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バラの育て方完全ガイド:初心者から上級者まで

オールドローズの特徴と育て方

2026年2月6日

オールドローズの特徴と育て方

オールドローズの歴史、特徴、選び方、育て方を完全解説。ガリカ、ダマスク、アルバなど基本4系統の育成ポイント、病気対策まで。初心者から上級者まで実践的な情報。

オールドローズの特徴と育て方:クラシックな美しさを庭に咲かせる

オールドローズは、バラの中でも特に魅力的で歴史的な位置づけにある品種です。現代のモダンローズとは異なる、クラシックで優雅な花姿と、その豊かな香りから多くのガーデナーに愛されています。このガイドでは、オールドローズの特徴、選び方、育て方について、初心者から上級者まで実践できる知識をご紹介します。

オールドローズとは:歴史と定義

オールドローズとは、1867年に発表された最初のハイブリッドティー種「ラ フランス」より前に作出されたバラの総称です。つまり、1867年以前に西洋で栽培されていた古いバラの品種のことを指します。

バラの歴史は2000年以上にわたり、古代ギリシア時代からダマスクローズは香りの良さで知られていました。オールドローズはこのような長い栽培の歴史の中で、自然と人間が選別を重ねてきた品種ばかりです。

モダンローズと違い、オールドローズは野生から選別されたものが多く、自然界での適応性が高いため、病気や虫害に対する耐性が強いという利点を持っています。

オールドローズの主な特徴

1. 香りの豊かさ

オールドローズの最大の魅力は、その素晴らしい香りです。シルクのような質感の花弁から放たれる香りは、現代のモダンローズよりも圧倒的に強く、深い香りが特徴です。ダマスクローズはその香りで特に有名で、古代から香料として利用されてきました。アルバも清涼感あふれる香りを持ち、多くのガーデナーに選ばれています。

オールドローズの主な特徴 - illustration for オールドローズの特徴と育て方
オールドローズの主な特徴 - illustration for オールドローズの特徴と育て方

2. 優雅な花姿

花弁が多く重たげなカップ咲きの花容をもち、中心の花芯が見えないほどにくるくると渦巻く重厚な花弁が特徴です。この独特の花姿は、現代のきりりとした花型のバラとは対照的で、ロマンティックで優雅な印象を与えます。

3. 育てやすさ

バラの中では育てやすい品種が多く、肥料や手入れが少なくて済む傾向にあります。また、丈夫で耐病性に優れたものが多いため、初心者向けの品種も豊富です。

4. 一季咲きが主流

モダンローズの多くが四季咲きまたは返り咲きであるのに対し、オールドローズはほとんどが一季咲きです。春から初夏にかけて一度だけ花を咲かせる特性を持っています。この集中的な開花時期は、見る者に強い印象を与えます。

オールドローズの基本4系統

オールドローズは大きく5つのカテゴリに分類されていますが、最も基本的な4つの系統があります。

系統名特徴香り樹形開花時期
ガリカガリア地方が原産。濃い色で深い香りを持つ強い低めの灌木春~初夏一季咲き
アルバ白いバラの代表。清潔で上品な印象強い清涼感背丈が高い春~初夏一季咲き
ダマスク古代ギリシア時代から愛される。特に香りが良い最強の香りつる性~灌木主に春一季咲き
ケンティフォリアケント産のバラ。濃厚な香りの「センティフォリア」濃厚背丈が高めの灌木春~初夏一季咲き

オールドローズの基本系統を理解することで、自分の庭に合った品種選びができます。

オールドローズの選び方:初心者向けのポイント

1. 耐病性を優先する

初めてバラを育てるときは、病気に強いバラを選ぶことが最も重要です。オールドローズはモダンローズより耐病性に優れていますが、中でもうどんこ病に弱い品種がいくつかあります。ガリカローズやアルバローズは比較的病気に強いため、初心者向けです。

オールドローズの選び方:初心者向けのポイント - illustration for オールドローズの特徴と育て方
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2. 香りで選ぶ

オールドローズを育てるなら、香りの良さで選ぶのも良い方法です。ダマスクローズやセンティフォリアを選べば、その素晴らしい香りを十分に楽しむことができます。

3. 樹形を確認する

つる性のオールドローズ、灌木タイプのオールドローズなど、樹形により育て方が大きく異なります。自分の庭の大きさや形に合った樹形を選ぶことが重要です。

4. 育成環境を考慮する

オールドローズは品種により日光条件や湿度条件が異なります。自分の庭の日当たりや風通し、土の状態を確認してから品種を選びましょう。

オールドローズの育て方:基本から実践まで

植え付けの時期と場所

オールドローズの植え付けは秋(10月11月)または早春(2月~3月)が最適です。バラの育て方完全ガイドを参考に、植え付け場所を選びましょう。

オールドローズの育て方:基本から実践まで - illustration for オールドローズの特徴と育て方
オールドローズの育て方:基本から実践まで - illustration for オールドローズの特徴と育て方

日光: 1日3時間以上、できれば5時間以上の日光が必要です。日光が不足すると病気にかかりやすくなり、開花も悪くなります。

風通し: 風通しの良い場所が重要です。うどんこ病を防ぐため、空気が循環する環境を整えることが肝心です。

水はけ 水はけの悪い場所では根腐れが発生しやすくなります。土づくり・堆肥・肥料の基礎知識を参考に、水はけの良い土壌を準備してください。

水やり

地植えの場合は、植え付け後3年までは夏の乾燥時期に水やりします。その後は自然な雨水で十分です。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水をたっぷり与えます。受け皿に水が溜まらないよう注意してください。

肥料管理

春~秋の生育期には液体肥料または固形肥料を定期的に施します。有機肥料を使う場合は、根に直接触れないように根元から10cm以上離して施肥します。

冬期は肥料を与えません。開花後のお礼肥や秋の施肥が特に重要です。

剪定とお手入れ

灌木タイプ: 冬期に弱い枝や枯れた枝を取り除く程度の軽い剪定で十分です。強い剪定は花数を減らすため避けましょう。

つる性タイプ: 冬期に強く剪定してはいけません。前年に伸びた枝の先端に開花するため、冬に刈り込むと開花が期待できなくなります。花後に長く伸びた枝を短く切る程度の剪定が目安です。

剪定・整枝の技術完全ガイドも参考にしてください。

病気と虫害対策

オールドローズは耐性が強いですが、うどんこ病には注意が必要です。予防的に以下の対策を行いましょう。

  • 定期的な殺菌剤の散布(予防的に月1回程度)
  • 風通しの確保
  • 落ちた葉や枯れた枝の早期除去
  • 過度な湿度を避ける

詳細は病害虫対策と防除の完全ガイドをご参照ください。

オールドローズで庭づくりを楽しむ

オールドローズはその歴史的な背景と優雅な姿から、庭全体の雰囲気を高めることができます。ガーデンデザインの基本と実践ガイドを参考に、オールドローズを中心とした庭づくりを計画してみましょう。

つる性のオールドローズはアーバーやフェンスに這わせると、まるで物語の一場面のような雰囲気が生まれます。灌木タイプはボーダーガーデンの背景に植えると、その優雅な花姿が引き立ちます。

よくある質問

Q: オールドローズは初心者でも育てられますか?

A: はい、オールドローズは品種が多く、初心者向けの耐病性に優れた品種が数多くあります。ガリカローズやアルバローズから始めることをお勧めします。

Q: オールドローズはいつ花が咲きますか?

A: ほとんどのオールドローズは春から初夏に一度だけ花を咲かせます。この一季咲きの集中的な開花が、オールドローズの大きな魅力です。

Q: オールドローズの香りはどのくらい強いですか?

A: オールドローズの香りはモダンローズより圧倒的に強く、深いものが多いです。ダマスクローズの香りは特に有名で、古代から香料として使用されてきました。

まとめ

オールドローズはその歴史、香り、優雅な花姿から、ガーデナーにとって特別な存在です。1867年より前に栽培されていたこれらの品種は、長い時間を経て自然と人間が選別してきた傑作ばかりです。

育てるには多少の知識と注意が必要ですが、その美しさと香りから得られる喜びは何ものにも代え難いものです。ガリカ、アルバ、ダマスク、ケンティフォリアなどの基本系統から、自分の庭に合った品種を選んで、クラシックで優雅なバラ庭園を作ってみましょう。

オールドローズとともに過ごす日々は、きっと庭での時間をより豊かで充実したものにしてくれます。

参考リンク・参考資料

オールドローズについて、さらに詳しく学ぶための参考リンクです。

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