飛び石と延段の配置と施工方法
2026年2月6日

日本庭園の飛び石と延段の配置方法と施工手順を詳しく解説。適切な間隔(40〜60㎝)、レイアウトパターン、DIY施工のステップ、費用相場(延段1平米6〜8万円)、メンテナンス方法まで、和風の庭づくりに必要な情報を網羅した実践ガイドです。
飛び石と延段の配置と施工方法
日本庭園の魅力を形づくる重要な要素である飛び石と延段。これらは単なる通路としての機能だけでなく、庭全体の雰囲気を演出し、訪れる人々に「おもてなし」の心を伝える重要な役割を果たします。本記事では、飛び石と延段の基本から配置のポイント、施工方法まで詳しく解説します。
飛び石と延段の基本知識
飛び石(とびいし)は、庭園や玄関アプローチに点在する石のことで、一定の間隔を空けて配置されます。日本庭園と和の庭づくり完全ガイドでも紹介されているように、安土桃山時代には茶室の露地に用いられ、茶の湯とともに発展してきました。江戸時代には日本庭園の特徴的要素として広く普及し、現代でも和風の庭づくりに欠かせない存在となっています。
一方、延段(のべだん)は「敷石」とも呼ばれ、自然石や加工石を連続的に敷き詰めた石張りの通路です。延段の種類や施工方法について解説によると、延段には「行の延段」と「草の延段」の2種類があり、それぞれ異なる表情を持っています。行の延段は切石と自然石を組み合わせたデザイン性の高い敷き方で、草の延段は自然石のみを使用した素朴で味わい深い仕上がりが特徴です。
飛び石と延段の最も大きな違いは、歩きやすさと開放感のバランスにあります。飛び石は間隔を空けることで開放感を生み出し、庭全体に軽やかな印象を与えます。延段は石が敷き詰められているため歩きやすく、安定感のある通路を形成します。
飛び石の配置とレイアウトの基本
飛び石の配置で最も重要なのは「間隔」です。庭の飛び石の間隔についての専門家によると、一般的に飛び石は着物を着た場合の歩幅を想定して設置されているため、40〜60㎝の間隔が基本とされています。ただし、これは絶対的な数値ではなく、実際の使用者の歩幅や庭の雰囲気に合わせて調整することが大切です。
欧米のステッピングストーンのレイアウト技術では、24インチ(約60㎝)がスタンダードとされていますが、子供が多く使用する場合は10㎝程度、大人向けには45㎝程度が推奨されています。
配置パターンの種類
| パターン | 特徴 | 適した場所 |
|---|---|---|
| 真行(しんぎょう) | 直線的で格式高い配置 | 茶室への露地、格式ある玄関アプローチ |
| 行草(ぎょうそう) | 緩やかな曲線を描く配置 | 一般的な日本庭園、エクステリア・外構工事の玄関周り |
| 草(そう) | 自然な曲線と不規則な配置 | 自然風の庭、裏庭の散策路 |
おしゃれな庭の飛び石レイアウト実例によると、現代の住宅では「行草」のスタイルが最も人気があり、程よいフォーマル感と歩きやすさを両立できます。
配置の際は、庭の全体バランスを考慮することも重要です。造園・ガーデンデザインの基本と実践ガイドで解説されているように、視線の誘導や空間の区切りとしても飛び石は機能します。石を配置する前に、ガーデンホースや縄を使って通路のラインを描き、実際に歩いてみることをお勧めします。
延段の種類と配置デザイン
延段は飛び石よりも格式が高く、より歩きやすい通路として機能します。延段とは?メリット・施工費用・施工方法によると、延段の施工費用相場は1平米あたり6〜8万円程度とされています。

延段の主な種類
行の延段は、切石(加工された石)と自然石を組み合わせて作る延段です。デザイン性が高く、モダンな住宅にもマッチします。tanzaku-ishi(短冊石)と呼ばれる長方形の石を使用することで、ゲストが安心して歩ける広い面を提供します。Nobedanの施工ガイドによると、これらの大きな石は訪れる人々が周囲の自然景観を落ち着いて楽しめるよう配慮されています。
草の延段は、自然石のみを使用した延段で、より自然で素朴な印象を与えます。川石や自然に割れた石を使用することで、庭に柔らかな表情をもたらします。
延段の配置では、水はけも重要な要素です。伝統的な日本庭園の延段は、わずかに傾斜をつけて雨水が自然に流れるように設計されています。石と石の間に意図的な隙間を作ることで、水の流れが視覚的にも美しく、表面が濡れにくくなるという機能的なメリットもあります。
飛び石と延段の組み合わせ
より表情豊かな庭を作るには、飛び石と延段を組み合わせる方法も効果的です。例えば、玄関から主要な動線には延段を配置し、庭の奥へと続く散策路には飛び石を使用することで、場所によって異なる雰囲気を演出できます。この手法は庭木・シンボルツリーの選び方と育て方ガイドで紹介されている植栽計画と組み合わせると、より統一感のある庭づくりが可能になります。
飛び石の施工方法:ステップバイステップ
飛び石の施工は、正しい手順を踏めばDIYでも可能です。飛び石の敷き方をDIYでの解説を参考に、基本的な施工手順を紹介します。

施工準備
まず、使用する石を選びます。石は平らで安定感のあるものを選び、表面が滑りにくい素材が理想的です。一般的には、厚さ5〜10㎝程度の平石が使いやすいでしょう。
次に、配置計画を立てます。前述の通り、ガーデンホースや縄で通路のラインを描き、石を仮置きして実際に歩いてみます。この段階で間隔や位置を調整し、チョークやスプレーペイントで最終的な位置をマーキングします。
掘削と基礎作り
- 穴掘り: マーキングした位置に、石の厚みプラス5〜10㎝の深さの穴を掘ります。飛び石は地面から5㎝ほど露出させ、石の半分ほどを地中に埋めるのが基本です。
- 砂利層の敷設: 穴の底に砕石や砂利を3〜5㎝敷き詰め、しっかりと突き固めます。これが排水層となり、石の安定性を高めます。
- 砂の敷設: 砂利の上に砂を敷き、水平になるように慎重に調整します。施工時の重要なポイントは、この砂層を水平に保つことです。
石の設置と仕上げ
石を砂の上に置き、木槌やゴムハンマーで軽く叩いて安定させます。石が周囲の地面より少し高くなるように調整しますが、高すぎるとつまずきの原因になるため注意が必要です。
全ての石を設置したら、実際に何度も歩いてみて、ぐらつきや高さの違和感がないか確認します。問題があれば、石を持ち上げて砂を追加または減らして調整します。
最後に、石の周囲に目土を入れ、芝生や苔、グランドカバープランツを植えることで、自然な仕上がりになります。エコガーデニングとサステナブルな庭づくりの観点からも、石の周囲に植栽を配置することは、雑草対策にもなり効果的です。
延段の施工方法と注意点
延段の施工は飛び石よりも複雑で、専門的な技術が必要となる場合が多いですが、基本的な流れを理解しておくことは重要です。

施工の基本手順
- レイアウト決定: まず、延段を配置する場所と形状を決定します。通常、幅は60〜90㎝程度が歩きやすいとされています。
- 掘削: 配置エリア全体を深さ15〜20㎝程度掘り下げます。
- 基礎層の構築: 砕石を10㎝程度敷き詰め、プレートコンパクターなどでしっかりと転圧します。この工程が延段の耐久性を左右します。
- 砂層の敷設: 砕石の上に砂を3〜5㎝敷き、水平に均します。
- 石の配置: 外側から内側に向かって石を配置していきます。Nobedanの施工技術では、エッジから始めて中心に向かって作業することが推奨されています。
石の配置テクニック
| 技術 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 目地幅の統一 | 石と石の間隔を一定に保つ | 美しい仕上がりと排水性の確保 |
| 高さ揃え | 全ての石の表面を同じ高さに | 歩行時の安全性と快適性 |
| 組み合わせパターン | 大小の石をバランスよく配置 | 自然で美しいデザイン |
| 勾配の確保 | 1〜2%の傾斜をつける | 雨水の適切な排水 |
石を配置する際は、モルタルで固定する方法と、砂の上に直接置く「土間敷き」の方法があります。伝統的な日本庭園では土間敷きが多く用いられ、石が地面の重みを感じさせ、より自然な印象を与えます。
よくある施工ミスと対策
高さが揃わない: 施工後に実際に歩いてみて、違和感のある石は調整します。砂を追加したり、石を取り出して砂を減らしたりして微調整します。
排水不良: 水たまりができる場合は、勾配が不足しています。石を一旦取り除き、基礎から傾斜を見直す必要があります。
雑草の発生: 石の隙間から雑草が生えてくる問題は家庭菜園の害虫対策と無農薬栽培のコツでも触れられていますが、防草シートを基礎層の下に敷くことで大幅に軽減できます。
メンテナンスと長期的な管理
飛び石や延段は施工後も定期的なメンテナンスが必要です。適切な管理により、美しい状態を長く保つことができます。

日常的なメンテナンス
清掃: 定期的に箒で落ち葉や土を払い、必要に応じて水洗いします。苔が生えた石は滑りやすくなるため、安全性が気になる場合はブラシで除去します。ただし、適度な苔は日本庭園の風情を高めるため、デザインに応じて判断します。
レベル調整: 時間の経過とともに石が沈んだり傾いたりすることがあります。年に1〜2回は全体を点検し、必要に応じて石を持ち上げて砂を補充します。
雑草対策: 石の周囲や隙間に生える雑草は定期的に抜き取ります。家庭菜園の土づくりと堆肥の使い方で紹介されているマルチング技術を応用し、石の周囲にバークチップや化粧砂利を敷くと雑草の発生を抑えられます。
季節ごとの注意点
春: 冬の間に動いた石がないか確認し、必要に応じて調整します。新しい植栽を石の周囲に追加する好機でもあります。
夏: 雑草が最も繁茂する時期なので、こまめな除草が必要です。また、強い日差しで石が熱くなるため、素足で歩く場合は注意が必要です。
秋: 落ち葉の季節は定期的な清掃が重要です。濡れた落ち葉は滑りやすく危険なため、特に注意します。
冬: 寒冷地では凍結による石の浮き上がりに注意します。雪かきの際は、石を傷つけないよう金属製のスコップではなくプラスチック製を使用することをお勧めします。
長期的な改善
数年経過すると、庭全体の雰囲気や使い方の変化により、飛び石や延段の配置を見直したくなることがあります。造園・ガーデンデザインの基本と実践ガイドで紹介されているように、庭は常に進化するものです。石の追加、移動、交換は比較的容易に行えるため、ライフスタイルの変化に合わせて調整していくことが可能です。
飛び石と延段は、日本庭園の伝統を受け継ぎながら、現代の住宅にも美しく調和する要素です。適切な配置と施工、そして丁寧なメンテナンスにより、訪れる人々を心地よく迎える庭づくりを実現できるでしょう。





