バラの挿し木と増やし方の手順
2026年2月6日

バラの挿し木を成功させるには、適切な時期と方法が重要です。梅雨時期の緑枝挿しから植え替えまで、初心者でも失敗しないコツを詳しく解説します。成功率は50~80%で、発根まで約2週間。健康な枝の選び方も重要です。
バラの挿し木と増やし方の手順
バラを自分で増やしたいと思ったことはありませんか?購入したバラやお気に入りのバラの品種を、挿し木で増やすことは意外と簡単です。正しい方法と適切なタイミングを押さえれば、初心者でもバラを成功させることができます。この記事では、バラの挿し木の基本から応用まで、失敗しないためのコツをお伝えします。
バラの挿し木の基礎知識
バラの挿し木とは、親株から枝を切り取って、その枝から新しい根を生やし、新しい株に育てる増やし方です。タネまきと異なり、親と同じ特性を持つバラを育てることができるため、本当にお気に入りのバラを増やしたい時に最適な方法です。
バラの挿し木には2つの主な方法があります。1つ目は「緑枝挿し」で、春から夏にかけて、柔らかく緑色の新しい枝を使う方法です。2つ目は「休眠挿し」で、秋冬に枝が硬くなった後に行う方法です。初心者には緑枝挿しがおすすめです。なぜなら、梅雨の時期の湿度が高い環境では、挿し穂が乾燥しにくく、初心者でも失敗が少ないからです。
挿し木に最適な時期
バラの挿し木の最適時期は、成長の季節に応じて異なります。
緑枝挿しの時期は5月下旬~7月頃が目安です。特に6月から7月の梅雨時期は、湿度が高く雨の日が多いため、挿し木の管理が容易で初心者向けです。この時期に行うバラの挿し木は、成功率が高いという特徴があります。
休眠挿しの時期は9月中旬~10月頃です。この時期は気温が下がり、バラの成長が緩やかになるため、休眠挿しに適しています。
挿し木用の枝の選び方
バラの挿し木を成功させるための最も重要なポイントは、良質な枝を選ぶことです。

健康な枝を選ぶことが基本です。病気や害虫の被害がなく、色が濃い緑色で、張りのある枝を選びましょう。黒ずんだ部分や傷がある枝は避けることが大切です。
枝の太さと長さは、15~20cm程度が目安です。太さは鉛筆くらいが理想的です。太すぎる枝は発根しにくく、細すぎる枝は挿し木の途中で枯れやすくなります。
葉芽の数も重要です。選んだ枝には3~5つの葉芽が含まれるようにしましょう。葉芽の数が少ないと、新しい芽が出にくくなり、多すぎると管理が難しくなります。
新しい成長枝を使うことで、発根率が向上します。できるだけ、その年に伸びた新しい枝を選ぶようにしましょう。古い枝よりも新しい枝の方が、発根しやすい特性があります。
挿し木の具体的な手順
1. 枝の準備
バラの枝を選んだら、まずはカットの準備をします。使用するはさみは、必ず消毒済みの剪定ばさみを使いましょう。一般的なはさみでは切りにくく、断面がつぶれて、枝を傷めてしまいます。

枝をカットするときは、下部のカットは斜め45度に、上部のカットは水平に切ることが大切です。斜めカットをすることで、水の吸収面積が大きくなり、根が出やすくなります。
2. 葉と花の除去
カットした枝の下部の葉を全て取り除きます。土に埋まる部分に葉が残っていると、腐敗しやすくなり、バラの発根を邪魔してしまいます。
上部には3~4枚の葉を残すようにしましょう。これらの葉が光合成を行い、新しい根の形成に必要なエネルギーを作ります。
3. 水に浸ける
準備ができた挿し穂を、コップの水に数時間浸けておきます。この処理によって、挿し穂が十分に吸水し、発根の促進につながります。特に、梅雨時期以外の乾燥した季節に行う場合は、この浸水処理が重要です。
4. 発根剤の使用(任意)
発根剤を使用することで、根の発生を促進できます。発根剤には、オーキシンなどの植物ホルモンが含まれており、バラの発根率を大幅に向上させることができます。初心者には、発根剤の使用をおすすめします。
5. 挿し木の植え込み
準備した培養土(赤玉土、ピートモス、パーライトを混合したもの)を鉢に詰めます。市販の挿し木用培養土を使用するのも便利です。
準備した挿し穂を、培養土に約5cm程度挿します。しっかりと土に密着させることが重要です。軽く水やりをして、土を落ち着かせます。
挿し木後の管理
置き場所
挿し木したばかりのバラは、直射日光に当たると枯れてしまう可能性があります。半日陰で、風通しの良い場所に置くことが大切です。室内の窓際など、明るいが直射日光が当たらない場所が理想的です。

水やり
挿し木後1~2ヶ月は、発根までの大切な時期です。この期間は、土が乾かないよう、毎日丁寧に水やりを行いましょう。土の表面が乾いていたら、たっぷり水を与えます。ただし、水をやりすぎて土が常に湿った状態にすると、腐敗のリスクが高まります。
温度と湿度
バラの挿し木の発根には、温度と湿度が重要です。15~25℃の温度範囲が理想的です。湿度は60~70%が目安です。梅雨時期に行う場合は、これらの条件が自然に整うため、成功しやすいです。
根の発生確認
挿し木から約2週間後に根が発生し始めます。3~4週間後には、新しい芽が伸び始めます。根が確認できたら、少しずつ直射日光に慣らしていきます。
よくある失敗と対策
挿し木が枯れる原因
挿し木が枯れる最大の原因は、乾燥です。特に、挿し木直後から発根までの1~2週間は、最も乾燥に敏感な時期です。毎日の水やり管理が不可欠です。
もう1つの失敗原因は、直射日光です。強い日中の日光は、新しい細胞を傷め、挿し木が枯れる原因になります。必ず半日陰で管理しましょう。
腐敗の防止
土の過度な湿度は、カビや腐敗の原因になります。水はたっぷり与えますが、鉢の底の穴から水が流れ出るようにして、排水性を確保することが大切です。
風通しも重要です。密閉した場所ではなく、適度な空気の流れがある場所で管理することで、腐敗のリスクを減らせます。
バラの挿し木の成功率
バラの挿し木の成功率は、方法や環境によって異なります。標準的な方法では50~70%の成功率が期待でき、土壌介質を使う場合は80%程度の成功率も可能です。梅雨時期に緑枝挿しで行う場合は、成功率がさらに高まります。
適切な発根剤や自動ミスト装置を使用すれば、成功率を90%以上まで高めることもできます。ただし、バラの品種によって発根しやすさが異なるため、難しい品種を選んだ場合は成功率が低くなることもあります。
挿し木から植え替えまで
根付きの確認
発根から4~6週間後、新しい芽が伸び始め、根がしっかり張ってきたら、植え替えの準備ができています。この時期を見極めることが重要です。
植え替えの手順
挿し木用の小さな鉢から、一回り大きな鉢に植え替えます。使用する培養土は、通常のバラの培養土(赤玉土6:ピートモス3:パーライト1)でかまいません。
植え替え直後は、半日陰に置いて、1週間程度は直射日光を避けます。その後、少しずつ日当たりの良い場所に移していきます。
その後の育成
植え替え後のバラは、通常のバラと同じように育てます。定期的な水やり、月1回の施肥、適切な剪定を行うことで、健康に育つことができます。バラの育て方完全ガイドを参考に、品種に応じた育成方法を学びましょう。
参考資料と外部リンク
バラの挿し木について、詳しく学べる外部サイトをご紹介します。
まとめ
バラの挿し木は、正しい手順と時期、そして適切な管理があれば、初心者でも成功させることができます。梅雨時期の緑枝挿しから始めることをおすすめします。失敗を恐れず、何度もチャレンジすることで、バラ増やしの技術が高まります。
挿し木で増やしたバラの中から、特に元気に育つ株を選別することで、より強い品種の発展につながることもあります。ガーデニング入門・基礎知識の完全ガイドも参考に、総合的なガーデニング知識を身につけましょう。
バラの挿し木は、既存のバラを増やすだけでなく、ガーデニングの楽しさと知識を深める素晴らしい方法です。ぜひ、今年の梅雨時期に、バラの挿し木に挑戦してみてください。





