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ハーブガーデンの作り方と活用の完全ガイド

ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ

2026年2月6日

ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ

ハーブの寄せ植えの基本から、相性の良い組み合わせ10選、日常管理まで徹底解説。乾燥を好むハーブと湿潤を好むハーブの分類、ミントの注意点、よくある失敗と対処法も紹介。ベランダでも簡単に始められる、香り豊かなハーブガーデンを作りましょう。

ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ

ハーブの寄せ植えは、限られたスペースで複数のハーブを育てられる魅力的なガーデニング方法です。料理、ティー、アロマなど様々な用途のハーブを一つのコンテナで栽培でき、ベランダやキッチンの近くでも気軽に楽しめます。しかし、ハーブの種類によって好みの環境が大きく異なるため、相性の良いハーブを選ぶことが成功の鍵となります。本記事では、初心者でも失敗しないハーブの寄せ植えの作り方と、おすすめの組み合わせを詳しく解説します。

ハーブの寄せ植えに最適な時期と準備

ハーブの寄せ植えを始める最適な時期は、3月下旬~4月上旬の春先10月ごろの秋です。この時期は生育温度が20度前後で、ハーブが元気に育ち始める季節です。春先に植えれば夏に向けてしっかり根を張り、秋に植えれば翌春に美しい成長を楽しめます。

準備するものは以下の通りです:

  • コンテナ(鉢):底に排水穴があるもの。直径30cm以上がおすすめ
  • 鉢底ネット:虫の侵入を防ぐために必須
  • 鉢底石:水はけを良くするために使用
  • 培養土ハーブ用またはハーブ・野菜用の培養土
  • ハーブ苗:相性の良い組み合わせを選ぶ(後述)
  • じょうろ:水やり用

ハーブガーデンの作り方の基礎知識を理解しておくと、より成功率が高まります。また、土づくり・堆肥・肥料の基礎知識も参考にすることで、ハーブに適した土壌を準備できます。

ハーブの寄せ植えの基本的な作り方

ハーブの寄せ植えは、正しい手順で行えば初心者でも簡単に成功します。以下のステップに従って作業を進めましょう。

ハーブの寄せ植えの基本的な作り方 - illustration for ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ
ハーブの寄せ植えの基本的な作り方 - illustration for ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ

ステップ1:鉢底の準備

まず、鉢の底に鉢底ネットを貼って虫の侵入を防ぎます。次に、鉢底石を鉢の底が見えなくなる程度に敷き詰めます。これにより、水はけが良くなり、根腐れを防ぐことができます。

ステップ2:土の準備

鉢底石の上に、培養土を鉢の半分くらいまで入れます。ハーブの多くは、水はけの良い、pH 6.0~7.0の中性土壌を好みます。市販のハーブ用培養土を使用すると、最適な配合になっているため便利です。

ステップ3:ハーブ苗の配置

ハーブ苗をポットから取り出し、根鉢を軽くほぐします。背の高いハーブを奥(または中央)に、背の低いハーブを手前(または周囲)に配置することで、バランスの良い見た目になります。苗と苗の間は、成長を考慮して5~10cm程度の間隔を空けます

ステップ4:土入れと水やり

ハーブ苗の周りに培養土を追加し、鉢の縁から2~3cm下まで土を入れます。この隙間(ウォータースペース)があることで、水やりの際に土が流れ出るのを防ぎます。最後に、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えます

初回の水やりは、土と根をしっかり馴染ませるために重要です。その後の水やりは、表土が白っぽく乾いたら与えるようにします。ハーブは乾燥気味で育てた方が失敗が少なく、香りも強くなります。

詳しい水やりのコツは、ベランダ・小スペースガーデニングの記事でも解説しています。

ハーブの生育環境による分類と相性

ハーブの寄せ植えで最も重要なのは、同じ環境を好むハーブ同士を組み合わせることです。環境の好みが異なるハーブを一緒に植えると、一方が枯れてしまったり、成長が悪くなったりします。

ハーブの生育環境による分類と相性 - illustration for ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ
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乾燥を好むハーブ(地中海性気候原産)

以下のハーブは、日当たりが良く、乾燥した環境を好みます:

  • ローズマリー:常緑低木で、肉料理やパン作りに使われる
  • タイム:這うように成長し、魚料理やスープに最適
  • ラベンダー:紫色の花が美しく、リラックス効果がある
  • セージ:銀色がかった葉が特徴で、ソーセージの語源にもなった
  • オレガノ:ピザやパスタに欠かせないイタリアンハーブ

これらのハーブは水やりを控えめにし、風通しの良い場所に置くことが大切です。

湿潤を好むハーブ

以下のハーブは、適度な湿り気のある土壌を好みます:

  • バジル:イタリア料理に欠かせない、夏の代表的なハーブ
  • パセリ:栄養価が高く、料理の彩りにも使われる
  • チャイブ:ネギのような風味で、スープやサラダに
  • ミント:清涼感のある香りで、ティーやデザートに人気
  • コリアンダー(パクチー):エスニック料理に欠かせない

これらのハーブは、水切れに注意し、夏場は半日陰の場所に移動することもおすすめです。

半日陰でも育つハーブ

ミント、チャービル、チャイブ、パセリなどは、半日陰(1日3~4時間の日照)でも十分に育ちます。日当たりが限られたベランダや窓辺でも栽培可能です。

ハーブの多くは1日に最低6時間の直射日光が必要ですが、この例外を知っておくと、栽培場所の選択肢が広がります。

おすすめのハーブの組み合わせ10選

ここでは、相性が良く、見た目も美しいハーブの組み合わせを10パターン紹介します。

おすすめのハーブの組み合わせ10選 - illustration for ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ
おすすめのハーブの組み合わせ10選 - illustration for ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ
組み合わせ名ハーブの種類特徴・用途管理の難易度
地中海ハーブセットローズマリー、タイム、オレガノ乾燥を好む。肉料理に最適初心者向け
イタリアンハーブセットバジル、オレガノ、パセリパスタやピザに使える初心者向け
ティーハーブセットミント、レモンバーム、カモミールハーブティーに最適。リラックス効果初心者向け(ミントは単独がベター)
料理の万能セットバジル、パセリ、チャイブ幅広い料理に使える初心者向け
香り高きセットラベンダー、ローズマリー、レモンバーム香りが強く、アロマにも使える中級者向け
サラダハーブセットルッコラ、パセリ、チャイブ生で食べられる。栄養価も高い初心者向け
エスニックハーブセットバジル、コリアンダー、レモングラスアジア料理に最適中級者向け
初心者おすすめセットバジル、パセリ、タイム育てやすく、料理にも使いやすい初心者向け
魚料理セットディル、タイム、パセリ魚の臭み消しに最適初心者向け
デザートハーブセットミント、レモンバーム、ラベンダースイーツやドリンクに使える初心者向け(ミント注意)

重要な注意点:ミントは他の植物を圧倒して繁殖するため、専用のコンテナで単独で育てることを強くおすすめします。どうしても寄せ植えに含めたい場合は、ポットごと埋め込む方法もありますが、管理が難しくなります。

これらの組み合わせをベースに、自分の好みや用途に合わせてアレンジしてみましょう。家庭菜園・野菜づくりの完全ガイドも参考にすると、ハーブと野菜を組み合わせた「ポタジェガーデン」も楽しめます。

ハーブの寄せ植えの日常管理とケア

寄せ植えを美しく健康に保つには、適切な日常管理が欠かせません。

ハーブの寄せ植えの日常管理とケア - illustration for ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ
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日当たりと風通しの確保

日当たりと風通しの良い環境は、ハーブの健全な成長に不可欠です。特に、湿度の高い日本の夏が苦手なハーブが多いため、夏場は風通しを良くすることがポイントです。梅雨時期には軒下に移動したり、鉢の間隔を広げたりして、蒸れを防ぎましょう。

水やりのタイミング

水は朝・夕に1度ずつ、表土が白っぽく乾いたら与えます。乾燥を好むハーブと湿潤を好むハーブを同じコンテナに植えている場合は、中間的な水やり頻度にするか、できれば別々のコンテナに分けることをおすすめします。

夏場の水やりは、早朝か夕方の涼しい時間帯に行います。日中に水やりをすると、水が熱湯のようになり、根を傷めることがあります。

肥料の与え方

ハーブは基本的に肥料をあまり必要としません。むしろ、肥料を与えすぎると、香りが弱くなったり、徒長(ひょろひょろと伸びる)したりします。

植え付け時に緩効性肥料を少量混ぜておけば、追肥は月に1回程度、液肥を薄めて与える程度で十分です。

収穫と剪定

ハーブはこまめに収穫することで、脇芽が出てブッシュ状に育ち、収量が増えます。花が咲き始めると葉が固くなるハーブ(バジル、コリアンダーなど)は、花蕾を早めに摘み取ることで、葉の収穫期間を延ばせます。

収穫や剪定の詳しいテクニックは、剪定・整枝の技術完全ガイドで学べます。

病害虫対策

ハーブは香りが強いため、比較的病害虫に強いですが、アブラムシやハダニが発生することがあります。早期発見が重要なので、日々の観察を欠かさないようにしましょう。

発見したら、手で取り除くか、水で洗い流すのが最も安全です。有機栽培にこだわる場合は、ニームオイルや木酢液などの天然成分の防除剤も効果的です。

詳しい対策方法は、病害虫対策と防除の完全ガイドをご覧ください。

ハーブの寄せ植えのよくある失敗と対処法

初心者がよく陥る失敗パターンと、その対処法を紹介します。

ハーブの寄せ植えのよくある失敗と対処法 - illustration for ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ
ハーブの寄せ植えのよくある失敗と対処法 - illustration for ハーブの寄せ植えの作り方と組み合わせ

失敗1:水やりのしすぎで根腐れ

原因:ハーブは乾燥気味を好むのに、水を与えすぎてしまう。

対処法表土が乾いてから水やりするようにします。乾燥を好むハーブ(ローズマリー、ラベンダーなど)は、さらに乾かし気味で管理します。鉢底から水が流れ出たら、受け皿の水は必ず捨てましょう。

失敗2:日照不足で徒長

原因:日当たりが悪い場所に置いたため、茎がひょろひょろと伸びる。

対処法1日6時間以上の直射日光が当たる場所に移動します。どうしても日当たりが確保できない場合は、半日陰でも育つミント、パセリ、チャイブなどを選びましょう。

失敗3:ミントが他のハーブを圧倒

原因:ミントの繁殖力が強すぎて、他のハーブが育たなくなる。

対処法ミントは必ず単独のコンテナで育てます。または、ポットごと土に埋め込む方法もありますが、完全には防げません。

失敗4:相性の悪いハーブを組み合わせた

原因:乾燥を好むハーブと湿潤を好むハーブを同じコンテナに植えてしまった。

対処法:植え替え時期(春か秋)に、環境の好みが同じハーブ同士に植え替え直します。一時的な対処としては、乾燥を好むハーブの根元にマルチング(腐葉土など)をせず、湿潤を好むハーブの方にはマルチングをするなどの工夫もできます。

失敗5:肥料のやりすぎで香りが弱い

原因:肥料を与えすぎると、葉は大きくなるが香りが薄くなる。

対処法肥料は控えめにします。特に窒素肥料が多いと、徒長と香り減少の原因になります。リン酸・カリウムが適度に含まれる肥料を選び、月1回の液肥で十分です。

寄せ植えを長く楽しむためのコツ

ハーブの寄せ植えを長く美しく保つための、プロが実践するコツをいくつか紹介します。

植え替えのタイミング

1~2年に一度、春か秋に植え替えを行いましょう。根が鉢いっぱいに張ってくると、成長が止まったり、水はけが悪くなったりします。植え替え時には、古い土を半分程度落とし、新しい培養土を補充します。

コンパニオンプランツの活用

ハーブ同士だけでなく、野菜やエディブルフラワー(食用花)と組み合わせることで、見た目も美しく、相乗効果も期待できます。

例えば、バジルとトマトは互いの成長を助け合い、害虫も忌避します。ナスタチウム(キンレンカ)とハーブを組み合わせると、カラフルで食べられる花も楽しめます。

越冬対策

多年草のハーブ(ローズマリー、タイム、セージなど)は、冬を越すことができますが、寒さに弱い種類(バジル、レモングラスなど)は一年草として扱うか、室内に取り込む必要があります。

耐寒性のあるハーブでも、霜や強風を避けるため、軒下や南向きの壁際に移動すると安全です。マルチング(腐葉土バークチップ)で根元を覆うことも、保温効果があります。

季節ごとの植え替え

春夏と秋冬で、育てるハーブを変えるのも楽しみ方の一つです。春夏はバジル、コリアンダー、夏のハーブを育て、秋冬にはパセリ、チャービル、冬のハーブに植え替えることで、一年中新鮮なハーブが楽しめます

季節の園芸カレンダーを活用すると、年間の計画が立てやすくなります。

まとめ:ハーブの寄せ植えで豊かな生活を

ハーブの寄せ植えは、相性の良いハーブを選び、適切な環境で育てることで、初心者でも成功できます。重要なポイントをおさらいしましょう:

  1. 植え付けは春(3~4月)または秋(10月)が最適
  2. 同じ環境を好むハーブ同士を組み合わせる(乾燥好き同士、湿潤好き同士)
  3. ミントは単独のコンテナで育てる
  4. 水はけの良い土と十分な日当たりを確保する
  5. 水やりは控えめ、肥料も控えめが基本
  6. こまめな収穫と剪定で、健康で豊かな成長を促す

ハーブの寄せ植えは、料理に使えるだけでなく、香りによるリラックス効果美しい見た目も楽しめます。ベランダやキッチンの近くに置けば、必要な時にすぐ摘んで使えて、とても便利です。

まずは、育てやすいバジル、パセリ、タイムの組み合わせから始めてみてはいかがでしょうか。慣れてきたら、自分の好みや用途に合わせて、様々な組み合わせに挑戦してみてください。

ハーブの寄せ植えで、毎日の暮らしに緑と香りの豊かさを取り入れましょう。

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参考リンク:

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