バラの冬越しと冬の管理方法
2026年2月6日

バラの冬越しと冬の管理方法について、初心者向けに完全解説。冬剪定のポイント、地域・品種別の防寒対策、寒肥の与え方、水やり管理、よくあるトラブルと対策をすべて紹介。春の美しい開花に向けた冬の準備をマスターしましょう。
バラの冬越しと冬の管理方法
バラは美しい花を咲かせるために、実は冬の管理が非常に重要です。12月から2月末までの3ヶ月間は、バラにとって休眠期という過酷な季節であり、この時期の適切な管理がその後の春の開花を大きく左右します。本記事では、バラの冬越しと冬の管理方法について、初心者から上級者までが実践できる具体的なポイントを解説します。
バラが休眠する理由と冬越しの基本
バラの冬の休眠とは、気温が低下することによって自分の身を守ろうとする生理的な現象です。休眠中のバラは、寒さにじっと耐えながら、来る春に向けて活力を蓄える大切な時期を過ごします。一般的に気温が10℃以下になり始めると、バラは休眠の準備を整えます。
バラはバラの育て方完全ガイドでも紹介されているように、品種によって耐寒性が大きく異なります。バラは一般的にUSDA耐寒性ゾーン6以上(華氏0度以下、約マイナス18℃以上)で越冬可能ですが、より寒冷な地域に対応する品種も存在します。
冬剪定:バラの春を決める重要な作業
冬の休眠期における最も重要なお手入れが「冬剪定」です。冬剪定は古い枝や不要な枝を剪定することで、冬の間に蓄えた栄養が効率よく必要な枝や新芽に行き渡るようにする効果があります。

冬剪定の時期と目安
冬剪定は2月10日頃までに終わらせるのが一般的な目安です。この時期よりも遅くなると、せっかく剪定した枝が芽吹く時期が遅れ、開花時期に影響を及ぼします。剪定時期が早すぎると、その後の寒波で新芽が傷つく可能性があるため、タイミングが重要です。
冬剪定の方法
冬剪定では以下のポイントに注意します:
- 古い枝の除去:樹齢が古い枝や、黒ずんでいる不健康な枝を根元から除去
- 細い枝の整理:鉛筆程度の細さしかない枝は栄養が行き渡らないため除去
- 交差する枝の処理:枝同士が交差している場合、どちらか一方を除去
- 病気の枝の完全除去:黒星病などの病気が見られる枝は、健康な部分まで切り戻す
- 高さの調整:一般的に地面から50~60cm程度の高さに剪定
防寒対策:地域と品種に応じた選択
バラの防寒対策は、バラの種類と品種の選び方の選択時点から始まります。すべてのバラに同じ防寒対策が必要なわけではなく、地域の気候条件と品種の耐寒性に合わせた対策が効果的です。

防寒対策が必要な場合
防寒対策は以下のいずれかに該当する場合に必須です:
- 冬季の最低気温がマイナス10℃以下になる地域
- 標高が高く、風が強い地域
- まだ若い株で十分に成長していない苗
- ハイブリッドティーやグランディフローラなど、耐寒性が低い品種
- 青バラなどの特殊な色合いの品種(一般に耐寒性が低い傾向)
防寒対策の方法
| 対策方法 | 実施時期 | 特徴 | 向いている品種 |
|---|---|---|---|
| 土寄せ | 12月中旬~1月 | 株元に土を10~12cm盛り上げる | すべての品種 |
| マルチング | 11月~12月 | 堆肥や腐葉土を5~10cm敷く | 露地植え全般 |
| 麻布巻き | 1月~2月 | 幹を麻布やバークチップで包む | 樹形が大きい品種 |
| ローズコーン | 12月~1月 | 発泡スチロール製の筒を被せる | ポット苗、小型品種 |
| 根元保温シート | 11月~12月 | 専用シートで株元を覆う | 露地植え全般 |
| 対策方法 | 実施時期 | 特徴 | 向いている品種 |
|---|---|---|---|
| 土寄せ | 12月中旬~1月 | 株元に土を10~12cm盛り上げる | すべての品種 |
| マルチング | 11月~12月 | 堆肥や腐葉土を5~10cm敷く | 露地植え全般 |
| 麻布巻き | 1月~2月 | 幹を麻布やバークチップで包む | 樹形が大きい品種 |
| ローズコーン | 12月~1月 | 発泡スチロール製の筒を被せる | ポット苗、小型品種 |
| 根元保温シート | 11月~12月 | 専用シートで株元を覆う | 露地植え全般 |
発泡スチロール製のローズコーンは便利ですが、春になったら必ず早めに外してください。加温によって新芽が早く芽吹きすぎると、その後の寒波で若い芽が傷つく恐れがあります。
根力強化と寒肥による栄養管理
バラの冬の活動初期に欠かせないのが、活力を付けるための「寒肥」です。寒肥とは冬に与える肥料で、専用の保温シートやバークチップ、堆肥と腐葉土を混ぜたものなどを使用します。
寒肥には、暖かくなってから土壌微生物による分解を受けて、緩やかに効き始める有機質肥料が適しています。化学肥料は急速に効きすぎてしまい、冬場に不要な成長を促すため避けるべきです。
寒肥を与えるタイミングは12月中旬~1月中旬が目安で、土が凍結する地域では、土が凍る前に施肥を終わらせることが重要です。
鉢植えバラの冬の管理
鉢栽培をしているバラは、露地植えとは異なる管理方法が必要です。
植え替え
冬の休眠期は、バラを植え替えるのに最適な時期です。1~2年に一度は、この休眠期に植え替えを必ず行いましょう。古い土を3分の1程度除去し、新しい培養土に植え替えることで、根の活力が回復します。
植え替え時期は12月~1月が目安で、寒肥を新しい土に混ぜ込むと効果的です。
保温対策
鉢植えの場合、地植えよりも冷えやすいため、以下の対策を講じます:
- 鉢全体を麻布やバブルシートで包む
- 複数の鉢を近くに集める
- 北風が当たらない場所に移動する
- 鉢底全体をトレイに乗せ、鉢底からの冷気を遮断する
冬場の水やり管理
冬場は、バラの生育が止まるため、水やりを控えめにする必要があります。しかし、乾燥しすぎると根が弱るので、以下の基準で水やりします:
- 露地植え:通常は降雨に任せられますが、土が乾いた場合は与える
- 鉢植え:土の表面が乾いたら、軽く水を与える
- やり方:冬は朝方に暖かい水を株元に与えるのが効果的
- 頻度:真冬は5~7日間隔程度が目安
冬場に過湿になると根腐れが発生しやすいため、特に注意が必要です。
防ぎたい冬のトラブルと対策
凍結融解による枝の割裂
冷害の主な原因は、凍結と融解を繰り返すことです。バラの組織が凍ると膨張し、融解時に収縮します。この周期を繰り返すことで、枝が割裂してしまいます。対策としては、保温シートや土寄せにより温度変化を最小限に抑えることが重要です。
黒星病の悪化
冬でも黒星病は活動し、特に鉢植えで過湿になった場合に蔓延しやすいなります。冬場は落ち葉を完全に除去し、通風性を確保することが重要です。
害虫と病気の越冬
カイガラムシなどの害虫は、冬場に樹皮の裂け目に隠れて越冬します。冬場の剪定時に、古い樹皮をはがし、樹幹を清潔にしておくと、害虫の越冬を防げます。
品種別冬越し対応表
バラの品種によって耐寒性が大きく異なるため、以下の基準で品種を選択することが冬越しの成功を左右します:

- 耐寒性が高い品種(老化園バラ、灌木バラ、イングリッシュローズなど):通常の冬剪定のみで越冬可能
- 耐寒性が中程度(モダンローズ全般):最低気温がマイナス10℃以下になる地域では土寄せが必要
- 耐寒性が低い品種(ハイブリッドティー、グランディフローラ、フロリバンダ、青バラ):最低気温がマイナス5℃以下になる地域では、本格的な防寒対策が必須
このため、ガーデニングの始め方の段階から、自分の住む地域の気候に合った品種を選ぶことが、後々のメンテナンスを大きく軽減します。
参考資料と関連サイト
バラの冬越しについて、より詳しい情報は以下のサイトで確認できます:
- バラのお手入れと防寒対策 - KINCHO園芸
- バラの冬のお手入れと管理 - 篠宮バラ園
- バラの冬剪定ガイド - タキイネット通販
- 冬のバラの防寒対策 - 長野バラの会
- バラの冬越し完全ガイド - Heirloom Roses
まとめ:冬の管理がもたらす春の美しさ
バラの冬越しと冬の管理は、一見すると地味な作業に見えるかもしれません。しかし、冬の休眠期を健康に過ごしたバラは、春に力強い芽が出て、美しい花を咲かせます。
冬剪定、防寒対策、寒肥、そして適切な水やり管理――これらの作業を無視すれば、来春のバラの開花は期待できません。逆に、冬の管理を丁寧に行うことで、次の季節のバラの健康が約束されるのです。
地域の気候条件と品種の特性を理解し、自分のバラに最適な冬の管理方法を見つけることが、バラ栽培の成功への第一歩なのです。来年の春、美しく咲き誇るバラを期待して、今から冬の準備を始めましょう。





