庭世界庭世界
ハーブガーデンの作り方と活用の完全ガイド

ハーブを使った天然虫除けの作り方

2026年2月6日

ハーブを使った天然虫除けの作り方

ハーブを使った天然虫除けの作り方を詳しく解説。レモングラス、ペパーミント、レモンユーカリなど効果的なハーブの種類、精油と生ハーブを使った手作りスプレーのレシピ、安全な使い方、化学薬品との比較まで、科学的根拠に基づいた虫除け対策をご紹介します。

ハーブを使った天然虫除けの作り方

市販の虫除けスプレーには化学薬品が使われているため、小さなお子さんやペットがいる家庭では使用を控えたいと思う方も多いでしょう。そんな方におすすめなのが、ハーブを使った天然虫除けです。自然の力を活用した虫除けは、肌にも環境にもやさしく、自分で簡単に作ることができます。

本記事では、ハーブを使った天然虫除けの作り方や効果的な使い方、注意点について詳しく解説します。ハーブガーデンの作り方と活用の完全ガイドも参考にしながら、自分だけのナチュラルな虫除け対策を始めてみましょう。

ハーブの虫除け効果とメカニズム

ハーブが虫除けとして効果を発揮する理由は、「忌避効果(きひこうか)」と呼ばれるメカニズムによるものです。ハーブに含まれる特定の芳香成分が、虫が嫌う香りを発することで、虫が近づかないようにする働きがあります。

主な忌避成分には、シトロネラール、シトラール、メントール、リナロール、シネオールなどがあり、これらの成分が蚊やハエ、アブなどの害虫を寄せ付けません。化学薬品であるDEET(ジエチルトルアミド)とは異なり、天然成分のため肌への刺激が少なく、安全性が高いのが特徴です。

科学的な研究でも、レモングラスは蚊に対して最大95%の忌避効果があることが証明されており、レモンユーカリ精油は米国CDCが認めた唯一のエッセンシャルオイルとして、化学薬品に匹敵する効果があるとされています。

また、ペパーミント、バジル、レモングラスなどの精油は、75%以上のハエを6〜8時間遠ざける効果があることも研究で明らかになっています。こうした科学的根拠に裏付けられたハーブの虫除け効果は、年々注目を集めており、2010年から2018年の間に天然虫除けに関する研究論文が412本も発表されています。

虫除けに効果的なハーブの種類

虫除けに使えるハーブは多種多様ですが、特に効果が高いとされる代表的なハーブをご紹介します。

虫除けに効果的なハーブの種類 - illustration for ハーブを使った天然虫除けの作り方
虫除けに効果的なハーブの種類 - illustration for ハーブを使った天然虫除けの作り方

レモングラス

レモンのような爽やかな香りを持つレモングラスは、蚊やハエ、ダニなどに効果的です。シトラールという成分が虫を寄せ付けず、研究でも95%の忌避効果が実証されています。精油としても生葉としても使いやすく、初心者にもおすすめのハーブです。

ペパーミント・スペアミント

ミント系のハーブは、メントール成分が蚊やアリ、ハエを遠ざけます。育てやすく繁殖力が強いため、ハーブガーデンの作り方と活用の完全ガイドを参考にして自宅で栽培すると、いつでも新鮮な葉を虫除けに活用できます。

レモンユーカリ

レモンユーカリは、米国疾病予防管理センター(CDC)が唯一認めた天然の虫除け成分を含むハーブです。シトロネラールという成分が蚊に対して強力な忌避効果を発揮し、DEET(化学薬品)に匹敵する効果があります。

ラベンダー

ラベンダーの優雅な香りは人間にはリラックス効果をもたらしますが、蚊やハエ、ノミなどには忌避効果があります。リナロールやリナリルアセテートといった成分が、虫を寄せ付けません。

バジル

料理にも使われるバジルは、シネオールやリナロールという成分を含み、蚊やハエに対して効果的です。研究では、バジルオイルは360分(6時間)もの長時間にわたって虫除け効果が持続することが確認されています。

シトロネラ(蚊連草)

シトロネラは「蚊を遠ざけるハーブ」として最も有名で、シトロネラールという成分が蚊やブヨに強い忌避効果を発揮します。ただし、効果の持続時間は20〜60分と短めなので、こまめに塗り直すことが重要です。

ローズマリー

ローズマリーは蚊やハエだけでなく、衣類害虫にも効果があります。乾燥させた葉を布袋に入れてクローゼットに置くと、天然の防虫剤として活用できます。

天然虫除けスプレーの作り方

自宅で簡単に作れる天然虫除けスプレーのレシピをご紹介します。精油を使う方法と、生のハーブを使う方法の2種類があります。

天然虫除けスプレーの作り方 - illustration for ハーブを使った天然虫除けの作り方
天然虫除けスプレーの作り方 - illustration for ハーブを使った天然虫除けの作り方

精油を使った虫除けスプレー

材料(100ml分)

  • 無水エタノール:10ml
  • 精製水またはミネラルウォーター:90ml
  • レモングラス精油:7滴
  • ゼラニウム精油:2滴
  • ラベンダー精油:1滴
  • スプレー容器(遮光性のもの)

作り方

  1. スプレー容器に無水エタノールを入れる
  2. 精油を順番に加えて、よく振って混ぜる
  3. 精製水を加えて、さらによく振って混ぜる
  4. 使用前に毎回よく振ってから肌に吹きかける

精油の組み合わせは自由にアレンジできます。蚊対策ならレモンユーカリとシトロネラ、アリ対策ならペパーミントを多めにするなど、目的に応じて調整しましょう。

生ハーブを使った虫除けスプレー

材料(100ml分)

  • 生のペパーミントまたはレモンバーム:1カップ(茎と葉)
  • ホワイトリカーまたは焼酎(アルコール度数35度以上):100ml
  • 密閉できるガラス容器
  • スプレー容器

作り方

  1. ガラス容器にハーブの葉と茎を詰め込む
  2. ハーブが浸るまでアルコールを注ぐ
  3. 冷暗所で1〜3週間漬け込む
  4. ハーブを濾してスプレー容器に移す
  5. 使用前によく振ってから使う

生ハーブを使う方法は時間がかかりますが、自家製ハーブを育てている方には経済的でおすすめです。ハーブガーデンの作り方と活用の完全ガイドを参考に、虫除けハーブを自宅で育ててみましょう。

ハーブを使った天然虫除けの効果的な使い方

天然虫除けは化学薬品と異なり、揮発性が高いため、こまめに塗り直すことが重要です。効果を最大限に発揮するための使い方をご紹介します。

ハーブを使った天然虫除けの効果的な使い方 - illustration for ハーブを使った天然虫除けの作り方
ハーブを使った天然虫除けの効果的な使い方 - illustration for ハーブを使った天然虫除けの作り方

塗り直しのタイミング

天然虫除けスプレーは、1.5〜2時間ごとに塗り直すことが推奨されています。特にシトロネラは20〜60分で効果が薄れるため、こまめな塗り直しが必要です。一方、バジルやペチグレンは6時間効果が持続するため、外出時にはこれらの成分を多めに配合するとよいでしょう。

肌への使い方

スプレーを肌に吹きかける際は、手のひらに一度吹きかけてから、顔や首筋などのデリケートな部分に優しく塗り広げましょう。目や口の周りには直接吹きかけないように注意してください。

また、初めて使う精油は、必ずパッチテストを行いましょう。腕の内側に少量塗って24時間様子を見て、赤みやかゆみが出ないことを確認してから使用してください。

室内での活用法

スプレーだけでなく、ハーブを室内に飾ることでも虫除け効果が期待できます。生のハーブを花瓶に挿したり、ドライハーブをサシェ(香り袋)にして窓際に置いたりすると、虫の侵入を防ぐことができます。

また、アロマディフューザーに虫除け効果のある精油を数滴垂らして芳香浴をすると、リラックスしながら虫除け対策ができます。

屋外での活用法

キャンプガーデニング、バーベキューなどの屋外活動では、スプレーに加えてハーブの鉢植えを周囲に置くことで、より高い虫除け効果が得られます。レモングラスやシトロネラの鉢植えをテーブルの周りに配置すると、虫が寄りつきにくくなります。

ガーデニング入門・基礎知識の完全ガイドベランダ・小スペースガーデニングの完全ガイドも参考にして、虫除けハーブを育ててみましょう。

ハーブ虫除けの注意点と安全な使い方

天然成分とはいえ、精油は濃縮されたエッセンスであるため、使い方を誤ると肌トラブルを引き起こすことがあります。以下の注意点を守って、安全に使いましょう。

ハーブ虫除けの注意点と安全な使い方 - illustration for ハーブを使った天然虫除けの作り方
ハーブ虫除けの注意点と安全な使い方 - illustration for ハーブを使った天然虫除けの作り方

希釈濃度を守る

精油は必ず希釈してから使用してください。一般的な目安は、精油の総量が全体の1〜2%以下になるようにすることです。100mlのスプレーであれば、精油は10〜20滴程度が適量です。

タイムやシナモンの精油は、希釈せずに使うと肌トラブルを起こす可能性があるため、特に注意が必要です。これらの精油を使う場合は、濃度を0.5%以下に抑えましょう。

妊娠中・授乳中の使用

妊娠中や授乳中の方は、精油の使用を控えるか、産婦人科医に相談してから使用してください。特にペパーミント、ローズマリー、バジルなどは妊娠初期の使用を避けるべきとされています。

赤ちゃん・子どもへの使用

3歳未満のお子さんには、精油を使った虫除けスプレーは使用しないでください。3歳以上のお子さんには、大人用の半分以下の濃度(0.5%以下)に薄めて使用しましょう。

赤ちゃんには、精油ではなく生ハーブを使った優しい虫除けがおすすめです。ミントやラベンダーの生葉を煮出した液を冷まして、薄めてから使うとよいでしょう。

保管方法

精油や手作りスプレーは、直射日光や高温を避けて、冷暗所で保管してください。精油の酸化を防ぐため、使用後はしっかりと蓋を閉めましょう。

手作りスプレーの保存期間は、冷蔵庫で1〜2週間程度です。防腐剤が入っていないため、早めに使い切ることをおすすめします。

ハーブ虫除けと化学薬品の比較

天然虫除けと化学薬品(DEET含有)の虫除けには、それぞれメリットとデメリットがあります。

項目天然ハーブ虫除け化学薬品虫除け(DEET)
効果の持続時間短い(1.5〜6時間)長い(8〜12時間)
肌への刺激少ない(精油の濃度に注意)高濃度では刺激あり
環境への影響少ない(生分解性が高い)残留性がある
香りハーブの自然な香り化学薬品特有の匂い
価格手作りなら安価市販品は手頃な価格
効果の範囲蚊、ハエ、アブなど蚊、ダニ、ノミなど広範囲
安全性高い(適切に使用した場合)高濃度・長期使用で懸念

天然虫除けは効果の持続時間が短いものの、肌に優しく、環境にも配慮できる点が魅力です。一方、化学薬品は効果が長時間続くため、長時間の屋外活動には適しています。

状況に応じて使い分けることで、より効果的で安全な虫除け対策ができるでしょう。日常的には天然虫除けを使い、山登りやキャンプなど虫が多い環境では化学薬品を使うといった使い分けがおすすめです。

まとめ:自然の力で快適な夏を過ごそう

ハーブを使った天然虫除けは、化学薬品に頼らず、自然の力で虫から身を守る優れた方法です。レモングラス、ペパーミント、レモンユーカリ、ラベンダーなどのハーブには科学的に証明された忌避効果があり、安全性も高いのが特徴です。

手作りスプレーは材料もシンプルで、初心者でも簡単に作ることができます。ハーブガーデンの作り方と活用の完全ガイドを参考に、自宅でハーブを育てれば、いつでも新鮮な材料を使った虫除けが作れます。

ただし、天然成分とはいえ、精油の濃度や使い方には注意が必要です。特に妊娠中の方や小さなお子さんには、使用前に専門家に相談することをおすすめします。

環境にも肌にもやさしいハーブの虫除けで、快適で健康的な夏を過ごしましょう。自然の恵みを活かした暮らしは、私たちの生活をより豊かにしてくれるはずです。

関連記事