夏のガーデニング暑さ対策と管理ポイント
2026年2月6日

夏のガーデニングは、美しい花々が咲き誇る一方で、厳しい暑さとの戦いでもあります。気温が30℃を超えると多くの植物の成長速度が遅くなり始め、2023年は北半球で過去2000年間で最も暑い夏だったという研究結果も出ています。しかし、適切な暑さ対策と管理を行えば、真夏でも美しいガーデンを維持することができます。この記事では、
夏のガーデニング暑さ対策と管理ポイント
夏のガーデニングは、美しい花々が咲き誇る一方で、厳しい暑さとの戦いでもあります。気温が30℃を超えると多くの植物の成長速度が遅くなり始め、2023年は北半球で過去2000年間で最も暑い夏だったという研究結果も出ています。しかし、適切な暑さ対策と管理を行えば、真夏でも美しいガーデンを維持することができます。この記事では、夏のガーデニングを成功させるための具体的な対策とポイントを詳しく解説します。
夏のガーデニング成功の4つの基本原則
夏のガーデニングを成功させるには、蒸れを防ぐ、室外機の熱風対策、地熱を防ぐ、日陰を作るという4つの基本原則が重要です。これらの原則を守ることで、植物が夏の厳しい環境でも健康に育ち、秋まで美しい花を楽しむことができます。
蒸れは植物の根腐れや病気の原因となり、特に日本の高温多湿な気候では注意が必要です。室外機からの熱風は想像以上に植物にダメージを与えます。地熱による根のダメージも深刻で、土壌温度が上がりすぎると根が傷んでしまいます。そして、直射日光から植物を守る日陰作りは、夏のガーデニングにおいて最も効果的な対策の一つです。
季節の園芸カレンダー:月別・季節別ガイドでは、各季節の詳しい管理方法を紹介していますので、併せてご覧ください。
効果的な水やりの方法とタイミング
夏の水やりは、ガーデニングの成否を分ける最も重要な作業です。真夏の水やりは早朝または夕方に行うのが基本で、必要に応じて1日2回行います。10平方メートルの庭では、猛暑日に1日約30~34リットルの水が必要になることもあります。

朝の水やりでは、涼しい時間にたっぷりと水を与えることで、植物が日中の暑さに耐えられるよう十分に水分を蓄えさせます。夕方の水やりでは、葉水を中心に行い、植物や周りの温度を下げることを目的とします。ただし、日中の暑い時間帯の水やりは避けましょう。水が熱湯のようになり、かえって植物を傷めてしまいます。
深く、少ない頻度で水やりすることも重要なポイントです。表面だけでなく、根の深い部分まで水が届くように、1回あたりの水やり量を多くします。これにより、根が深く伸びて暑さに強い植物に育ちます。鉢植えの場合は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えましょう。
土づくり・堆肥・肥料の基礎知識と実践ガイドでは、水はけの良い土づくりについても詳しく解説しています。
風通しを確保して蒸れを防ぐテクニック
風通しの確保は、夏のガーデニングで最も見落とされがちな重要ポイントです。気温が高くなってきたら、透かし剪定や切り戻しを行い、風通しをよくします。蒸れを防ぐだけでなく、熱がこもるのを防ぐ効果もあります。
鉢植えの配置では、ある程度の隙間を開け、高さを変えるなどの工夫をして風の通り道を作ります。庭に植え込んである植物は、枝が混んでいる箇所を間引いたり、地面に近い部分の古い葉を落として風が通るようにします。特に、密植している部分は病気が発生しやすいので、思い切って間引きましょう。
具体的には、内側に向かって伸びている枝や、他の枝と絡み合っている枝を中心に剪定します。葉が重なり合って光が当たらない部分も、風通しが悪く蒸れやすいので注意が必要です。枝の間に手を入れたときに、すっと通るくらいの密度が理想的です。
剪定・整枝の技術完全ガイドでは、季節ごとの剪定方法を詳しく紹介しています。
マルチングによる土壌温度管理
マルチングは、土壌温度の上昇を最大10度抑える効果があり、夏のガーデニングに欠かせない対策です。バークやワラなど通気性のよい素材を使用することで、土の温度上昇を防ぎながら、水分の蒸発も抑えることができます。
マルチング材として最適なのは、バークチップ、ワラ、腐葉土、ココナッツファイバーなどです。これらの有機マルチは、土壌温度を下げるだけでなく、徐々に分解されて土壌改良効果もあります。厚さは5~10センチ程度が目安で、植物の茎から少し離して敷くのがポイントです。
鉢植えの場合も、土の表面をマルチング材で覆うことで、鉢内の温度上昇を抑えることができます。特に黒い鉢は熱を吸収しやすいので、マルチングの効果が高くなります。また、鉢を二重にして間に空気層を作る方法も効果的です。
マルチングのもう一つの利点は、雑草の抑制です。夏は雑草も勢いよく成長する季節ですが、マルチングによって光を遮断することで、雑草の発芽を抑えることができます。
暑さに強い植物の選び方と配置
耐暑性のある植物を選ぶことは、夏のガーデニング成功の近道です。日本の高温多湿な気候に適した品種として、ジニア「プロフュージョン」、ペチュニア「よく咲くペチュニア バカラiQ」、ニチニチソウ「サンダー」、コリウス「ゴリラ・ゴリラ Jr.」などがおすすめです。

これらの品種は、梅雨から夏にかけても病気になりにくく、メンテナンスが簡単で、きれいな花を長く楽しめます。初心者の方は、こういった暑さに強い品種からスタートすると、夏越しの失敗を避けることができます。
植物の配置も重要なポイントです。暑さや直射日光に強い植物以外の鉢植えは、樹木の下や軒下など、半日陰で風通しのよい涼しい場所に移動させます。特に西日は避けるようにしましょう。歩道、パティオ、その他の構造物の近くにある植物は、輻射熱の影響を受けやすく、最初に熱ストレスの兆候を示すため、特に注意が必要です。
| 植物名 | 耐暑性 | 日当たり | 水やり頻度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ジニア「プロフュージョン」 | 非常に強い | 日なた | 毎日 | 病気に強く、長期間開花 |
| ペチュニア「バカラiQ」 | 強い | 日なた~半日陰 | 毎日 | 多花性で手入れが簡単 |
| ニチニチソウ「サンダー」 | 非常に強い | 日なた | 毎日 | 乾燥にも強い |
| コリウス「ゴリラ Jr.」 | 強い | 半日陰 | 毎日~2日に1回 | カラフルな葉が魅力 |
| マリーゴールド | 強い | 日なた | 毎日 | 害虫忌避効果もあり |
| ポーチュラカ | 非常に強い | 日なた | 2~3日に1回 | 乾燥に極めて強い |
一年草・季節の花の育て方完全ガイドでは、様々な花の特性と育て方を紹介しています。
夏場の肥料管理と植物のケア
夏場の肥料管理は、他の季節とは異なるアプローチが必要です。疲れている株に肥料を与えると根疲れを起こす原因になります。肥料は夏前に与えておき、夏はできるだけ肥料を控えるのが基本です。

真夏は植物の成長が鈍る休眠期に入ることが多く、この時期に肥料を与えると根に負担がかかってしまいます。特に窒素肥料は、高温期に与えると植物が軟弱に育ち、病害虫の被害を受けやすくなります。どうしても必要な場合は、液体肥料を通常の2~3倍に薄めて与える程度にとどめましょう。
また、夏場は植物にストレスを与える作業を避けることも重要です。移植、剪定(軽い整枝以外)、強い肥料を与えるといった作業は、秋の涼しくなってから行うようにします。暑さで弱っている植物に追加のストレスを与えると、回復できずに枯れてしまうこともあります。
病害虫対策も夏の重要な管理項目です。高温多湿の環境では、ハダニ、アブラムシ、うどんこ病などが発生しやすくなります。病害虫対策と防除の完全ガイドを参考に、早期発見・早期対処を心がけましょう。
日陰作りと熱対策の実践アイデア
直射日光から植物を守る日陰作りは、夏のガーデニングで最も効果的な対策の一つです。遮光ネット(シェードクロス)を使用すると、その下の温度を最大10度下げることができます。

遮光ネットは、遮光率30~50%のものが一般的で、植物の種類に応じて選びます。日なたを好む植物には遮光率30~40%、半日陰を好む植物には50~70%が適しています。設置する際は、植物から少し距離を取り、空気の流れを妨げないようにすることがポイントです。
つる性植物を利用したグリーンカーテンも、おしゃれで効果的な暑さ対策です。ゴーヤ、朝顔、ヘチマなどを植えることで、自然の日よけを作ることができます。グリーンカーテンは、建物の外壁温度を下げる効果もあり、室内の温度上昇を抑えるエコな方法としても注目されています。
鉢を涼しい場所に移動させることも効果的です。特に午後の西日が当たる場所は避けることが重要です。可能であれば、大きな木の下や建物の東側に移動させましょう。移動が難しい場合は、鉢の周りに白い布や反射板を置いて、輻射熱を軽減する方法もあります。
ベランダ・小スペースガーデニングの完全ガイドでは、限られたスペースでの暑さ対策についても詳しく解説しています。
夏のガーデニング作業時の安全対策
植物のケアも大切ですが、ガーデナー自身の健康と安全も忘れてはいけません。早朝の涼しい時間に作業することを基本とし、気温が上がる前に終わらせるようにします。
作業中は、必ず帽子と日焼け止めを使用し、肌を直射日光から守ります。つばの広い帽子は、顔だけでなく首の後ろも日差しから守ってくれます。長袖の軽い服を着ることで、直射日光を避けながら体温調節もしやすくなります。
水分補給も重要で、喉が渇く前にこまめに水を飲むようにします。作業中は水筒を常に持ち歩き、15~20分ごとに水分を取る習慣をつけましょう。スポーツドリンクなど、塩分も含まれた飲料を用意しておくと、熱中症予防に効果的です。
長時間の作業は避け、頻繁に休憩を取って涼しい場所で体を冷やすことも大切です。めまい、吐き気、頭痛などの熱中症の兆候を感じたら、すぐに作業を中止して涼しい場所で休憩しましょう。無理をせず、作業を複数日に分けて行うことも検討してください。
まとめ
夏のガーデニングは挑戦的ですが、適切な暑さ対策と管理を行えば、美しいガーデンを維持することができます。蒸れを防ぎ、適切な水やりを行い、マルチングで土壌温度を管理し、暑さに強い植物を選ぶ。これらの基本原則を守ることで、真夏でも健康な植物を育てることができます。
最も重要なのは、植物の状態をよく観察することです。葉の色、張り、土の乾き具合など、毎日チェックすることで、問題を早期に発見して対処できます。また、自分自身の健康にも気を配り、無理のない範囲でガーデニングを楽しみましょう。
ガーデニング入門・基礎知識の完全ガイドでは、季節を問わず役立つガーデニングの基本を総合的に学ぶことができます。夏の対策をマスターして、一年を通じて美しいガーデンを楽しみましょう。
参考リンク:





