庭木の剪定時期一覧:樹種別カレンダー
2026年2月6日

落葉樹・常緑樹・針葉樹など、樹種別の最適な剪定時期を月別カレンダーで詳しく解説。ハナミズキ、モミジ、シマトネリコなど人気庭木の剪定時期と注意点がすぐわかります。剪定を避けるべき時期や剪定後のケア方法も紹介。
庭木の剪定時期一覧:樹種別カレンダー
庭木の美しさを保ち、健康的な生育を促すためには、適切な時期に剪定をおこなうことが欠かせません。しかし、樹種によって最適な剪定時期は大きく異なります。間違った時期に剪定してしまうと、花が咲かなくなったり、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。本記事では、庭木・シンボルツリーの選び方と育て方ガイドでご紹介した樹木を中心に、樹種別の剪定時期を詳しく解説します。
剪定の基本:夏季剪定と冬季剪定の違い
庭木の剪定は、年に2回おこなうのが基本です。それぞれの時期で目的と方法が異なるため、まずはその違いを理解しておきましょう。

夏季剪定(4月~6月)は、樹木の生育が活発な時期におこなう軽めの剪定です。主に樹形を整えたり、風通しをよくするための透かし剪定をおこないます。この時期は光合成が活発なため、切り口の回復が早いという利点があります。ただし、剪定・整枝の技術完全ガイドでも触れていますが、新芽が盛んに伸びる4月下旬~5月にかけては避けたほうがよいでしょう。
冬季剪定(10月~2月)は、樹木が休眠期に入り、栄養を蓄えている時期におこなう本格的な剪定です。葉が落ちて枝ぶりが見やすくなるため、樹形を大きく変える強剪定に適しています。冬は樹液の流れが穏やかなため、切り口から樹液が流れ出て消耗することがなく、樹木にとってダメージが少ないのが特徴です。
ただし、真夏(7月下旬~8月)と真冬(1月~2月上旬)は避けるべき時期です。猛暑や厳しい寒さの中での剪定は、樹木に大きなストレスを与えてしまいます。
落葉樹の剪定時期カレンダー
落葉樹は、葉を落として休眠する12月~2月が剪定の最適期です。この時期は十分に養分をたくわえており、生長も止まるため、枝を切り落としても枯れる心配がありません。季節の園芸カレンダー:月別・季節別ガイドと併せて参考にしてください。
| 樹種 | 最適な剪定時期 | 注意点 |
|---|---|---|
| ハナミズキ | 12月~2月 | 花芽を残すように剪定 |
| モミジ・カエデ | 12月~2月 | 樹液が多いため真冬に実施 |
| ロウバイ | 花後の3月~4月 | 開花後すぐに剪定 |
| ヤマボウシ | 12月~2月 | 強い剪定は避ける |
| ハナモモ | 花後の4月~5月 | 夏に花芽が形成される前に |
| サクラ | 10月~11月 | 傷口が腐りやすいため最小限に |
| ウメ | 花後の3月~4月 | 徒長枝を中心に剪定 |
| エゴノキ | 11月~2月 | 自然樹形を活かす |
落葉樹の中でも、春に花を咲かせる樹種は特に注意が必要です。これらは前年の夏に花芽を形成するため、冬に花芽を切り落としてしまうと翌年の開花が見られなくなります。詳しくは剪定110番の早見表をご覧ください。
常緑広葉樹の剪定時期カレンダー
常緑広葉樹は、年間を通して葉をつけているため、光合成が活発で真夏よりも暑くない6月~7月上旬が剪定に適しています。また、3月~4月の春先も新芽の生長前として適期です。
| 樹種 | 最適な剪定時期 | 注意点 |
|---|---|---|
| シマトネリコ | 3月~4月、6月~7月 | 生育旺盛なため年2回可能 |
| キンモクセイ | 3月~4月 | 秋の開花に影響しないよう春に |
| シラカシ | 6月~7月 | 強剪定は3月~4月 |
| カシ類 | 6月~7月 | 刈り込みに強い |
| ツバキ | 花後の4月~5月 | 花芽形成前に完了 |
| サザンカ | 花後の3月~4月 | 夏に花芽ができるため早めに |
| ゲッケイジュ | 3月~4月、9月~10月 | 刈り込みに強い |
| オリーブ | 3月~4月 | 樹形を整える程度に |
常緑樹は庭木の手入れと管理にもあるように、一年中葉をつけているため、極端な強剪定は避けるべきです。樹木が光合成できなくなり、弱ってしまう可能性があります。
常緑針葉樹の剪定時期カレンダー
針葉樹は、新芽の伸びが活発な3月~4月上旬に剪定するのがおすすめです。夏場は樹木が弱りやすいため、剪定はおすすめできません。
| 樹種 | 最適な剪定時期 | 注意点 |
|---|---|---|
| マツ類 | みどり摘み:5月、もみあげ:10月~11月 | 独特の剪定方法が必要 |
| コニファー類 | 3月~4月、9月~10月 | 強剪定は春のみ |
| スギ | 3月~4月 | 内部が枯れやすいため注意 |
| ヒノキ | 3月~4月 | 刈り込みに強い |
| イチイ | 3月~4月、9月~10月 | 年2回の軽剪定が理想 |
| カイヅカイブキ | 3月~4月、9月~10月 | 刈り込みで樹形維持 |
| ゴールドクレスト | 3月~5月 | 強剪定は避ける |
針葉樹の中でもマツ類は特殊で、「みどり摘み」と「もみあげ」という独特の剪定方法をおこないます。これについては造園・ガーデンデザインの基本と実践ガイドで詳しく解説しています。
花木の剪定時期:開花時期別の注意点
花を楽しむ花木の剪定では、花芽を切り落とさないことが最も重要です。開花時期によって剪定時期が異なるため、注意が必要です。
春咲きの花木(3月~5月開花)は、前年の夏に花芽を形成します。そのため、剪定は花後すぐにおこなうのが鉄則です。ハナミズキ、ツツジ、サツキ、ライラックなどが該当します。冬に剪定してしまうと、せっかくついた花芽を切り落とすことになります。
夏咲きの花木(6月~8月開花)は、春に伸びた新梢に花をつけます。そのため、冬から早春にかけての剪定が適しています。サルスベリ、ムクゲ、フヨウなどが該当します。AND PLANTSの剪定ガイドによれば、これらは春に伸びる新梢に花をつけるため、冬の強剪定にも耐えられます。
秋咲きの花木(9月~11月開花)も、春に伸びた新梢に花をつけるため、早春の剪定が適しています。キンモクセイなどが該当します。
月別剪定カレンダー:年間スケジュール
ここでは、月別にどの樹種の剪定をおこなうべきか、一覧にまとめました。水やり・灌漑システムの完全ガイドと併せて、年間の庭木管理スケジュールを立てましょう。

| 月 | おこなう剪定作業 |
|---|---|
| 1月 | 落葉樹の剪定(極寒期は避ける) |
| 2月 | 落葉樹の剪定、バラの強剪定 |
| 3月 | 常緑樹・針葉樹の剪定開始、早春開花樹の花後剪定 |
| 4月 | 常緑樹の剪定、春咲き花木の花後剪定 |
| 5月 | マツのみどり摘み、春咲き花木の花後剪定(下旬は避ける) |
| 6月 | 常緑広葉樹の剪定、生垣の刈り込み |
| 7月 | 常緑広葉樹の剪定(上旬のみ、以降は避ける) |
| 8月 | 剪定は避ける(猛暑期) |
| 9月 | 針葉樹の軽剪定、コニファー類の剪定 |
| 10月 | 落葉樹の剪定開始、マツのもみあげ |
| 11月 | 落葉樹の剪定、針葉樹の軽剪定 |
| 12月 | 落葉樹の剪定(本格化) |
このカレンダーは一般的な目安です。お住まいの地域の気候によって、1~2ヶ月程度前後させる必要があります。また、病害虫対策と防除の完全ガイドでも触れていますが、剪定後は切り口から病原菌が侵入しやすいため、癒合剤を塗るなどの処置をおこなうとよいでしょう。
剪定を避けるべき時期と理由
正しい剪定時期を知ることも大切ですが、剪定してはいけない時期を知ることも同様に重要です。
真夏(7月下旬~8月)は、猛暑により樹木が弱っている時期です。この時期に剪定すると、傷口の回復が遅れ、さらに樹勢が衰えてしまいます。また、強い日差しが突然当たるようになった内部の葉は、葉焼けを起こしやすくなります。
真冬(1月~2月上旬)は、厳しい寒さのため、傷口の回復が遅れます。特に寒冷地では、切り口から凍害を受けることもあります。ただし、落葉樹に関しては比較的影響が少ないため、極寒期を避ければ問題ありません。
新芽の生長期(4月下旬~5月)は、樹液の流れが最も活発な時期です。くらしのマーケットマガジンによると、この時期に剪定すると、切り口から大量の樹液が流れ出て、樹木が消耗してしまいます。特にカエデ類、シラカバ、クルミなどは「ブリーダー」と呼ばれ、樹液が多く流れ出るため注意が必要です。
剪定後のケアと注意点
剪定は樹木にとってストレスとなる作業です。剪定後は適切なケアをおこない、樹木の回復を助けましょう。

まず、太い枝を切った場合は、切り口に癒合剤やトップジンMペーストなどを塗布します。これにより、切り口から病原菌や害虫が侵入するのを防ぎます。詳しくはガーデニングツール・資材の完全ガイドをご覧ください。
剪定後は、樹木が新しい枝葉を伸ばすためにエネルギーを必要とします。そのため、土づくり・堆肥・肥料の基礎知識と実践ガイドを参考に、緩効性肥料を適量施すとよいでしょう。ただし、肥料の与えすぎは逆効果ですので注意してください。
また、剪定で枝葉が減ると、蒸散量も減少します。そのため、水やりの量を調整する必要があります。特に夏季剪定後は、急激に日が当たるようになった部分が乾燥しやすいため、注意深く観察しましょう。
剪定枝は、病害虫がついている可能性があるため、すぐに処分するか、日本庭園と和の庭づくり完全ガイドで紹介されているように、チップ化して堆肥として活用するのもよいでしょう。
まとめ:樹種に合わせた適切な時期の剪定を
庭木の剪定時期は、樹種によって大きく異なります。落葉樹は冬、常緑樹は春から初夏、針葉樹は早春が基本ですが、花木については開花時期に注意が必要です。
適切な時期に剪定をおこなうことで、樹木の健康を保ちながら、美しい樹形と豊かな花を楽しむことができます。Almanac.comの剪定ガイドやSwansons Nurseryのカレンダーなども参考に、ご自宅の庭木に合わせた剪定スケジュールを立ててみましょう。
剪定は庭木管理の基本中の基本です。最初は難しく感じるかもしれませんが、樹種ごとの特性を理解し、適切な時期に剪定をおこなえば、必ず美しい庭を維持できるようになります。ぜひこの記事を参考に、あなたの庭木を健康に美しく育ててください。





