園芸用語
総合的病害虫管理(IPM)
別名: IPM / 総合防除 / 総合的病害虫・雑草管理 / Integrated Pest Management
観察と予察を基に複数の防除手段を組み合わせ、環境負荷を抑えて病害虫を管理する考え方です。
定義
総合的病害虫管理(IPM)は、病害虫の発生状況と利用できる防除法の情報を基に、複数の手段を組み合わせて被害を管理する考え方です。青森県は、環境負荷を低減しながら病害虫・雑草の発生を経済的被害以下に抑えるものと説明しています。
構成する手段
- 耕種的防除:品種、作期、株間、土壌、水分など栽培条件を整えます。
- 生物的防除:土着天敵、天敵製剤、微生物製剤などを利用します。
- 物理的防除:ネット、粘着資材、捕殺、剪除、洗浄などで遮断・除去します。
- 化学的防除:必要性を判断し、対象に登録された薬剤を表示に従って使います。
家庭の庭への置き換え
家庭園芸では「農薬を使わないこと」と同義ではありません。まず健全な苗と環境づくりで予防し、定期観察で異常を早く見つけ、局所対処を優先します。それでも被害が広がる場合に、適用植物と対象病害虫が合う薬剤を選ぶ順番にすると、過剰な散布を避けやすくなります。
制度上の位置づけ
農林水産省は平成17年にIPM実践指針を定めました。その後、令和5年施行の改正植物防疫法で「総合防除」が規定され、予防・予察に重点を置く仕組みが設けられました。発生後だけでなく、発生前の管理を重視する点が核です。