園芸用語
自家採種
別名: 種採り / 種取り / seed saving
育てた植物から成熟した種子を採り、選別・乾燥・保存して次作に使う園芸技術。
定義
自家採種とは、自分で育てた植物から成熟した種子を採取し、夾雑物や果肉を除いて乾燥・保存し、次の栽培に使う方法です。親株の健康状態、品種の遺伝的な性質、受粉の状況、採種時の成熟度、保存中の温度と湿度が、翌作の揃いや発芽に影響します。
基本の流れ
- 品種を確認する:親と似た性質を引き継ぎやすい固定種・自然受粉品種を優先します。
- 採種株を選ぶ:病害のない株から、残したい形質を示す個体を選びます。
- 完熟まで待つ:食用の収穫適期より長く株につけ、種子が成熟してから採ります。
- 洗浄または脱粒する:果肉に包まれた種と、さや・花穂で乾く種を分けて処理します。
- 乾燥・密封する:水分を十分に減らし、採種日と品種名を記録して低温・低湿度で保管します。
向く作物と注意点
初心者はトマトや豆類など、成熟の見極めと採種処理が比較的わかりやすい作物から始めると管理しやすくなります。一方、ウリ科やアブラナ科のように品種間で交雑しやすい作物では、距離・時期・防虫ネットなどによる隔離が必要です。F1品種からも種子は採れますが、次世代が親と同じ性質に揃うとは限りません。
保存との関係
採った直後の種子をそのまま密閉すると、残った水分がカビや品質低下の原因になります。乾燥後は封筒などで品種ごとに分け、乾燥剤とともに密閉容器へ入れます。播種前に少量で発芽試験を行えば、必要な播種量を判断できます。