芝生の補修と部分的な張り替え方法
2026年2月6日

美しい芝生を維持していても、部分的に枯れたり、デコボコができたり、損傷したりすることは避けられません。しかし、適切な補修方法を知っていれば、庭全体を張り替えることなく、問題のある部分だけを修復して、芝生を美しい状態に戻すことができます。この記事では、芝生の部分的な補修と張り替えの具体的な方法、最適な時期、成功のためのポ
芝生の補修と部分的な張り替え方法
美しい芝生を維持していても、部分的に枯れたり、デコボコができたり、損傷したりすることは避けられません。しかし、適切な補修方法を知っていれば、庭全体を張り替えることなく、問題のある部分だけを修復して、芝生を美しい状態に戻すことができます。この記事では、芝生の部分的な補修と張り替えの具体的な方法、最適な時期、成功のためのポイントについて詳しく解説します。
芝生の補修が必要になる原因
芝生の部分的な補修が必要になる原因はさまざまです。病害虫による被害、踏圧による土壌の固結、日照不足や過湿による生育不良、ペットの排泄物による枯れ、除草剤の誤使用など、多様な要因が考えられます。
補修を始める前に、まず原因を特定することが重要です。病害虫対策と防除の完全ガイドで詳しく説明されているように、原因を解決せずに補修だけを行っても、同じ問題が再発する可能性があります。
特に病原菌や土壌病害が原因の場合は、単に新しい芝を張るだけでなく、土壌の入れ替えや消毒も必要になります。米国では芝生面積が4000万エーカーにも及び、住宅用水の75%が芝生の維持に使われているというデータもあり、適切な診断と対処が経済的にも環境的にも重要です。
部分補修の4つの主要な方法
芝生の部分的な補修には、状況に応じて選択できる4つの主要な方法があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、補修箇所の大きさや予算、求める結果の速さに応じて最適な方法を選びましょう。

1. 芝生張り(ソッディング)
最も一般的で確実な方法です。既存の芝生から切り出した芝、または購入した新しい芝生マットを使って、損傷した部分を直接張り替えます。即座に結果が得られ、均一な見た目になりますが、芝生マットの購入コストがかかります。
芝生の手入れと管理の完全ガイドでは、日常的な管理方法についても詳しく解説していますので、張り替え後の管理の参考にしてください。
2. 種まき(シーディング)
芝生の種を蒔く方法は、コストが最も低く、広い面積にも対応しやすい利点があります。ただし、発芽から根付きまで数ヶ月かかるため、即座の結果は期待できません。種の選択では、既存の芝生の種類に合わせることが重要です。
3. ハイドロシーディング
種子、マルチ、肥料、水を混合した液体を噴霧する方法です。プロの業者に依頼することが多く、広範囲の補修や斜面などにも適しています。発芽が均一で早いという利点がありますが、専門的な機材が必要です。
4. プラグ植え
小さな芝生の塊を格子状やチェッカーボード状に植え付け、徐々に広がらせる方法です。ほふく茎で広がる芝生の種類(暖地型芝生など)に適しており、中程度のコストで実施できます。
部分的な芝生張り替えの詳しい手順
ここでは最も確実で一般的な「芝生張り」の詳しい手順を説明します。この方法をマスターすれば、自分で効果的に芝生の補修ができるようになります。

手順1:損傷部分の切り取り
枯れた芝生の周囲に、スコップやターフカッター、鎌などを使って切れ目を入れます。表面だけでなく、根までしっかりと切り取ることがポイントです。損傷部分よりも少し広めの範囲を切り取ることで、健康な芝生との境界を明確にし、病害の拡大を防ぎます。
切り取った芝生は、原因が病害虫や病原菌と疑われる場合は廃棄します。一方、物理的な損傷だけであれば、土づくり・堆肥・肥料の基礎知識と実践ガイドで紹介されているように堆肥化して再利用することもできます。
手順2:土壌の準備
剥がした部分の土を20cm程度の深さまでよく耕します。芝生の根が健康に伸びるには、最低でも10cmの深さが必要ですが、余裕を持って深めに耕すことが推奨されます。
土壌が固結している場合は、砂や腐葉土を混ぜて通気性と排水性を改善します。芝生用の肥料を適量混ぜ込むことで、新しい芝の初期成長を促進できます。
病原菌や土壌病害が原因の場合は、古い土を完全に取り除き、新しい土と入れ替えることが必要です。この作業は手間がかかりますが、再発を防ぐためには欠かせません。
手順3:土の平坦化と圧密
土をレーキで平らにならし、足で踏み固めます。適度な圧密は、芝生の根が土にしっかりと密着するために重要です。ただし、過度に固めると根の伸長を妨げるため、バランスが大切です。
周囲の芝生と同じ高さになるように調整します。高すぎると芝刈り機で削られてしまい、低すぎると水が溜まって過湿になるため、レベル合わせは慎重に行いましょう。
手順4:新しい芝生の張り付け
準備した土の上に、新しい芝生または切り出した健康な芝生を並べます。芝生同士の隙間ができないように、ぴったりと合わせて配置することが重要です。
張り付けた芝生を軽く押さえつけて、土との密着度を高めます。ただし、強く踏みつけすぎると芝生を傷めるため、適度な力加減が必要です。
手順5:目土の施用
芝生の上に目土を均等にかけます。目土は芝生の根を保護し、成長を促進する役割があります。厚さは5mm~1cm程度が目安です。
目土をかけた後、ほうきで軽くすり込んでなじませます。この作業により、目土が芝生の隙間に入り込み、芝生と土壌の一体化を促進します。
手順6:水やりと養生
張り替え直後は、たっぷりと水を与えます。根が完全に根付くまでの約3ヶ月間は、土壌が乾燥しないように定期的に水やりを続けることが重要です。
水やり・灌漑システムの完全ガイドでは、効率的な水やり方法について詳しく解説していますので、参考にしてください。
芝生補修に最適な時期とタイミング
芝生の補修を成功させるには、適切な時期を選ぶことが極めて重要です。芝生の種類(暖地型・寒地型)によっても最適な時期が異なります。

春(3月~5月):最も理想的な時期
春は芝生が活発に成長を始める時期であり、補修に最も適した季節です。気温が上昇し、土壌も温まるため、根付きが早く進みます。この時期に張り替えを行えば、夏までに十分に根を張り、健康な芝生に育ちます。
寒地型芝生(ケンタッキーブルーグラスやトールフェスクなど)は特に春の生育が旺盛なため、この時期の補修が理想的です。
秋(9月下旬~10月):第二の適期
夏の暑さが和らぐ秋も、芝生補修の好適期です。気温が穏やかで、雨も適度に降るため、芝生にとってストレスの少ない環境になります。
暖地型芝生(高麗芝やバミューダグラスなど)にとっては、秋よりも春の方が適していますが、春に間に合わなかった場合は、初秋であれば補修可能です。
避けるべき時期
真夏(7月~8月)は、高温と乾燥により新しい芝生にとって大きなストレスとなります。根付きが悪く、枯死するリスクが高いため、緊急の場合を除いて避けるべきです。
真冬(12月~2月)も、芝生の生育が停止する休眠期にあたるため、補修には適しません。ただし、準備作業として損傷部分の除去や土壌改良を行い、春の張り替えに備えることはできます。
季節の園芸カレンダー:月別・季節別ガイドでは、芝生管理を含む年間の園芸作業スケジュールを詳しく紹介していますので、計画的な管理に役立ててください。
補修後の管理と根付きまでの注意点
芝生の補修作業が終わっても、根付きまでの管理が成功のカギとなります。適切なケアにより、補修箇所と既存の芝生が一体化し、美しい芝生が完成します。

水やりの管理
根付きまでの約3ヶ月間は、土壌の水分を常に適度に保つことが最も重要です。特に最初の2週間は、土壌が乾燥しないように毎日水やりを行います。
水やりは朝の涼しい時間帯に行うのが理想的です。日中の高温時に水やりをすると、水が蒸発しやすく、また葉が濡れた状態で強い日差しを受けると葉焼けのリスクがあります。
立ち入り制限
新しく張り替えた芝生が完全に根付くまでは、その上を歩かないように注意します。踏圧により根の発達が妨げられ、芝生が浮いたり剥がれたりする原因になります。
補修箇所の周囲にロープや柵を設置して、家族やペットが誤って踏み入れないようにすることをおすすめします。
初回の芝刈り
新しい芝生が十分に根付き、周囲の芝生と同じ高さまで成長したら、初めての芝刈りを行います。最初の芝刈りは、芝生の長さの1/3以下を刈る「3分の1ルール」を厳守しましょう。
急激に短く刈ると、芝生にストレスがかかり、根の発達が妨げられます。剪定・整枝の技術完全ガイドでは、植物の適切な切り戻し方法について解説していますが、芝生にも同様の原則が適用されます。
施肥のタイミング
補修直後は、土壌に混ぜ込んだ元肥だけで十分です。追肥は、芝生が根付き始めてから(補修後4~6週間後)行います。早すぎる追肥は肥料焼けの原因となるため注意が必要です。
芝生用の緩効性肥料を使用すると、長期間にわたって栄養を供給でき、管理が楽になります。
補修成功のための重要ポイント
芝生の補修を確実に成功させるために、以下の重要なポイントを押さえておきましょう。

| ポイント | 詳細 | 失敗時のリスク |
|---|---|---|
| 適切な時期の選択 | 春(3~5月)または秋(9月下旬~10月) | 根付き不良、枯死 |
| 十分な土壌の深さ | 最低10cm、理想的には20cm | 根の発達不良、乾燥ストレス |
| 原因の特定と除去 | 病害虫、排水不良、土壌問題など | 問題の再発 |
| 土壌改良 | 有機物や砂の混入、肥料の施用 | 生育不良 |
| 適切な品種の選択 | 既存の芝生と同じ種類 | 色や質感の不統一 |
| 水やりの徹底 | 根付きまで3ヶ月間、土壌を適度に湿らせる | 根付き不良、枯死 |
| 立ち入り制限 | 根付くまで補修箇所を歩かない | 芝生の浮き、剥がれ |
芝生の品種を合わせる重要性
補修に使用する芝生は、既存の芝生と同じ品種を選ぶことが理想的です。異なる品種を使用すると、色合い、質感、成長速度が異なり、パッチワークのような見た目になってしまいます。
既存の芝生の品種が不明な場合は、ガーデニングツール・資材の完全ガイドで紹介されているような専門店に相談し、葉の形状や色から品種を判定してもらうこともできます。
排水問題への対処
補修箇所に水が溜まりやすい場合は、排水性の改善が必須です。土壌に砂を混ぜる、排水溝を設ける、または周囲よりもわずかに高くするなどの対策を講じましょう。
過湿状態が続くと、根腐れや病害の発生リスクが高まります。造園・ガーデンデザインの基本と実践ガイドでは、庭の水はけ改善についても詳しく解説しています。
大規模な芝生の張り替えが必要な場合
部分的な補修では対応できないほど芝生全体が劣化している場合は、全面的な張り替えを検討する必要があります。以下のような状況では、全面張り替えの方が効率的かつ経済的な場合があります。
全面張り替えを検討すべきケース
- 芝生の50%以上が枯れている、または著しく劣化している
- 雑草が大部分を占めており、除草しても再発を繰り返す
- 土壌の状態が非常に悪く、広範囲の土壌改良が必要
- 芝生の種類を変更したい(例:暖地型から寒地型へ)
- 長年の踏圧により全体的に土壌が固結している
全面張り替えには、部分補修よりも多くの時間、労力、コストがかかりますが、長期的には健康で美しい芝生を維持しやすくなります。
プロに依頼すべき状況
DIYでの補修に自信がない場合、または以下の状況では、専門業者への依頼を検討しましょう。
- 補修面積が非常に広い(20㎡以上)
- 土壌の問題が深刻で、専門的な診断と改良が必要
- 重機を使った土壌改良や整地が必要
- 自動灌漑システムの設置を同時に行いたい
- 時間的な制約があり、速やかに完成させたい
専門業者は適切な診断、効率的な作業、そして補修後のアフターケアについてもアドバイスを提供してくれます。
まとめ:美しい芝生を取り戻すために
芝生の部分的な補修と張り替えは、適切な知識と方法があれば、自分で十分に実施できる作業です。重要なのは、原因の特定、適切な時期の選択、丁寧な土壌準備、そして根付きまでの適切な管理です。
この記事で紹介した手順とポイントを実践することで、損傷した芝生を美しく蘇らせ、庭全体の景観を向上させることができます。補修は単なる応急処置ではなく、芝生を長期的に健康に保つための重要な管理作業の一つです。
定期的なメンテナンスと早めの対処により、大規模な張り替えを避け、美しい芝生を維持することができます。芝生は生きた植物であり、適切なケアに応えて美しく成長してくれる存在です。ぜひこの記事を参考に、自信を持って芝生の補修に取り組んでみてください。
さらに詳しい芝生管理の情報については、芝生の手入れと管理の完全ガイドもあわせてご覧ください。芝刈り、施肥、エアレーションなど、年間を通じた包括的な管理方法を学ぶことができます。





