除く「芽かき」も適度に行いましょう。込み合った枝などの剪定をこまめにすることで、アブラムシが発生しやすくなるのを防げます。
水やりも生育管理の重要な要素です。5月は気温が上がり、土が乾きやすくなるため、朝の水やりを基本とし、夏野菜などは夕方にも追加で水やりをすることが推奨されます。ただし、過剰な水やりは根腐れの原因となるため、土の状態を確認しながら適量を与えましょう。
肥料管理も忘れずに行います。5月は生育が活発な時期であり、肥料切れによる生理障害などへの対策も必要です。追肥のタイミングは植物の種類によって異なりますが、葉の色が薄くなったり、成長が鈍ったりした場合は肥料不足のサインです。
土づくり・堆肥・肥料の基礎知識と実践ガイドでは、適切な施肥方法について詳しく解説しています。
5月の具体的な作業スケジュール
5月の園芸作業は、上旬・中旬・下旬で内容が異なります。計画的に作業を進めることで、効率的な害虫対策と生育管理が可能になります。
5月上旬(1日~10日)
5月中旬(11日~20日)
- 芽かきと整枝作業
- 追肥の開始
- 害虫の定期チェックと早期駆除
- 支柱の立て直しと誘引
5月下旬(21日~31日)
月別の詳しい作業内容は、季節の園芸カレンダー:月別・季節別ガイドをご参照ください。
トラブルシューティングとQ&A
Q: アブラムシがすでに大量発生してしまいました。どうすればいいですか?
A: 大量発生の場合は、まず水流で洗い流す方法を試してください。ホースの水圧を利用して、葉の裏側から勢いよく水をかけます。その後、酢水スプレーや牛乳スプレーを数日間続けて散布し、残った個体を駆除します。それでも改善しない場合は、有機認証を受けた殺虫剤の使用を検討してください。

Q: 無農薬での害虫対策は本当に効果がありますか?
A: 発生初期であれば、無農薬での対策は十分に効果があります。ただし、定期的な観察と継続的な対策が必要です。予防的にコンパニオンプランツを植えたり、防虫ネットを使用したりすることで、農薬に頼らない害虫管理が可能になります。
Q: 剪定や芽かきのタイミングがわかりません。
A: 基本的には、込み合った部分や内側に向かって伸びる枝、勢いの弱い芽などを取り除きます。朝の涼しい時間帯に作業を行い、切り口には癒合剤を塗ると病気の予防になります。詳しい技術については、剪定・整枝の技術完全ガイドをご覧ください。
Q: ベランダでも効果的な害虫対策はできますか?
A: ベランダガーデニングでも、防虫ネットやコンパニオンプランツの活用は有効です。風通しを確保し、鉢の底に防虫ネットを敷くことで、害虫の侵入を防げます。ベランダ・小スペースガーデニングの完全ガイドで詳しい方法を紹介しています。
まとめ:5月の害虫対策成功のカギ
5月の害虫対策と生育管理を成功させるには、以下の3つのポイントが重要です。
1. 早期発見・早期対応
毎日の観察を習慣化し、害虫の発生を初期段階で発見することが最も効果的です。アブラムシの繁殖力は非常に高いため、数匹を見つけた時点で即座に対処しましょう。
2. 予防的な対策の徹底
防虫ネット、コンパニオンプランツ、適切な栽培環境の維持など、害虫が発生しにくい環境を作ることが基本です。無農薬スプレーの定期的な散布も予防に効果的です。
3. 総合的な生育管理
害虫対策だけでなく、日当たり、風通し、水やり、施肥など、植物を健康に育てるための総合的な管理が、結果的に最も強力な害虫対策となります。健康な植物は害虫への抵抗力が高くなります。
これらのポイントを押さえ、5月の園芸シーズンを充実したものにしましょう。さらに詳しいガーデニングの基礎知識については、ガーデニング入門・基礎知識の完全ガイドもぜひご活用ください。





