園芸用語
天敵線虫
別名: 有用線虫 / 昆虫病原性線虫 / entomopathogenic nematode
土中の害虫幼虫へ寄生して密度を抑える、生物的防除に利用される微小な線虫です。
定義
天敵線虫は、昆虫の幼虫へ寄生して害虫密度を抑える生物的防除資材です。植物を食べる線虫とは異なり、製品ごとに対象となる昆虫や幼虫の生育段階が決まっています。コガネムシ類幼虫では、種類と散布時期の一致が効果を左右します。
効果を左右する条件
- 土壌水分:線虫は土粒子の周囲にある水膜を移動するため、乾燥した土では働きにくくなります。
- 土質:孔隙の少ない粘土質より、湿った壌土で移動しやすい傾向があります。
- 日光:強い直射日光を避け、夕方・早朝・曇天時の散布が適します。
- 対象種:一種類の線虫ですべての白い幼虫を防除できるわけではありません。
使用の流れ
製品を適切に保管し、表示に従って水へ混ぜ、散水器や噴霧器で根域へ散布します。散布後は雨または灌水で線虫を土中へ移動させます。生きた資材なので、購入後の保管温度や使用期限を守り、開封後は速やかに使います。
誤解しやすい点
「自然由来なら条件を選ばない」という理解は正しくありません。乾燥、強い日光、対象外の幼虫、成長しすぎた幼虫では効果が安定しにくくなります。捕殺、土の被覆、植物の回復管理と組み合わせて使います。