エクステリア・外構工事の完全ガイド
グランドカバー・下草の選び方から育て方まで完全解説。芝桜、タマリュウ、セダムなどおすすめ植物10選と、日照条件別の選び方、植え付け方法、管理のコツを詳しく紹介。雑草対策や土壌保護に効果的なグランドカバーで美しい庭を実現しましょう。

グランドカバー・下草の選び方と育て方ガイド
グランドカバーとは地面を均一に覆い隙間を埋める植物の総称で、芝生、ハーブ、常緑性植物などさまざまなタイプが存在します。お庭の美観を向上させるだけでなく、雑草の発生を抑制する効果があり、ガーデニングにおいて重要な役割を果たします。本記事では、グランドカバーの選び方から育て方まで詳しく解説していきます。
グランドカバーとは何か
グランドカバーは「地被植物」や「グランドカバープランツ」とも呼ばれ、地面を這うように広がる植物のことを指します。これらの植物は、庭づくりにおいて多様な機能を発揮します。
グランドカバーの最大の特徴は、生育旺盛で土の栄養を多く吸収するため、雑草が生えるのを効果的に防いでくれることです。ただし、研究によると、グランドカバーが効果的な雑草抑制機能を発揮するまでには、植え付けから1~3年の成長期間が必要とされています。
ガーデニング入門を始める方にとって、グランドカバーは管理の手間を大幅に軽減できる優れた選択肢です。芝生のように定期的な刈り込みを必要とせず、一度根付けば手入れがほとんど不要な品種も多く存在します。
グランドカバーのメリットと効果
グランドカバーを庭に取り入れることで、以下のような多くのメリットが得られます。

雑草対策と土壌保護
グランドカバーは密な植物のカーペットを形成することで、雑草の成長を抑制します。植物が地面を覆うことで日光を遮り、雑草の種子が発芽しにくい環境を作り出します。
さらに、グランドカバーの広範な根系は土壌を安定させ、風や水による土壌侵食を防ぎます。これは特に傾斜地や雨水の流れが激しい場所で重要な機能です。
水分保持と管理の省力化
グランドカバーの厚い葉は土壌に日陰を作り、水分の蒸発を抑制します。これにより土づくりで改善した土壌の保水性がさらに高まり、水やりの頻度を減らすことができます。
一度確立されたグランドカバーは、ほとんど手入れが不要です。芝刈りや頻繁な水やり、除草といった作業から解放され、ガーデニングの負担を大幅に軽減できます。
美観と生態系への貢献
グランドカバーは庭の異なるエリアをシームレスにつなぎ、視覚的な統一感を生み出します。造園・ガーデンデザインにおいて、空間に調和をもたらす重要な要素です。
また、多くのグランドカバー植物は花を咲かせ、ミツバチや蝶などの受粉昆虫に食料を提供します。生物多様性を支援し、健全な庭の生態系の構築に貢献します。
グランドカバーの選び方
適切なグランドカバーを選ぶには、いくつかの重要な要素を考慮する必要があります。

日照条件に合わせた選択
まず確認すべきは、植え付け予定の場所の日照条件です。グランドカバー植物は日向・日陰・半日陰それぞれに適した品種が存在するため、お庭の環境に合った選択が成功の鍵となります。
| 日照条件 | 適した植物例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 日向(1日6時間以上) | 芝桜、タピアン、セダム | 花つきが良く、色鮮やか |
| 半日陰(3~6時間) | アジュガ、ギボウシ | 適応力が高い |
| 日陰(3時間未満) | タマリュウ、ハツユキカズラ | 日本古来からの定番品種 |
植物の特性を確認する
耐寒性や耐暑性、ほふく性といった植物の特性をチェックすることが重要です。
耐寒性は冬季の低温に耐えることができる性質、耐暑性は夏の高温や乾燥に耐えられる性質、ほふく性は植物の茎や枝が地面を這うように伸びる性質のことです。これらは、ご自宅のお庭に適した植物を選ぶための基準となります。
成長速度と管理のしやすさ
グランドカバーの成長速度は品種によって大きく異なります。早く地面を覆いたい場合は成長の早い品種を選びますが、繁殖力が非常に強い品種は放置するとお庭全体に急速に広がってしまう可能性があります。
そのため、繁殖力が非常に強いグランドカバーを植え付ける際は、あらかじめプランターや区画ごとに管理することをおすすめします。ベランダ・小スペースガーデニングでも同様の管理方法が有効です。
おすすめのグランドカバー植物10選
ここでは、育てやすく人気の高いグランドカバー植物をご紹介します。

1. 芝桜(シバザクラ)
芝桜は草丈10cm程の常緑・多年草で、春には地面を覆うように色鮮やかな花を咲かせます。様々な品種があり、ピンク、白、紫など色々な花色を楽しめます。
日向で水はけのよい場所を好み、一度根付けば水やりや肥料はほとんど不要で、大変丈夫です。芝生の管理に比べて手入れが簡単なため、初心者にもおすすめです。
2. タマリュウ(玉竜)
タマリュウは日本古来より親しまれている日陰でも育つ常緑の万能グランドカバーです。草丈は5~10cmで、細長い葉が密集して地面を覆います。
耐陰性に優れているため、建物の北側や樹木の下など日当たりの悪い場所でも育ちます。踏圧にも強く、飛び石の間などにも植えられます。
3. セダム(万年草)
セダムはベンケイソウ科の多肉植物で、乾燥や高低温に強く丈夫なので、グランドカバーに使うことができます。
多様な種類があり、葉色も緑、黄色、赤など変化に富んでいます。屋上緑化にも使用されるほど環境適応力が高く、水やりをほとんど必要としません。
4. タピアン
タピアンはクマツヅラ科バーベナ属で、白やピンク、紫の花を咲かせます。ほふくして広がり、雑草に負けないスピード力で地面をカバーしてくれます。
開花期間が長く、春から秋まで美しい花を楽しめます。季節の園芸カレンダーに沿った管理で、より長期間の開花が期待できます。
5. 四季咲きナデシコ
四季咲きナデシコは草丈が15cm程の常緑・多年草で、花は3~11月まで次々咲いて長く楽しめます。
耐寒・耐暑・耐雨・耐病性を兼ね備えた非常に丈夫で育てやすい品種です。病害虫対策もほとんど必要なく、初心者に最適です。
6. アジュガ
アジュガは半日陰を好む常緑の多年草で、春に青紫色の花穂を立ち上げます。葉色もブロンズ、緑、斑入りなど変化に富み、カラーリーフとしても楽しめます。
ランナーを伸ばして広がるため、比較的早く地面を覆うことができます。
7. ヒメイワダレソウ(リッピア)
ヒメイワダレソウは非常に成長が早く、短期間で広い面積をカバーできます。白やピンクの小さな花を咲かせ、蜜源植物としても価値があります。
ただし、繁殖力が極めて強いため、庭に直植えする際は注意が必要です。地植えすると他の植物のスペースまで侵食する可能性があります。
8. ワイヤープランツ
ワイヤープランツは細い茎に小さな丸い葉をつける観葉植物で、垂れ下がるように成長します。明るい日陰を好み、柔らかい質感が庭に優しい印象を与えます。
寒さにやや弱いため、寒冷地では冬季の保護が必要です。
9. ハツユキカズラ
ハツユキカズラは新芽がピンクから白、そして緑へと変化する美しい斑入りのつる性植物です。カラーリーフとして年間を通して鑑賞価値が高く、日陰でも育ちます。
成長はやや遅めですが、丈夫で手入れが簡単です。
10. クローバー(シロツメクサ)
クローバーは窒素固定能力を持ち、土壌を肥沃にする効果があります。白い花を咲かせ、柔らかい質感で歩行にも適しています。
ただし、繁殖力が強く、他の植物エリアに侵入する可能性があるため、植え付け場所は慎重に選びましょう。
グランドカバーの植え付け方法
適切な植え付け方法を実践することで、グランドカバーの定着率が大きく向上します。

土壌の準備
まず、植え付け予定地の土壌を30cm程度の深さまで掘り起こし、雑草の根や石などを取り除きます。土づくりの基本として、水はけの良い土壌作りが重要です。
水はけの悪い土壌では、植物が根腐れを起こし、枯れる恐れがあります。粘土質の土壌の場合は、腐葉土や堆肥を混ぜ込んで改良しましょう。
土壌のpHも確認します。多くのグランドカバー植物は弱酸性から中性(pH5.5~7.0)を好みますが、品種によって適した土壌条件が異なるため、選んだ植物に合わせて調整します。
植え付けの時期と方法
グランドカバーの植え付けに最適な時期は、春(3~5月)または秋(9~11月)です。この時期は気温が穏やかで、植物が新しい環境に適応しやすくなります。
植え付け間隔は品種の成長速度によりますが、一般的に15~30cm間隔で配置します。早く地面を覆いたい場合は間隔を狭くしますが、苗が多く必要になるためコストが上がります。
植え付け後は、根が土壌にしっかり接触するよう軽く押さえ、たっぷりと水を与えます。根が定着するまでの2~3週間は、土壌が乾燥しないよう注意して水やりを続けましょう。
マルチングの活用
植え付け後、株の周囲にマルチング材を敷くと、土壌の乾燥を防ぎ、雑草の発生を抑制できます。バークチップ、腐葉土、ココヤシファイバーなどが適しています。
マルチング材は植物の茎に直接触れないよう、少し隙間を空けて配置します。これにより病気の発生を防ぎます。
グランドカバーの育て方と管理
定着後のグランドカバーは比較的手入れが簡単ですが、適切な管理により健全な成長を促すことができます。

水やりと施肥
定着後のグランドカバーは、多くの場合自然の降雨で十分に育ちます。ただし、長期間雨が降らない場合や夏の乾燥期には、週に1~2回程度、たっぷりと水を与えます。
追肥を行うことでグランドカバーの成長が促進され、花付きの良い株に育ちます。春と秋に緩効性肥料を株元に施すと良いでしょう。ただし、肥料を与えすぎると徒長したり、逆に病害虫を招く原因になるため、控えめに施用します。
刈り込みと整理
グランドカバーは生育旺盛な植物が多いため、広がりすぎないよう適宜刈り取るなどして、剪定・整枝の技術を活用します。
花が咲き終わった後は、花がらを摘み取ることで、次の花芽の形成を促進し、株の消耗を防ぎます。
枯れた葉や茎は見つけ次第取り除きます。枯れた部分を放置すると病気の原因になったり、見栄えが悪くなります。
雑草管理
グランドカバーが完全に地面を覆うまでの1~3年間は、雑草が生えてくるため定期的な除草が必要です。雑草が小さいうちに抜き取ることで、グランドカバーの成長を妨げません。
植えた苗が枯れた場合は、新しい苗に補植しましょう。枯れたまま放置すると雑草発生の原因になります。
注意すべきグランドカバー
一部のグランドカバー植物は繁殖力が強すぎて、管理が困難になる場合があります。
植えると後悔しやすい品種
以下の植物は、非常に繁殖力が強く、庭に直植えするのをおすすめしない場合があります。
- ヒメイワダレソウ - 地下茎で広がり、コンクリートの隙間からも生えてくる
- ワイヤープランツ - こぼれ種で広範囲に広がる
- カタバミ - 球根で増え、完全な除去が困難
- クローバー - 種子で広がり、他の植栽エリアにも侵入
- ツルニチニチソウ - つるが長く伸び、他の植物を覆ってしまう
これらの植物を使用する場合は、プランターや区画を限定して植え付け、定期的に刈り込んで管理することが重要です。庭木の管理と同様に、適切な境界管理が必要です。
アレルギーや毒性への配慮
一部のグランドカバー植物は、接触によって皮膚炎を引き起こしたり、誤食すると有毒な場合があります。小さな子供やペットがいる家庭では、植物の特性をよく調べてから選択しましょう。
例えば、ツルニチニチソウは観賞価値が高いものの、全草に毒性があり、ペットが誤食すると危険です。
グランドカバーの病害虫対策
グランドカバーは一般的に病害虫に強い植物が多いですが、条件によっては問題が発生することがあります。
よくある病気
うどんこ病は葉の表面に白い粉状のカビが発生する病気で、風通しが悪く湿度が高い環境で発生しやすくなります。発見したら病気の葉を取り除き、適切な殺菌剤を散布します。
灰色かび病は湿った環境で発生し、葉や茎が灰色のカビに覆われます。水はけを改善し、混み合った部分を剪定して風通しを良くします。
害虫の管理
アブラムシは新芽や葉の裏に群生し、植物の汁を吸います。発見したら水で洗い流すか、天敵のテントウムシを活用します。
ナメクジは柔らかい葉を食害します。夜間に活動するため、夕方に見回りをして捕殺するか、専用の誘引剤を使用します。
病害虫対策の基本は予防です。健全な土壌作り、適切な水やり、風通しの確保により、病害虫の発生を最小限に抑えることができます。
場所別グランドカバーの活用法
グランドカバーは庭のさまざまな場所で活用できます。
樹木の下
樹木の根元は日陰になりやすく、芝生が育ちにくい場所です。タマリュウやハツユキカズラなど耐陰性の高いグランドカバーを植えることで、美しい景観を作り出せます。
庭木の根元を覆うことで、土壌の乾燥を防ぎ、雑草の発生も抑制できます。
斜面や土手
斜面は土壌侵食が起こりやすい場所です。根系が発達したグランドカバーを植えることで、土壌を固定し侵食を防ぎます。
芝桜やセダムなど、乾燥に強く根張りの良い植物が適しています。
歩道や飛び石の間
タマリュウやクローバーなど、踏圧に強い品種は歩道や飛び石の隙間に植えることができます。柔らかい質感が庭に優しい雰囲気を与えます。
屋上やベランダ
ベランダガーデニングでは、軽量で乾燥に強いセダムが最適です。浅い土壌でも育ち、管理が簡単なため、都市部の緑化にも広く利用されています。
まとめ
グランドカバーは、庭の美観向上、雑草抑制、土壌保護など多くのメリットをもたらす優れた植物群です。適切な品種選択と植え付け方法により、手入れの少ない美しい庭を実現できます。
日照条件や土壌環境に合わせて品種を選び、植え付け後1~3年かけてしっかりと定着させることが成功の鍵です。繁殖力の強い品種は管理方法に注意し、定期的な手入れで美しい状態を保ちましょう。
ガーデニングの基礎知識を活かし、グランドカバーを上手に活用することで、一年を通して緑豊かな庭を楽しむことができます。ぜひ、あなたの庭に最適なグランドカバーを見つけて、快適なガーデンライフを実現してください。