ローズマリーの育て方と剪定のコツ
2026年2月6日

ローズマリーの育て方と剪定方法を初心者向けに詳しく解説。適切な剪定時期(4〜6月)、水やりのコツ、木質化対策、挿し木での増やし方まで完全ガイド。地中海原産のハーブを日本の気候で上手に育てる方法をご紹介します。
ローズマリーの育て方と剪定のコツ
ローズマリーは地中海沿岸原産の常緑低木で、爽やかな香りと美しい花が特徴のハーブです。料理の風味付けやアロマテラピー、観賞用として幅広く活用できるため、ハーブガーデンの作り方と活用の完全ガイドでも人気の植物です。本記事では、初心者でも失敗しないローズマリーの育て方と、健康な株を保つための剪定のコツを詳しく解説します。
ローズマリーの基本的な育て方
ローズマリーは比較的丈夫で育てやすいハーブですが、日本の気候に合わせた管理が成功の鍵となります。原産地の地中海性気候は乾燥した夏と温暖な冬が特徴で、ローズマリーもこの環境を好みます。

日当たりと置き場所
ローズマリーは日光を好む植物で、1日6時間以上の直射日光が理想的です。日陰では徒長しやすく、香りも弱くなってしまいます。ベランダ・小スペースガーデニングの完全ガイドでも紹介されているように、南向きのベランダや日当たりの良い庭が最適です。
風通しの良い場所を選ぶことも重要です。特に日本の梅雨時期は高温多湿になりやすく、風通しが悪いと根腐れや病気の原因となります。地植えの場合は建物から離れた開放的な場所を、鉢植えの場合は定期的に鉢を動かして風通しを確保しましょう。
土づくりと用土選び
ローズマリーは水はけの良い土を好みます。粘土質の土や保水性の高い土では根腐れを起こしやすいため、土づくり・堆肥・肥料の基礎知識と実践ガイドを参考に、適切な用土を準備しましょう。
初心者には市販のハーブ用培養土が便利です。自分で配合する場合は、赤玉土6:腐葉土3:川砂1の割合が基本です。地植えの場合は、粘土質の土なら腐葉土と川砂を多めに混ぜ込み、水はけを改善してから植え付けましょう。
pHは弱アルカリ性から中性(pH6.5〜7.5)が適しています。酸性土壌の場合は、植え付け前に苦土石灰を混ぜてpHを調整すると良いでしょう。
水やりの基本
ローズマリーは乾燥に強く、むしろ水のやりすぎによる根腐れに注意が必要です。鉢植えの場合は、土の表面が完全に乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。受け皿に溜まった水は必ず捨てましょう。
地植えの場合、根付いてしまえばほとんど水やりは不要です。真夏の極端な乾燥時や、長期間雨が降らない場合のみ、朝か夕方の涼しい時間に水を与えます。
冬は生育が緩慢になるため、水やりの頻度をさらに減らします。水やり・灌漑システムの完全ガイドで詳しく解説されているように、季節に応じた水やり管理が健康な株を育てる秘訣です。
ローズマリーの剪定時期と方法
剪定はローズマリーを健康に保ち、収穫量を増やすための重要な作業です。適切な時期と方法を守ることで、木質化を防ぎ、美しい樹形を維持できます。

最適な剪定時期
ローズマリーの剪定に最も適した時期は4月〜6月です。花が咲き終わって2〜4週間経った頃が理想的なタイミングです。この時期は生育が旺盛で、剪定後の回復が早く、新しい枝がよく伸びます。
遅くとも7月上旬までには剪定を終えましょう。真夏に剪定すると、暑さと乾燥で株が弱ってしまう可能性があります。秋にも軽い剪定は可能ですが、冬の寒さに備えて株を充実させる必要があるため、強剪定は避けます。
冬の剪定は基本的に避けましょう。特に霜が降りる地域では、剪定した切り口から寒害を受けやすくなります。剪定・整枝の技術完全ガイドでも、植物の生育サイクルに合わせた剪定の重要性が説明されています。
剪定の基本ルール
ローズマリーの剪定で最も重要なルールは、「全体の1/3以上を切らないこと」です。強く剪定しすぎると、特に木質化した古い枝からは新芽が出にくく、最悪の場合枯れてしまうこともあります。
剪定する際は、必ず緑の葉が残っている柔らかい部分から切ります。木質化した茶色い部分まで切り込むと、そこから新しい芽が出る可能性は非常に低いです。初心者は「少し物足りないかな」と思うくらいの剪定が成功の秘訣です。
また、剪定には清潔で鋭利なガーデニングツール・資材の完全ガイドで紹介されているような剪定バサミを使用しましょう。切れ味の悪いハサミは切り口を潰してしまい、病気の原因となります。使用前にアルコールで消毒すると、より安全です。
剪定の具体的な手順
剪定の基本は「摘心」です。若い枝の先端を1〜2cm切ることで、脇芽が出て株がこんもりと茂ります。定期的に収穫を兼ねて摘心すると、美しい樹形を保ちやすくなります。
混み合った枝や、内側に向かって伸びる枝は付け根から切り取ります。風通しを良くすることで、病害虫対策と防除の完全ガイドで説明されている病気の予防にもつながります。
枯れた枝や病気の枝は見つけ次第すぐに切り除きましょう。これらを放置すると、健康な部分にも悪影響を及ぼします。
ローズマリーの種類と選び方
ローズマリーには立性(直立型)、這性(匍匐型)、半立性の3つのタイプがあり、それぞれ用途や育て方が異なります。
| タイプ | 特徴 | 適した用途 | 代表品種 |
|---|---|---|---|
| 立性 | 上に向かって真っすぐ伸びる | 生垣、鉢植え、料理用 | マジョルカピンク、トスカナブルー |
| 這性 | 横に広がって伸びる | グランドカバー、ハンギング、壁面緑化 | プロストラータス、サンタバーバラ |
| 半立性 | 立性と這性の中間 | 鉢植え、花壇の前面 | マリンブルー、レックス |
立性は料理に使いやすく、初心者にも育てやすいためおすすめです。這性は見た目が美しく、ロックガーデンや斜面での使用に適していますが、収穫がやや難しいです。
苗を選ぶ際は、虫がついておらず、葉色が濃い緑色で艶のあるものを選びましょう。茎がしっかりしていて、葉が密に付いている苗が良質です。根鉢を軽く持ち上げて、根が白く健康そうなものを選ぶと失敗が少ないです。
ローズマリーの病害虫対策
ローズマリーは比較的病害虫に強いハーブですが、環境によっては問題が発生することがあります。

主な病気
根腐れ病は、過湿が原因で根が腐る病気です。葉が黄色くなり、やがて枯れてしまいます。水はけの良い土と適切な水やりで予防できます。
うどんこ病は、葉に白い粉状のカビが生える病気です。風通しが悪く湿度が高い環境で発生しやすいです。発病した葉は早めに取り除き、株全体の風通しを改善しましょう。
主な害虫
ハダニは高温乾燥時に発生しやすい害虫です。葉裏に寄生し、吸汁することで葉が白っぽくなります。定期的に葉裏に水をかけることで予防できます。
アブラムシは新芽や蕾に付きやすい害虫です。見つけたら早めに水で洗い流すか、手で取り除きましょう。ひどい場合は、食品に使えるハーブ向けの殺虫剤を使用します。
詳しい対策は病害虫対策と防除の完全ガイドを参照してください。農薬を使用する場合は、食用にする場合の使用制限を必ず確認しましょう。
ローズマリーの増やし方:挿し木の方法
ローズマリーは挿し木で簡単に増やすことができます。春(4〜5月)か秋(9〜10月)が適期です。
挿し木の手順
- 元気な新しい枝を10〜15cm切り取ります。朝の水分が多い時間帯に行うと成功率が上がります。
- 下から3〜4cmの葉を取り除き、切り口を斜めに切り直します。発根促進剤を使うと成功率が高まりますが、なくても問題ありません。
- 清潔な挿し木用土(赤玉土小粒やバーミキュライトなど)に挿します。深さは3〜4cmが目安です。
- 明るい日陰に置き、土が乾かないように管理します。2〜3週間で発根し始めますが、完全に根付くまで1〜2ヶ月かかります。
- 新しい葉が出てきたら、根がしっかり張った証拠です。通常の管理に移行しましょう。
挿し木苗は親株と同じ特性を持つため、お気に入りの株を増やすのに最適な方法です。ガーデニング入門・基礎知識の完全ガイドでも、繁殖の基本技術として挿し木が紹介されています。
ローズマリーの木質化対策
長年育てていると、株元が木のように固くなる「木質化」が進みます。これは自然な現象ですが、放置すると見た目が悪くなり、収穫できる葉も減ってしまいます。
木質化を防ぐ方法
定期的な剪定が最も効果的な予防法です。若い枝を残しながら古い枝を少しずつ更新していくことで、木質化の進行を遅らせられます。
年に1〜2回、全体を1/3程度切り戻すことで、新しい芽が出やすくなります。ただし、既に木質化した部分を強く切り戻すと、そこからの再生は難しいため注意が必要です。
木質化した株の更新
木質化が進みすぎた場合は、挿し木で新しい株を作り、古い株と入れ替えることを検討しましょう。ローズマリーの寿命は一般的に10〜20年程度で、古くなると生育が衰えます。
春に挿し木を作り、1年かけて十分な大きさに育ててから、秋に古い株と交換するとスムーズです。季節の園芸カレンダー:月別・季節別ガイドを参考に、計画的に株の更新を行いましょう。
ローズマリーの収穫と保存方法
ローズマリーは一年中収穫できますが、花が咲く前の春が最も香りが強くなります。

収穫のタイミングと方法
朝露が乾いた午前中が収穫に最適な時間です。精油成分が最も多く含まれており、香りが豊かです。枝先から10〜15cmの柔らかい部分を、清潔なハサミで切り取ります。
収穫を兼ねて摘心すると、株の形を整えながら料理にも使えて一石二鳥です。ただし、一度に大量に収穫しすぎると株が弱るため、全体の1/4以下に留めましょう。
保存方法
新鮮なローズマリーは、濡れたキッチンペーパーで茎を包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保存すると1週間程度持ちます。より長期保存したい場合は、以下の方法が便利です。
乾燥保存:枝ごと束にして、風通しの良い日陰に逆さに吊るします。1〜2週間で完全に乾燥したら、葉だけを取って密閉容器で保存します。乾燥後も香りが長持ちし、1年程度使用できます。
冷凍保存:葉を洗って水気を拭き取り、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。使う時は凍ったまま料理に加えられ、新鮮な香りが楽しめます。
まとめ
ローズマリーは、適切な環境と管理を行えば初心者でも育てやすいハーブです。日当たりと水はけの良い場所で育て、適切な時期に剪定することで、長年健康な株を維持できます。
特に重要なポイントは以下の通りです:
- 日当たりと風通しの良い場所で育てる
- 水はけの良い土を使い、水やりは控えめに
- 剪定は4〜6月に行い、全体の1/3以上は切らない
- 木質化した部分まで切り込まない
- 定期的に収穫を兼ねて摘心する
これらのポイントを押さえれば、一年中新鮮なローズマリーを楽しめます。料理やアロマテラピー、観賞用として、多彩な用途で活躍してくれるでしょう。
参考情報:





