庭世界 日本の気候に合わせた家庭園芸の育て方と道具選び

園芸用語

放射冷却

別名: 夜間放射冷却 / radiative cooling / radiation cooling

放射冷却は、地面や植物が夜間に熱を放出して冷え、地表付近の霜リスクを高める現象です。

定義

放射冷却とは、地面や植物が夜間に赤外線として熱を放出し、地表付近の温度が下がる現象です。雲が少なく風が弱い夜ほど冷却が進みやすく、春の遅霜や秋の初霜を起こす主要な条件になります。

発生しやすい条件

  • 晴天:雲による熱の戻りが少なく、地面から熱が逃げやすくなります。
  • 弱風:上空の比較的暖かい空気と地表付近の冷気が混ざりにくくなります。
  • 乾いた冷気:夜間の冷却が続き、低い場所へ冷気が集まりやすくなります。

園芸との関係

地上の観測気温が氷点下でなくても、葉や地面の表面はさらに低くなる場合があります。そのため、庭では天気予報の最低気温だけでなく、晴れ・風・地形を合わせて見る必要があります。被覆資材や防霜ファンは、放射冷却で失われる熱を保つ、または上下の空気を混ぜる考え方に基づきます。

庭での観察と対策

冷たい空気は低い場所へ流れ込みやすく、窪地や囲われた庭では局地的な低温が生じます。このような微気候は近隣の気象観測値だけでは分からないため、庭の低所と高所で葉や地表の状態を比べます。前夜の晴天と弱風に加え、植物の生育段階も霜害の受けやすさを左右します。

を避ける被覆は、地面から上がる熱を植物の周囲に保つよう、株全体を覆って裾を地面近くへ下ろします。葉に直接密着した薄い素材は接触部が冷えやすいため、支柱で空間をつくります。朝は気温の上昇を見て覆いを外し、蒸れや急な高温を防ぎます。