園芸用語
乾生植物
別名: 乾性植物 / ゼロファイト / xerophyte / xerophytic plant
乾燥した環境で水を保ち、失いにくくする形態や生理を備えた植物の総称です。
定義
乾生植物(xerophyte)は、雨が少ない場所や土が長く乾く場所で生存できるよう、水を蓄える、蒸散を抑える、短い雨期に吸水するといった性質を備えた植物の総称です。サボテンの多くは茎に水を蓄える乾生植物ですが、すべての乾生植物がサボテン科に属するわけではありません。
主な適応
- 貯水組織:厚い茎や葉に水を保持し、乾燥期間の生育を支えます。
- 水分損失の抑制:葉の縮小、トゲ、厚い表皮などにより、乾いた環境での水分消費を抑えます。
- 乾湿の切り替え:雨や水やりの後に吸水し、その後は用土が乾く期間を耐えます。
- 根域の通気:鉢栽培では、排水穴と乾きやすい用土が根の過湿を防ぎます。
サボテン栽培との関係
乾生植物であるサボテンを「水が不要な植物」と解釈するのは正確ではありません。生育中は根鉢全体へ水を通し、余分な水を排出してから、次の給水まで用土を十分に乾かす管理が基本です。水やりの間隔は固定せず、光、温度、湿度、鉢の素材、用土の排水性、株の生育段階で調整します。
よくある誤解
乾燥に耐える性質と、常に乾いたままで生育できることは同じではありません。また、多肉植物は貯水組織をもつ広い園芸上の呼び名で、乾生植物は乾燥環境への適応に注目した概念です。両者は重なりますが、分類の基準が異なります。