人工芝の選び方と施工方法ガイド
2026年2月6日

美しい芝生のある庭は多くの人の憧れですが、天然芝の維持管理には時間と労力がかかります。そこで注目されているのが人工芝です。近年の人工芝は品質が大きく向上し、見た目も天然芝に近く、メンテナンスの手間が少ないため、住宅の庭やベランダでの利用が急増しています。この記事では、<a href="https://rpx.a8.ne
人工芝の選び方と施工方法ガイド
美しい芝生のある庭は多くの人の憧れですが、天然芝の維持管理には時間と労力がかかります。そこで注目されているのが人工芝です。近年の人工芝は品質が大きく向上し、見た目も天然芝に近く、メンテナンスの手間が少ないため、住宅の庭やベランダでの利用が急増しています。この記事では、人工芝の選び方から施工方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。
人工芝の基本知識と種類
人工芝は合成樹脂で作られた人工の芝生で、天然芝と異なり水やりや芝刈りなどの日常的なメンテナンスが不要です。適切に管理すれば10年前後は美しい状態を保てるため、長期的なコストパフォーマンスに優れています。
人工芝には大きく分けて「ロールタイプ」と「ジョイントタイプ」の2種類があります。ロールタイプは広い庭での施工に適しており、2m×10mなどの大きなサイズで販売されています。一方、ジョイントタイプはパネル状になっており、ベランダなどの狭い場所や複雑な形状の場所に適しています。簡単に取り外しができるため、賃貸住宅でも利用しやすいのが特徴です。
世界の人工芝市場は急速に拡大しており、2024年の68.7億ドルから2030年には99.7億ドルに成長すると予測されています。この成長の背景には、水資源の節約や維持管理の簡便性が評価されているためです。
素材による選び方のポイント
人工芝の素材には主に「ポリエチレン(PE)」と「ポリプロピレン(PP)」の2種類があります。それぞれに特徴があり、用途に応じて適切に選ぶことが重要です。
ポリエチレンは市場シェア59.4%を占める最も一般的な素材で、柔らかく天然芝に近い質感が特徴です。紫外線に強く、耐久性に優れているため、庭などの屋外での使用に適しています。見た目のリアル感を重視する方や、裸足で歩くことが多い場所には、ポリエチレン製がおすすめです。
一方、ポリプロピレンは硬めの素材で、耐摩耗性に優れています。スポーツをする場所や、頻繁に人が歩く場所に適しており、激しい使用にも耐えられます。また、水はけが良いため、ペットの遊び場としても人気があります。住宅用途では約32%がペット対応を重視しているというデータもあり、ペットを飼っている家庭ではポリプロピレン製も選択肢に入れると良いでしょう。
芝の長さと密度で決まる品質
人工芝の品質を左右する重要な要素が「芝の長さ」と「密度」です。これらのバランスが見た目の美しさと使い心地を大きく左右します。

芝の長さは用途によって最適な範囲があります。庭などのエクステリアとして使用する場合は、20mm~35mmの長さが最も天然芝に近い見た目になり、お手入れもしやすいためおすすめです。短すぎると人工的な印象が強くなり、長すぎると芝が倒れやすくなります。ベランダなど小スペースで使用する場合は、15mm~20mm程度の短めのものが適しています。
人工芝の密度は40~50万本/m²が一般的で、高品質なものは70~80万本/m²に達します。密度が高いほど芝が倒れにくく、クッション性が向上し、見た目も美しくなります。ただし、密度が高いほど価格も上がるため、予算と用途のバランスを考えて選ぶことが大切です。
| 項目 | 低密度(40万本/m²以下) | 標準密度(40~50万本/m²) | 高密度(70万本/m²以上) |
|---|---|---|---|
| 価格 | 比較的安価 | 中程度 | 高価 |
| 耐久性 | 低い | 標準 | 高い |
| 見た目 | やや人工的 | 自然に近い | 非常にリアル |
| おすすめ用途 | 一時的な使用 | 一般家庭の庭 | 高級住宅、商業施設 |
芝生の手入れと管理の完全ガイドでは天然芝の管理方法も詳しく解説していますので、人工芝と天然芝の比較検討にお役立てください。
下地準備の重要性と手順
人工芝の施工で最も重要なのが下地準備です。下地準備が不十分だと凹凸や水たまりの原因になり、見た目が悪くなるだけでなく、人工芝の劣化を早める原因にもなります。
まず、施工する場所の土を平らにならし、石や雑草の根などを丁寧に取り除きます。この作業を怠ると、後から凹凸が出たり、雑草が生えてきたりする原因になります。次に、土を固めるための転圧作業を行います。プレートコンパクターや手動のタンパーを使用して、土をしっかりと固めます。土が柔らかいまま施工すると、人が歩くたびに人工芝が沈んでしまいます。
転圧後は、排水のための勾配をつけることも重要です。建物から離れる方向に向かって100分の1~2程度の緩やかな傾斜をつけることで、雨水が溜まらずに流れていきます。水はけが悪いと、人工芝の下に水が溜まり、カビや悪臭の原因になります。
マンホールの周りや壁際など、人工芝の隙間になりやすい部分は特に念入りに整地します。これらの部分から雑草が生えてくるのを防ぐことが、長期的な美観維持のポイントです。
防草シートと人工芝の施工手順
下地準備が完了したら、防草シートの設置に進みます。防草シートは雑草の成長を防ぐために不可欠です。防草シート同士を並べる場合は継ぎ目から雑草が生えないよう、10cm以上重ねて固定することがポイントです。
防草シートを固定したら、いよいよ人工芝を敷いていきます。ロールタイプの場合は、まず人工芝を広げて仮置きし、カットする位置を確認します。この時、芝目の方向に注意が必要です。芝目とは葉の向きのことで、人工芝を並べる際に芝目を同じ方向に揃えることで、仕上がりの見た目が自然になります。
人工芝のカットは、カッターナイフを使用します。裏面から切ると切りやすく、きれいに仕上がります。壁際や曲線部分は、段ボールなどで型紙を作ってから切ると失敗が少なくなります。カットした人工芝は、つなぎ目が目立たないように丁寧に配置します。
固定には専用のU字ピンを使用します。芝をかき分けるようにしながらピンを打ち込むと、ピンが目立たずきれいに仕上がります。ピンの間隔は50cm程度が目安ですが、風の強い場所では間隔を狭くすると良いでしょう。つなぎ目の部分は、2枚の人工芝をまたぐようにピンを打ちます。
つなぎ目の処理と仕上げ
複数の人工芝をつなぐ場合、つなぎ目の処理が仕上がりの美しさを大きく左右します。つなぎ目を目立たなくするためには、人工芝専用の接着テープや接着剤を使用します。

まず、つなぎ目の下に人工芝専用の両面テープを貼ります。一般的な両面テープではなく、人工芝専用のものを選ぶことで、屋外での耐久性が確保されます。両面テープの剥離紙を剥がす前に、人工芝の位置を正確に合わせることが重要です。
接着剤を使用する場合は、オープンタイムに注意します。オープンタイムとは、接着剤を塗布してから貼り合わせるまでの時間のことです。指で触って表面に薄い皮が貼り始めたら、人工芝を貼り合わせます。オープンタイムが不十分な場合、シワや剥がれの原因となります。
つなぎ目の芝の毛を互いに絡ませるようにして、境目をぼかします。これにより、つなぎ目がほとんど目立たなくなります。最後に、デッキブラシなどで芝を立たせるように全体をブラッシングすると、より自然な仕上がりになります。
造園・ガーデンデザインの基本と実践ガイドでは、人工芝を含めた庭全体のデザインについても解説していますので、総合的な庭づくりの参考にしてください。
DIYと業者施工の比較と費用
人工芝の施工には、自分で行うDIYと業者に依頼する方法があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、状況に応じて選択することが大切です。

DIYのメリットは、何といっても費用を抑えられることです。人工芝本体と副資材のみで施工できるため、業者に依頼する場合の半分以下のコストで済むことも多いです。また、自分のペースで作業できるため、週末を利用してゆっくり施工することも可能です。一方、下地準備や整地には重労働が伴い、技術も必要です。特に広い面積の場合は、かなりの時間と体力を要します。
業者施工のメリットは、仕上がりの品質が高く、保証が付くことです。プロの技術により、下地処理から仕上げまで高品質な施工が期待できます。また、米国では年間約1,500件の新規施工が行われているように、専門業者による施工が一般的です。費用は高くなりますが、失敗のリスクが低く、長期的な満足度は高いといえます。
| 項目 | DIY施工 | 業者施工 |
|---|---|---|
| 費用(10㎡あたり) | 5~10万円 | 15~25万円 |
| 施工期間 | 2~4日(週末作業) | 1~2日 |
| 保証 | なし | 1~5年の保証あり |
| 仕上がり品質 | 個人差がある | 高品質 |
| 適した規模 | 小規模(10㎡以下) | 全ての規模 |
初めての方や大きな面積の施工を考えている場合は、まず業者に見積もりを依頼し、DIYとの費用差を確認してから判断することをおすすめします。
まとめ
人工芝は適切に選び、正しく施工すれば、長期間にわたって美しい庭を楽しむことができます。素材選びでは、ポリエチレンとポリプロピレンの特性を理解し、用途に合わせて選択しましょう。芝の長さは20~35mm、密度は50万本/m²以上を目安にすると、天然芝に近い自然な仕上がりになります。
施工では、下地準備が最も重要です。土の整地と転圧を丁寧に行い、防草シートを隙間なく敷くことで、長期的に美しい状態を保てます。DIYでの施工も可能ですが、広い面積や高品質な仕上がりを求める場合は、専門業者への依頼も検討しましょう。
人工芝の導入により、水やりや芝刈りの手間から解放され、一年中緑の美しい庭を楽しむことができます。この記事を参考に、あなたの家にぴったりの人工芝を選び、理想の庭を実現してください。





